日本医科大学は「すごい」のか?偏差値・御三家・倍率・医師国家試験から徹底検証
医師を目指す受験生にとって、医学部選びは将来を左右する重要な選択です。
全国にある医学部の中でも、難関私立医学部として高い知名度を持つのが日本医科大学です。
インターネットでは、
「日本医科大学 すごい」
「日本医科大学 御三家」
「日本医科大学 難しい」
といったキーワードで検索されることもあります。
では、日本医科大学は実際にどれほど「すごい」のでしょうか。
結論からいうと、日本医科大学医学部は、入試難易度、歴史、医師国家試験実績、臨床教育環境のいずれを見ても、私立医学部の最難関グループに位置する大学の一つと考えられます。
しかも2026年は、日本医科大学にとって大きな節目の年です。
前身となる済生学舎が1876年に創設されてから150周年を迎えました。日本医科大学自身も「日本で最長の歴史をもつ私立医学教育機関」としています。
この記事では、日本医科大学が「すごい」と言われる理由を、偏差値・御三家・入試倍率・医師国家試験・歴史などの公開データから詳しく見ていきます。
日本医科大学が「すごい」と言われる5つの理由
まず、日本医科大学が注目される理由を整理すると、主に次の5点があります。
- 伝統的な「私立医学部御三家」の一角
- 医学部医学科の偏差値が70.0
- 後期入試では非常に多くの受験生が集まる
- 第120回医師国家試験の合格率が96.1%
- 1876年を起源とし、2026年に創立150周年を迎えた
つまり、日本医科大学は単に「偏差値が高い医学部」というだけではありません。
難易度・歴史・国家試験実績・大学病院を含めた医学教育環境など、複数の面から評価されている大学なのです。
日本医科大学は「私立医学部御三家」の一つ

日本医科大学について調べると、よく登場するのが「私立医学部御三家」という言葉です。
伝統的に私立医学部の御三家と呼ばれてきたのは、
慶應義塾大学医学部
東京慈恵会医科大学医学部
日本医科大学医学部
の3大学です。
ただし、「御三家」は文部科学省などが定めた正式な分類ではありません。医学部受験業界などで使われてきた通称です。医学部予備校などでも、この3大学を伝統的な御三家として紹介しています。
一方で、現在の入試難易度を見ると順天堂大学医学部も非常に高い水準にあります。
2027年度入試向けの河合塾ボーダー偏差値では、
| 大学 | ボーダー偏差値 |
|---|---|
| 慶應義塾大学 | 72.5 |
| 東京慈恵会医科大学 | 70.0 |
| 日本医科大学 | 70.0 |
| 順天堂大学 | 70.0 |
となっており、日本医科大学・東京慈恵会医科大学・順天堂大学が70.0で並びます。
そのため現在では、伝統的な御三家に順天堂大学を加えて、私立医学部の最上位グループとして4大学を比較することも増えています。
当サイトでは、
「私立医学部の御三家・新御三家とは?慶應・慈恵・日本医科・順天堂『四天王』を比較」
でも詳しく解説しています。
→ 私立医学部の御三家・新御三家とは?慶應・慈恵・日本医科・順天堂「四天王」を比較
日本医科大学医学部の偏差値は70.0
日本医科大学の難易度を分かりやすく示す指標の一つが偏差値です。
旺文社パスナビに掲載されている河合塾データでは、2027年度入試における日本医科大学医学部医学科のボーダー偏差値は70.0となっています。
データは2026年9月9日に更新されています。
偏差値70.0は、私立医学部の中でも最上位帯です。
また、日本医科大学では2026年に医療健康科学部看護学科が開設されたため、大学全体として見ると偏差値は52.5~70.0ですが、医学部医学科だけを見ると70.0です。
ここで注意したいのが、「偏差値70」という数字の意味です。
偏差値70を単純に、
「医学部受験生の上位2.3%」
と解釈することはできません。
偏差値は模試を受験する母集団によって変わるからです。
また、「満点近く取らなければ合格できない」という意味でもありません。
重要なのは、河合塾のボーダー偏差値で70.0が設定されているほど、合格難易度が高い医学部であるという点です。
日本医科大学の後期入試はかなりの狭き門
日本医科大学の難易度を象徴するもう一つのデータが、一般選抜後期です。
日本医科大学の後期入試は募集人数が少なく、多くの受験生が集まります。
そのため年度によっては、志願者数を募集人員や最終合格者数で割った数字が非常に大きくなります。
ただし、入試倍率を見るときには注意が必要です。
「志願者数÷募集人員」なのか、
「受験者数÷合格者数」なのか、
「補欠繰り上げを含む最終合格者数」で計算するのかによって倍率は変わります。
