京都医療科学大学はどんな大学?【Fラン】【難しい】と言われている理由を調査
大学選びにおいて、ネット上の検索結果や口コミは受験生にとって大きな影響を与える要素です。
中でも「京都医療科学大学 Fラン」「京都医療科学大学 難しい」といったワードを目にすると、「この大学に進学して大丈夫なのか?」と不安になる方もいるのではないでしょうか。
しかし、“Fラン”や“難しい”という言葉には根拠が曖昧なものも含まれており、実際の学びの内容や就職実績を見てみると、全く印象が異なることもあります。
本記事では、京都医療科学大学がなぜ「Fラン」や「難しい」と言われるのか、その背景をデータや大学の特長とともに解説します。
進路選びで迷っている方の参考になれば幸いです。
京都医療科学大学はFランなのか?
まず、「京都医療科学大学 Fラン」という評価が適切なのかを検証していきます。
結論から言うと、京都医療科学大学の偏差値は45.0です。
いわゆる“Fランク大学”とされる偏差値35以下の大学には該当しません。
あくまで中堅レベルに位置づけられる大学です。
なぜFランと言われるのか?
「Fラン」と言われる理由には以下のような背景があると考えられます。
- 単科大学であるため知名度が高くない
- 偏差値が50を下回っているため誤解されやすい
- 医療系でない人にはイメージしづらい専門性
ただし、京都医療科学大学は診療放射線技師という国家資格取得を目指す専門職養成機関であり、専門性の高さと教育設備の充実度はむしろ他大学より優れている面も多くあります。
設備が充実した学習環境
京都医療科学大学の特長として挙げられるのが、医療機関に近い設備環境です。
学内には、次のような本格的な機器が設置されています。
- MRI(磁気共鳴画像診断装置)
- CT装置
- 放射線計測実習室
- X線撮影実験室
実際の病院と同様の設備で実習が行えるため、現場に即したスキルを学べる環境が整っています。
また、学修支援スペースであるラーニングコモンズには、可動式の机・椅子・ホワイトボードがあり、学生同士のグループ学習やプレゼンの練習にも活用されています。
京都医療科学大学が難しいと言われている理由は?

では、なぜ「京都医療科学大学 難しい」といった意見が出るのでしょうか?
その理由の一つが入試倍率の高さです。
一般選抜の倍率(放射線技術学科)
年度 | 一般選抜倍率 | 総合型選抜倍率 |
---|---|---|
2024年 | 2.6倍 | 3.0倍 |
2023年 | 4.7倍 | 4.9倍 |
2023年度には4倍を超える高倍率となっており、確実に合格を勝ち取るにはそれなりの対策が必要です。
試験の内容も実は難しい?
さらに、京都医療科学大学の入試は、学科試験に加えて面接や志望理由書などの提出も求められることが多く、学力だけではなく、医療職としての適性や意欲が試されます。
したがって、単に「偏差値が低めだから簡単」という先入観で受験すると、不合格になるケースもあるため、「難しい」と感じる受験生も少なくありません。
京都医療科学大学とは?

京都医療科学大学は、京都府南丹市園部町にある私立大学で、1927年に創立された日本最古の診療放射線技師養成校を前身としています。大学としては2007年に設置されました。
設置者は、医療機器メーカーで知られる島津製作所の関連法人「学校法人島津学園」であり、実践的で技術力に富んだ教育体制が整っています。
建学の精神
「品性を陶冶し有為の技術者を養成するを以て目的とす」
この精神に基づき、人間性と専門技術を両立できる診療放射線技師の育成に取り組んでいます。
学部・学科構成
京都医療科学大学の設置学部は以下の通りです。
- 医療科学部
- 放射線技術学科
この1学科のみの単科大学ですが、その分、教育資源が集中しており、放射線技術のプロフェッショナルを目指すには最適な環境です。
京都医療科学大学の偏差値は

京都医療科学大学 放射線技術学科の偏差値は45.0です。
これは、医療系大学の中でも平均的な水準であり、決して「誰でも入れる」といった大学ではありません。
国家資格を目指すため、入学後の学習もハードであることが多く、「入るより出る方が難しい」と感じる学生もいます。
卒業生の就職先は

京都医療科学大学の卒業生は、関西を中心に多数の医療機関で活躍しています。
放射線技師としての就職は全国的にも需要が高く、実績ある大学として信頼されています。
主な就職先(一部)
- 大阪医科薬科大学病院
- 済生会滋賀県病院
- 京都済生会病院
- 市立大津市民病院
- 大阪回生病院
- 近畿健康管理センター
- みどりヶ丘病院
病院だけでなく、健康管理センターや健診機関などにも進む卒業生が多く、安定した職業に就くチャンスが広がっています。
まとめ|京都医療科学大学はどんな大学?【Fラン】【難しい】と言われている理由を調査
ここまで紹介した通り、「京都医療科学大学 Fラン」という評価は事実に反するものであり、偏差値45.0、入試倍率も高めで、実力が必要な大学です。
また、「京都医療科学大学 難しい」とされる理由も、倍率や専門性の高さからくる妥当な評価と言えるでしょう。
- 国家資格を目指す明確な目的を持つ学生が多い
- 実習機器や設備が医療機関並みに整っている
- 医療職としての高い倫理観やスキルが求められる
これらを踏まえれば、京都医療科学大学は「Fラン」とは無縁の、真剣に医療職を目指す学生のための専門教育機関であると言えるでしょう。
進路に迷っている方、診療放射線技師に興味がある方は、ぜひ一度京都医療科学大学の公式サイトやオープンキャンパスをチェックしてみてください。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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