大谷大学は【Fラン】なのか?ネットで「Fラン」と言われている理由を考察
「大谷大学 」と検索して、「大谷大学 Fラン」というワードが気になった方も多いのではないでしょうか?
大学受験を控えた高校生や保護者、あるいは進学先を検討中の方の中には、「Fラン大学」と呼ばれる学校に対して不安を抱く人も少なくありません。
ネット上では偏差値や就職先などを理由に、実態と異なるイメージが独り歩きしてしまうことも。
今回は、京都市に本部を置く大谷大学について、「Fラン」と言われてしまう理由を考察していきます。
大谷大学がFランと言われてやばい
結論から言えば、大谷大学はFランではありません。
「Fラン大学」とは明確な定義があるわけではなく、一般的には偏差値が極端に低い、もしくは受験者数が少なく実質全入状態の大学を揶揄して使われる表現です。
たしかに大谷大学の偏差値は35.0〜40.0と、全国平均より低めです。
しかし、学問の探究や進路支援の体制はしっかり整っており、「学力レベル=大学の価値」とは一概に言えないことを理解しておく必要があります。
また、大谷大学は東本願寺を母体とする伝統ある大学であり、その起源はなんと江戸時代にまでさかのぼります。
創立から数百年、仏教と人文学を中心とした深い学びを提供してきた由緒ある大学です。
Fランと言われるのは「就職できない」という誤解から

大谷大学が「Fラン」と言われる理由のひとつとして、「就職できなさそう」という印象があるかもしれません。
しかし、実際の就職率は非常に高いです。
2023年度の就職実績は以下の通りです
学部 | 卒業生数 | 就職希望者数 | 就職者数 | 就職率 |
---|---|---|---|---|
文学部 | 364人 | 321人 | 318人 | 99.1% |
社会学部 | 212人 | 195人 | 195人 | 100% |
教育学部 | 123人 | 119人 | 119人 | 100% |
合計 | 699人 | 635人 | 632人 | 99.5% |
就職率99%超という数字は、全国の私立大学の中でも非常に高い水準です。
さらに、正課授業内には「キャリアデザイン」や「インターンシップ」などキャリア形成に直結する内容が組み込まれており、実際の社会を見据えた学びが行われています。
また、資格取得支援の講座も豊富で、提携校と連携して効率的に資格を目指すことも可能です。
大谷大学とは

大谷大学は、京都市北区にキャンパスを構える私立大学で、学校法人真宗大谷学園が運営しています。そのルーツは、1665年に東本願寺が設立した「高倉学寮」にあります。
人文学系を中心とした学問に力を入れており、特に仏教思想、哲学、歴史、日本文学、教育、福祉、社会学などに強みを持っています。
設置学部と主なコース
- 文学部(真宗学科、仏教学科、哲学科、歴史学科、文学科 など)
- 社会学部(現代社会学科、コミュニティデザイン学科)
- 教育学部(教育学科)
- 国際学部(現在は募集停止)
- 短期大学部(幼児教育保育科)
施設も充実しており、蔵書88万冊超の図書館や、重要文化財を含む文化財1万2,000点を所蔵する博物館など、学びの環境が非常に豊かです。
大谷大学の偏差値は

学科ごとの偏差値は以下のようになっています
- 文学部:35.0〜37.5
- 社会学部:35.0
- 教育学部:35.0〜40.0
- 国際学部:35.0
偏差値的には全国平均よりも下回っているものの、人間力や思考力を伸ばす教育には定評があります。
卒業生の主な就職先

大谷大学の卒業生は、幅広い業種・業界へ就職しています。
- 文学部:卸売業・小売業、サービス業、製造業など
- 社会学部:卸売業・小売業、サービス業、医療・福祉など
- 教育学部:教育・学習支援業、医療・福祉、卸売業・小売業など
とくに教育学部からは、教員や保育士など専門職に就く学生も多く、実務力が評価されています。
まとめ:大谷大学は【Fラン】なのか?ネットで「Fラン」と言われている理由を考察
大谷大学は「Fラン」と一部で言われているものの、その評価は決して正当なものではありません。
- 偏差値は低めだが、歴史と実績のある伝統校
- 就職率は全学部で99%以上
- 図書館や博物館など学びの施設が充実
- 学生一人ひとりのキャリア支援が手厚い
大学の本質は偏差値では測れません。何を学び、どう活かすかこそが重要です。
大谷大学には、「深く学び、自分を確立する」という教育理念のもと、将来に向かって誠実に学べる環境があります。
ネット上のレッテルに惑わされず、事実を見て進路を選んでいきましょう。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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