長岡技術科学大学の偏差値はなぜ低い?高専編入・倍率・大学院進学率から実態を解説
大学選びをしていると、「長岡技術科学大学 偏差値 なぜ低い」という検索ワードを目にすることがあります。
パスナビによると、長岡技術科学大学工学部の偏差値は37.5、共通テスト得点率は50%です。
国立大学としては低く見える数字のため、「レベルが低い大学なのでは?」「簡単に入れるのでは?」と疑問に思う受験生もいるでしょう。
しかし、長岡技術科学大学は一般的な国立大学とは異なる特徴を持つ大学です。
本記事では、長岡技術科学大学の偏差値が低く見える理由や、偏差値だけでは分からない大学の実態について解説します。
長岡技術科学大学の偏差値は本当に低い?
パスナビによると、長岡技術科学大学工学部の偏差値は37.5、共通テスト得点率は50%となっています。
数字だけを見ると、国立大学としては低く見えるかもしれません。
しかし、この偏差値だけで大学全体のレベルを判断するのは適切ではありません。
その理由は、長岡技術科学大学が高専生を中心に受け入れる特殊な教育システムを採用しているためです。
長岡技術科学大学の偏差値が低く見える最大の理由

高専編入生が学生の大半を占めている
長岡技術科学大学は、高等専門学校(高専)卒業生の進学先として設立された国立大学です。
全体の入学定員のうち約8割は高専などからの3年次編入生が占めています。
一方、予備校が公表する偏差値は、高校卒業後に1年次入学する一般選抜受験者のデータのみをもとに算出されています。
つまり、大学全体の学生の大部分を占める高専編入生の学力や専門性は偏差値に反映されていません。
これが偏差値が低く見える最大の理由です。
高専編入生も厳しい選抜を受けている
高専生は無試験で入学しているわけではありません。
学力選抜では、
- 国語
- 数学
- 英語
- 専門科目
- 面接
が課されます。
特に専門科目や面接の配点が高く、高専で学んだ専門知識や技術力が厳しく評価されます。
そのため、偏差値に反映されないからといって、編入生のレベルが低いわけではありません。
志願者数が少なく倍率が上がりにくい
偏差値は受験者層や倍率の影響を受けます。
長岡技術科学大学の一般選抜(前期日程)の志願者数は以下の通りです。
| 年度 | 志願者数 | 倍率 |
|---|---|---|
| 2023年度 | 93名 | 1.5倍 |
| 2024年度 | 95名 | 1.6倍 |
| 2025年度 | 71名 | 1.1倍 |
2025年度は倍率が1.1倍まで低下しています。
倍率が高い大学ほど偏差値は上がりやすくなりますが、長岡技術科学大学は高校卒業生向けの募集人数自体が少ないため、偏差値も低めに算出されやすい傾向があります。
一般選抜は決して簡単ではない
偏差値だけを見ると簡単な大学に見えるかもしれません。
しかし、一般選抜では大学入学共通テストと個別学力検査の両方が課されます。
共通テストでは情報Ⅰを含む6教科8科目が必要です。
さらに個別試験では数学Ⅲ・Cを含む数学と理科の記述式試験が出題されます。
決して「楽に入れる国立大学」ではありません。
長岡技術科学大学は高専生しか入れない大学ではない
長岡技術科学大学は高専生のための大学と思われがちですが、高校卒業後に1年次入学するルートもあります。
募集定員は約80名で、
- 一般選抜
- 学校推薦型選抜
が実施されています。
普通科高校だけでなく、工業高校や農業高校などの専門高校出身者も受験可能です。
入学後は工学の基礎を学び、3年次から高専編入生と合流して専門教育を受けることになります。
なぜ高専生から人気なのか

高専生主体の環境
長岡技術科学大学では多くの学生が編入生です。
そのため、編入後も新しい人間関係を築きやすく、高専出身者が学びやすい環境が整っています。
充実した研究設備
工学系単科大学として研究設備が充実しており、最先端の研究に取り組むことができます。
約5か月間の実務訓練
長岡技術科学大学最大の特徴が実務訓練です。
学部4年次に約5か月間、企業や官公庁で実際の業務に携わります。
全国的にも珍しい長期インターンシップ制度であり、企業から高く評価されています。
大学院進学率が全国トップクラス
長岡技術科学大学の大きな特徴は大学院進学率の高さです。
2024年度卒業者の進路を見ると、
- 卒業者:438人
- 就職者:49人
- 進学者:373人
となっています。
進学率は約85%に達しており、多くの学生が大学院へ進学しています。
なぜ大学院へ進学する学生が多いのか
長岡技術科学大学は設立当初から大学院修士課程までを含めた一貫教育を前提としています。
また、実務訓練で得た課題意識を大学院研究へ発展させる仕組みが整っています。
さらに、修士修了後は研究開発職や設計職などへの就職で有利になるため、多くの学生が自然に大学院進学を選択しています。
偏差値だけでは評価できない大学
長岡技術科学大学の偏差値が低く見える理由は、
- 高専編入生が多数を占める
- 偏差値に編入生が反映されない
- 一般選抜の募集人数が少ない
- 倍率が上がりにくい
といった構造的な要因があります。
一方で、
- 大学院進学率約85%
- 約5か月の実務訓練
- 高い就職実績
- 産業界からの高い評価
といった特徴を持っています。
そのため、長岡技術科学大学は「偏差値が低い大学」というよりも、
「偏差値だけでは実態を評価できない特殊な国立工学系大学」
と考える方が適切でしょう。
長岡技術科学大学は【すごい】のか?ネット上で「すごい」と言われている理由を考察
まとめ:長岡技術科学大学の偏差値はなぜ低い?高専編入・倍率・大学院進学率から実態を解説
長岡技術科学大学の偏差値が低く見える最大の理由は、高専編入生中心の特殊な学生構成にあります。
また、一般選抜の募集人数が少なく倍率も高くなりにくいため、偏差値が実態以上に低く算出される傾向があります。
しかし実際には、大学院進学率は約85%、実務訓練や研究環境も充実しており、工学分野で高い評価を受けている大学です。
偏差値だけで判断するのではなく、教育内容や進路実績まで含めて評価することが大切です。
【出典一覧】
【出典一覧】

subblog.netの記事をGoogle検索で見つけやすくする
大学選び・偏差値・就職情報などを今後もチェックしたい方は、subblog.netをGoogleの「優先ソース」に追加できます。
Googleの優先ソースに追加私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。


コメント