そのため、「40倍だから40人に1人しか受からない」と単純に判断することはできません。
それでも、日本医科大学の後期入試に毎年多数の医学部受験生が集まることから、非常に競争の激しい入試方式の一つであることは間違いないでしょう。
前期で思うような結果が出なかった国公立医学部志望者や、難関私立医学部志望者なども受験するため、数字以上に厳しい戦いになりやすい入試です。
日本医科大学は2026年に創立150周年
日本医科大学の「すごさ」を偏差値だけで語るのは少しもったいないでしょう。
大きな特徴の一つが、その歴史の長さです。
日本医科大学の源流は、1876年に長谷川泰が設立した医師養成学校**「済生学舎」**です。
日本医科大学は2026年に創立150周年を迎えました。大学公式サイトでは、「日本で最長の歴史をもつ私立医学教育機関」と紹介しています。
済生学舎は明治初期、日本に西洋医学を学んだ医師を増やすことを目的として設立されました。
大学公式サイトによると、済生学舎は1903年に閉校するまでに9,000人以上の医師・医学者を輩出しています。
その卒業生の中には、世界的に知られる細菌学者の野口英世もいます。
野口英世は1896年に済生学舎へ入学し、その後、北里柴三郎が所長を務めていた伝染病研究所などで研究を続けました。
日本医科大学が医学界で高い知名度を持つ背景には、こうした150年にわたる歴史があります。
日本医科大学には4つの付属病院がある
医学部を評価するとき、偏差値だけでなく臨床教育を行う環境も重要です。
日本医科大学には、臨床教育施設として次の4病院があります。
| 臨床教育施設 |
|---|
| 日本医科大学付属病院 |
| 日本医科大学武蔵小杉病院 |
| 日本医科大学多摩永山病院 |
| 日本医科大学千葉北総病院 |
日本医科大学公式サイトでも、この4病院が臨床教育施設として掲載されています。
特に日本医科大学付属病院は東京都文京区千駄木にあり、高度救命救急センターなどを備えています。
また、日本医科大学千葉北総病院では高度急性期医療に加え、ドクターヘリ事業なども展開しています。
医学部の学生にとっては、講義で医学を学ぶだけでなく、実際の医療現場で臨床経験を積むことが重要です。
複数の大学病院・地域医療拠点を持っている点も、日本医科大学の教育環境を支える特徴の一つといえるでしょう。
医師国家試験合格率も高い

医学部を比較するときに気になるのが医師国家試験の合格率です。
2026年に実施された第120回医師国家試験では、日本医科大学の成績は次のようになりました。
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 総数 | 128人 | 123人 | 96.1% |
| 新卒 | 120人 | 118人 | 98.3% |
| 既卒 | 8人 | 5人 | 62.5% |
厚生労働省が公表した第120回医師国家試験の全国合格率は91.6%、新卒は94.7%でした。
日本医科大学は、
全体96.1%
新卒98.3%
ですから、いずれも全国平均を上回っています。学校別データでも同数値が確認できます。
特に新卒118人中118……ではなく、正確には120人受験、118人合格。
合格率は98.3%です。
ほとんどの新卒者が医師国家試験に合格している計算になります。
過去3年間の医師国家試験合格率
単年だけでなく、近年の推移も見てみましょう。
| 医師国家試験 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第118回・2024年 | 128人 | 126人 | 98.4% |
| 第119回・2025年 | 120人 | 113人 | 94.2% |
| 第120回・2026年 | 128人 | 123人 | 96.1% |
直近3年間はいずれも94%以上となっています。
国家試験合格率は年度によって変動するため、1年だけで教育力を判断することはできません。
それでも、日本医科大学が近年も高い水準を維持していることは確認できます。
第120回医師国家試験では全国15位の合格率
さらに第120回医師国家試験の総合合格率を大学別に比較すると、日本医科大学の96.1%は全国15位でした。
同じ私立医学部では、
順天堂大学98.5%
東京慈恵会医科大学96.2%
日本医科大学96.1%
などとなっています。
もちろん、医師国家試験合格率だけで医学部の優劣が決まるわけではありません。
卒業認定の基準や既卒者数など、大学によって条件が異なるためです。
ただ、日本医科大学が入試難易度だけでなく、医師国家試験でも高い合格率を残していることは、「すごい」と言われる理由の一つでしょう。
日本医科大学は国公立医学部と比べても難しい?
