順天堂大学医学部は【すごい】のか?ネット上で「すごい」と言われている理由を考察
医師を志す受験生や保護者の間で、たびたび話題に上がる私立医学部。
その中でも「順天堂大学医学部」は、「すごい」「レベルが高い」「憧れの大学」と称されることが多い存在です。
では、なぜ順天堂大学医学部は「すごい」と言われるのでしょうか?
その背景には、長い歴史と伝統、優れた教育体制、医師国家試験合格率の高さ、そして研修環境の充実など、数々の理由があります。
本記事では、順天堂大学医学部が「すごい」と評される理由を考察していきます。
順天堂大学医学部は私立大学医学部御三家に迫っていてすごい
順天堂大学医学部は、私立大学医学部の中でも上位に位置付けられており、首都圏にある「私立医学部御三家」とされる慶應義塾大学医学部・東京慈恵会医科大学・日本医科大学に次ぐポジションと見なされています。
特に、偏差値は70.0、2024年度の全選抜合計倍率は約15倍と、極めて高い人気と難易度を誇っています。
これはもはや「御三家に迫る存在」といっても過言ではないでしょう。
順天堂大学医学部がこれほどまでに注目される背景には、教育内容の充実や臨床現場での実践的な学びが大きく関わっています。
順天堂大学医学部の医師国家試験合格率はすごい

順天堂大学医学部のもう一つの大きな魅力は、医師国家試験の合格率の高さです。
過去10年・20年の平均合格率では全国第2位を維持しており、これは圧倒的といえます。
以下に最近の実績を見てみましょう。
- 第118回(2024年)98.5%
- 第117回(2023年)100%
- 第116回(2022年)96.4%
このような高い合格率を維持できるのは、「国試をものともしない知性と感性、教養溢れる医師の育成を目指す」という理念のもと、教員が一丸となって学生をサポートしているからにほかなりません。
順天堂大学医学部とは

順天堂大学は、東京都文京区本郷に本部を構える私立大学です。
1838年(天保9年)、下総佐倉藩主・堀田正睦の招聘によって佐藤泰然が創設した蘭方医学塾(和田塾)が起源です。
日本における西洋医学の先駆けとしての伝統があり、180年以上にわたって医療人の育成に貢献してきました。
また、創設当初から大学東校(東京大学医学部の前身)との関わりも深く、今でも学術的な連携が行われています。
現在では、順天堂大学出身の教授が多くを占めるようになり、自立した教育・研究体制を築いています。
順天堂大学医学部の偏差値は

順天堂大学医学部の偏差値と共通テスト得点率は以下のとおりです。
- 偏差値:70.0
- 共通テスト得点率:90%前後
これは、全国の私立医学部の中でもトップクラスであり、極めて高い学力が求められることを意味しています。
順天堂大学医学部入試の特徴

順天堂大学医学部の入試にはいくつかの方式がありますが、ここでは代表的な「一般選抜A方式」の概要を紹介します。
募集人数
- 64名
試験科目と配点
- 英語:200点
- 数学(Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・A・B):100点
- 理科(物理・化学・生物から2科目選択):200点
- 小論文:100点(一次試験の合否には影響しません)
二次試験
- 個別面接(20〜30分程度)
一般選抜B方式の特徴
- 英語資格試験のスコア提出が必須
- 英語の配点が225点に増加
科目別の出題傾向と対策

英語
- 特徴:速読力と読解力を重視
- 対策:過去問を活用し、時間配分の感覚を養う
数学
- 特徴:数Ⅲの微積分が頻出、問題量が多め
- 対策:標準的な問題集と過去問を反復演習
理科(物理・化学・生物)
- 物理:幅広い分野から出題、記述力も必要
- 化学:理論中心、計算問題多数
- 生物:教科書レベルが中心だが、細かい知識も問われる
小論文と面接

小論文
- 形式:70分で800字以内
- 特徴:図表やイラストを見て記述する問題が出題される
面接
- 形式:個別面接(20〜30分)
- 内容:志望動機、医療への関心、課外活動など
どちらも、表面的な対策ではなく、自分自身の言葉で語る準備が重要です。
卒業生の進路

令和5年度の医学部卒業生の進路は以下の通りです。
進路 | 人数 |
---|---|
臨床研修医 | 134 |
その他 | 3 |
合計 | 137 |
順天堂大学医学部卒業後、多くの学生が順天堂大学医学部附属病院をはじめとする高度な医療機関で研修医として勤務します。
順天堂の研修は、臨床と基礎の両方を柔軟に学べる体制が整っており、講座間の壁が低く、垣根を越えた学びが可能なのが大きな魅力です。
まとめ:順天堂大学医学部は【すごい】のか?ネット上で「すごい」と言われている理由を考察
順天堂大学医学部が「すごい」と言われる理由は、決して偏差値や倍率の高さだけではありません。
1838年創設という長い歴史と伝統、徹底した医師育成教育、医師国家試験合格率の高さ、そして卒業後の進路の充実など、総合的に見ても非常に優れた私立医学部であることがわかります。
「本当に医療に向き合いたい」「患者と真摯に向き合える医師になりたい」――そんな志を持った受験生にとって、順天堂大学医学部はまさに理想の環境と言えるでしょう。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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