大学入試の小論文は「です・ます調」で書いていい?減点・不合格のリスクを解説

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大学入試の小論文は「です・ます調」で書いていい?減点・不合格のリスクを解説

大学受験の小論文を書くとき、「敬体(です・ます調)」で書くべきか、それとも「常体(だ・である調)」で書くべきか迷ったことはありませんか?

「小論文を“です・ます”で書いたら落ちるのでは?」
「書き直した方がいい?」
と不安に思う受験生も多いでしょう。

実際、インターネット上でも
「小論文 ですます 落ちる」「小論文 ですます で書いてしまった」
といった検索ワードが多く見られます。

本記事では、大学入試の小論文で“です・ます調”を使うとどうなるのか、減点や不合格のリスクがあるのかを、理由とともにわかりやすく解説します。

最後には「もし書いてしまった場合の対処法」も紹介しています。

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小論文で「です・ます調」はNG?その理由

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大学入試で出題される小論文は、**「論文形式」**の文章です。
つまり、意見文や感想文とは異なり、客観的で論理的な表現が求められます。

「です・ます調」は本来、手紙やスピーチ、ビジネス文書など“相手への敬意を表す”ときに使う表現です。

一方で論文は、「読者に語りかける」のではなく、「事実や考察を客観的に述べる」ことが目的。

この違いから、多くの大学では「だ・である調」を基本としています。

なぜ「です・ます調」は減点されることがあるのか

  • 主観的・口語的な印象になるため、論理的な文章として弱く見える
  • 「敬体」と「常体」が混在すると、文体が不統一になり、減点対象となる
  • 「論文としての形式」を理解していないと判断される可能性がある

たとえば、次の例を比較してみましょう。

❌ NG例(です・ます調)

私は環境問題についてもっと多くの人が関心を持つべきだと思います。なぜなら、身近な努力が大きな変化につながるからです。

⭕ OK例(だ・である調)

環境問題は、より多くの人が関心を持つ必要がある。なぜなら、身近な努力が大きな変化を生み出すからである。

後者の方が、論理的で落ち着いた印象を与えますね。

このように、小論文では“です・ます調”を避けた方が、より正式で説得力のある文章になります。

「です・ます調」で書いても落ちるわけではない理由

とはいえ、「敬体で書いたから不合格」ということはありません。
実際には、内容の質や論理構成の明確さの方が、はるかに重要です。

採点者は文体よりも次の点を重視しています。

  • 主張(結論)が明確であるか
  • 根拠が具体的で、筋道が通っているか
  • 課題文の内容を正しく理解しているか
  • 誤字・脱字がないか

つまり、「です・ます調だから減点される」というよりは、形式を理解していないと見なされることで印象が悪くなるというのが正確なところです。

また、AO入試や学校推薦型選抜では、面接や志望理由書と一体で評価されることもあり、少し柔らかい文章でも問題ない場合があります。

とはいえ、「だ・である調」が基本であることに変わりはありません。

小論文における正しい文体:「だ・である調」が基本

大学入試の小論文で推奨されるのは、「だ・である調」です。
これは学術論文や報告文などの形式に合わせるためです。

「だ・である調」のメリット

  • 文末が揃い、論理的で読みやすい
  • 主観的な感情表現を避け、客観的な印象を与えられる
  • 専門的・知的な文章として信頼感が出る

よくある書き換えの例

敬体(です・ます)常体(だ・である)への修正例
~と思います。~と考える。/~といえる。
~が必要です。~が必要である。
~があります。~が存在する。
~するべきです。~するべきである。

このように書き換えるだけで、文章全体の印象が大きく変わります。

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「です・ます調」で書いてしまったときの対処法

もし試験中や練習中に「です・ます調」で書いてしまった場合、焦らないでください。
次のポイントを意識すれば大丈夫です。

① 本番前に気づいた場合

全文を「だ・である調」に直して統一しましょう。
文体の統一は採点上大きなポイントです。
部分的に混ざるくらいなら、思い切って全部直すのが無難です。

② 試験中に途中で気づいた場合

途中から急に文体を変えるのは避けましょう。
一番大切なのは一貫性です。
「最初から最後まで同じ文体で通している」方が評価されます。

③ 書き直す時間がないとき

後半を「だ・である調」にしても、全体が不統一になるよりはましですが、
次回の練習では必ず常体で統一するように意識してください。

推薦・AO入試では柔らかい文体が許される場合もある

大学によっては、総合型選抜(AO入試)や学校推薦型選抜で、
「自己推薦文」や「志望理由書」に近い形式の小論文が出題されることがあります。

このような場合は、自分の経験や考えを語る要素が強いため、
“です・ます調”でも自然な印象を与えられることがあります。

ただし、次のように見分けましょう。

小論文の形式文体の推奨
課題文型小論文(論理型)だ・である調
自己PR・志望理由文型です・ます調でも可

また、大学の募集要項や過去問を確認して、形式を見極めることも大切です。

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まとめ:文体より「一貫性」と「内容の深さ」が合否を左右する

ここまで見てきたように、小論文では「だ・である調」が基本ですが、
“です・ます調”だからといって即不合格になることはありません。

評価されるのは、文体そのものではなく、

  • 論理の一貫性
  • 内容の深さ
  • 課題に対する理解度

です。

とはいえ、論文の形式としては「だ・である調」を使いこなせる方が印象が良く、
大学生・社会人としての基礎力を示すことができます。

✅ 小論文では「だ・である調」を基本に、一貫した文体で論理的に書くこと。
✅ 「です・ます調」になってしまっても、焦らず次の練習で改善すれば大丈夫。
✅ AO・推薦型では柔らかい表現も許されるが、論理性を忘れないこと。

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私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。

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