九州工業大学は【すごい】のか?ネット上で「すごい」と言われている理由を考察
九州工業大学(九工大)は、北九州市に本部を置く理工系の国立大学です。
全国的には知名度がそれほど高くないものの、理系分野において高い評価を受けており、「すごい」と称されることも少なくありません。
本記事では、九州工業大学が「すごい」と言われる理由を考察していきます。
九州工業大学の就職率がすごい
九州工業大学は、就職に強い大学として知られています。
令和5年度の学部卒業・大学院修了者の就職率は以下の通りです。
- 学部卒業者:100%
- 大学院修了者:99.8%
この驚異的な就職率は、同大学のキャリア形成教育プログラムによるものです。
九工大では、低学年時からさまざまな業界の技術動向や将来展望について学び、自己適正に合った職業選択ができるようにサポートしています。
開講されている講義には、
- 工学部:「産業人材形成概論A/B」
- 情報工学部:「キャリア形成概論」
などがあり、現役で活躍しているOB・OGが登壇する機会もあります。
情報工学部では、各業界で技術者として活躍する15名の講師がエンジニアに求められる資質や経験談を共有しており、実践的なキャリア教育が行われています。
このような手厚いキャリア支援により、学生は希望する進路へとスムーズに進むことができ、全国トップレベルの就職率を誇っているのです。
九州工業大学の小型衛星分野の成果がすごい

九州工業大学は宇宙開発分野でも世界的に注目されています。
特に小型衛星(Smallsat)研究の分野では圧倒的な実績を誇ります。
アメリカの宇宙産業調査会社BryceTechが発行するレポート「Smallsats by the Numbers 2023」において、九州工業大学は運用する小型・超小型衛星の数で、大学・学術機関の中で世界1位となりました。
さらに、2018年から6年連続で世界1位を獲得しており、国内外の宇宙産業に大きな影響を与えています。
これほどの成果を挙げている日本の大学は他に類を見ません。
この実績があるため、宇宙分野に興味を持つ学生にとって、九州工業大学は非常に魅力的な進学先となっています。
九州工業大学とは

九州工業大学は1909年に創立された明治専門学校を前身とする国立大学です。
長い歴史の中で、多くの優秀な技術者を輩出し、日本の産業発展に大きく貢献してきました。
現在、九州工業大学には2つの学部があり、それぞれが専門的なカリキュラムと充実した研究環境を提供しています。
工学部(戸畑キャンパス)
工学部は、北九州市戸畑区に位置し、機械工学、電気電子工学、建築学など、多岐にわたる工学分野をカバーしています。以下の学科があります。
- 機械知能工学科
- 宇宙システム工学科
- 電気電子工学科
- 応用化学科
- 建設社会工学科
- マテリアル工学科
実践的なカリキュラムが特徴で、多くの学生が企業や研究機関で技術者として活躍しています。特に宇宙システム工学科では、小型衛星開発や宇宙関連技術の研究が活発に行われています。
情報工学部(飯塚キャンパス)
情報工学部は、飯塚市に位置し、情報技術、AI、データサイエンスなど、現代のIT社会に不可欠な分野を専門とする学部です。以下の学科があります。
- 知能情報工学科
- 情報・通信工学科
- 物理情報工学科
- 知的システム工学科
- 生命科学情報工学科
AI・ビッグデータ・ロボティクスなど、最先端技術を学ぶことができ、産業界との連携も強いため、即戦力となるエンジニアの育成に力を入れています。
このように、九州工業大学は、工学と情報工学の両面から日本の技術革新を支える教育機関として重要な役割を果たしています。
九州工業大学の偏差値は

九州工業大学の偏差値は、学部や学科によって異なりますが、以下のようになっています。
工学部
- 共通テスト得点率:65%~76%
- 偏差値:45.0~57.5
情報工学部
- 共通テスト得点率:63%~77%
- 偏差値:47.5~55.0
全国の国立理系大学と比較すると、やや入りやすい部類ですが、実績や教育内容を考慮すると非常にコスパの良い大学と言えるでしょう。
卒業生の就職先は

九州工業大学の卒業生は、地元企業から国内大手企業まで、幅広い分野で活躍しています。
工学部の主な就職先
- 北九州市職員
- 福岡市職員
- オービック
- トヨタ自動車九州
- 本田技研工業
- 三井ハイテック
- 五洋建設
- 大成建設
- パナソニックグループ
- マツダ
情報工学部の主な就職先
- Qsol
- NECソリューションイノベータ
- エヌ・ティ・ティ・データ九州
- オービック
- Texnos(テクノス)
- 日鉄ソリューションズ九州
- ユー・エス・イー
- SCSK
- QTnet
- YE DIGITAL
まとめ:九州工業大学は【すごい】のか?ネット上で「すごい」と言われている理由を考察
九州工業大学は、
- 就職率が驚異的に高い(学部100%、大学院99.8%)
- 小型衛星分野で6年連続世界1位の実績を持つ
- 学部ごとに特色のあるカリキュラムを展開
- 偏差値は国立大の中では標準的だが、実績が優秀
- 卒業生は大手企業や地方自治体で活躍
といった点から、「すごい」と言われる理由が十分にあることが分かります。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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