「私立医学部だから、国公立医学部より入りやすいのでは?」
と思う人もいるかもしれません。
しかし、日本医科大学のような最難関私立医学部の場合、単純に「国公立>私立」と考えることはできません。
河合塾の2027年度入試予想では、日本医科大学医学部のボーダー偏差値は70.0です。
これは私立医学部の最上位帯です。
一方、国公立医学部では大学入学共通テストに加えて二次試験があり、私立医学部とは必要な科目数や入試方式が異なります。
そのため、
「日本医科大学と○○国立大学ではどちらが上か」
と単純に比較するのは難しいところです。
ただし少なくとも、日本医科大学は、
「国公立医学部を第一志望にしている上位受験生も併願する難関私立医学部」
という位置づけにあると考えてよいでしょう。
2026年には医療健康科学部も開設
もう一つ、2026年の日本医科大学には大きな変化がありました。
創立150周年を迎えた2026年4月、武蔵小杉キャンパスに医療健康科学部看護学科が開設されています。
これまで日本医科大学といえば「医学部」のイメージが非常に強い大学でしたが、現在は医学部医学科に加えて看護学教育にも領域を広げています。
2027年度入試予想では、医療健康科学部看護学科の河合塾ボーダー偏差値は52.5、共通テスト利用方式のボーダー得点率は65%となっています。
今後は医師だけでなく、多職種連携を含めた医療人育成という点でも注目されそうです。
日本医科大学は結局「すごい」のか?
ここまで公開データを確認してきました。
日本医科大学について「すごい」と言われる背景をまとめると、かなり明確です。
まず、伝統的に慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学とともに「私立医学部御三家」と呼ばれてきました。
現在の入試難易度でも、河合塾の2027年度入試予想で医学部医学科の偏差値は70.0です。
さらに、第120回医師国家試験では合格率96.1%、新卒98.3%を記録しています。
そして日本医科大学の源流となる済生学舎は1876年に設立され、2026年には創立150周年を迎えました。
臨床教育施設として4つの付属病院を持っていることも特徴です。
つまり、日本医科大学の評価は単に「偏差値70だから」というものではありません。
難関入試、150年の歴史、医学界での伝統、充実した臨床教育環境、医師国家試験での高い実績。
こうした複数の要素が重なって、日本医科大学が「すごい」と言われていると考えるのが適切でしょう。
一方で、「御三家」はあくまで通称であり、「すごい」という評価自体も主観的なものです。
医学部を選ぶ際には、偏差値や大学名だけでなく、学費、入試方式、教育内容、大学病院、立地、将来どのような医師を目指すのかまで含めて比較することが重要です。
そのうえで考えても、日本医科大学が現在の私立医学部を代表する難関校の一つであることは、公開されているデータから確認できます。

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Googleの優先ソースに追加私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
出典・参考資料
- 日本医科大学「創立150周年」
日本医科大学の創立150周年、1876年創設の歴史について参照。2026年に創立150周年を迎えたことが公式に掲載されています。 - 日本医科大学「理念と沿革」
前身である済生学舎、長谷川泰による創設、野口英世をはじめとする卒業生、9,000人以上の医師・医学者を輩出した歴史などを参照。 - 日本医科大学「付属病院・関連施設」
日本医科大学付属病院、武蔵小杉病院、多摩永山病院、千葉北総病院の4つの臨床教育施設について参照。 - 日本医科大学「大学案内2026」
建学の精神「済生救民」、学是「克己殉公」、医学教育の理念などを参照。 - 旺文社 パスナビ「日本医科大学 偏差値・共通テスト得点率」
日本医科大学医学部医学科の最新のボーダー偏差値、医療健康科学部の入試難易度などを参照。 - 厚生労働省「第120回医師国家試験の合格発表について」
第120回医師国家試験の全国合格率、新卒合格率などを参照。 - M3 Education「第120回医師国家試験 学校別合格者状況」
日本医科大学の受験者数・合格者数・合格率など、大学別の医師国家試験実績を参照。 - 医学部受験ラボ「医師国家試験合格率ランキング」
第120回医師国家試験における大学別の合格率比較を参照。 - 太宰府アカデミー「私立医学部御三家について」
慶應義塾大学、東京慈恵会医科大学、日本医科大学を「私立医学部御三家」とする一般的な呼称について参照。


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