神戸大学VS名古屋大学、行くならどっち?偏差値・就職・研究力・キャンパスを徹底比較
「神戸大学と名古屋大学、行くならどっち?」
これはかなり悩ましい選択です。
神戸大学は、旧三商大の一角として経済・経営などの社会科学に強みを持つ難関国立大学。一方、名古屋大学は旧帝国大学の一つであり、理学・工学・医学を中心とした研究力では国内トップクラスです。
単純な「大学の格」だけなら名古屋大学が有利に見えます。しかし、文系学部、就職先、立地、学生生活まで比較すると、必ずしも名古屋大学一択とはいえません。
今回は、
- 偏差値・入試難易度
- 学部構成
- 研究力
- 大学院進学
- 就職力
- 人気就職先
- キャンパス
- 一人暮らし
- ブランド力
などから、神戸大学と名古屋大学を徹底比較します。
神戸大学と名古屋大学の基本情報
まずは両大学の基本情報を比較してみましょう。
| 比較項目 | 神戸大学 | 名古屋大学 |
|---|---|---|
| ルーツ | 1902年・官立神戸高等商業学校 | 1871年・仮病院、1939年・名古屋帝国大学 |
| 大学の位置づけ | 旧三商大系の難関国立大学 | 旧帝国大学・指定国立大学法人 |
| 学生総数 | 約16,000人 | 約15,500人 |
| 主なキャンパス | 六甲台・楠・名谷・深江 | 東山・鶴舞・大幸 |
| 特に強い分野 | 経営・経済・社会科学・海洋 | 理学・工学・医学・自然科学 |
神戸大学の大きな特徴は、経済・経営を中心とした社会科学の伝統です。
旧三商大の一角で、日本初の経営学部を設置した歴史を持っています。
神戸大学のルーツである「旧三商大」については、一橋大学・神戸大学・大阪公立大学を比較したこちらの記事でも詳しく解説しています。
▶ 旧三商大(三大商科大学)、行くならどこ?一橋大学・神戸大学・大阪公立大学を徹底比較
一方の名古屋大学は旧帝国大学。
特に理学・工学・医学などの自然科学分野で非常に高い研究力を持っています。
つまり、
文系・ビジネス系に特色のある神戸大学
対
理系・研究系に圧倒的な強みを持つ名古屋大学
という構図です。
学部構成を比較

両大学とも総合大学ですが、学部構成にはかなり違いがあります。
| 分野 | 神戸大学 | 名古屋大学 |
|---|---|---|
| 文系 | 文・法・経済・経営・国際人間科学 | 文・法・経済・教育 |
| 理系 | 理・工・農・システム情報 | 理・工・農・情報 |
| 医療 | 医学部 | 医学部 |
| 独自色 | 海洋政策科学・国際人間科学 | 教育学部 |
神戸大学には、名古屋大学にはない経営学部があります。
また、海洋政策科学部も神戸大学ならではです。
名古屋大学には独立した教育学部があり、情報学部も自然情報・人間社会情報・コンピュータ科学など幅広い分野をカバーしています。
偏差値はどっちが上?
ここは受験生が一番気になるところでしょう。
主な学部の偏差値比較
| 学部 | 神戸大学 | 名古屋大学 |
|---|---|---|
| 文学部 | 60.0~62.5 | 60.0~62.5 |
| 法学部 | 60.0~62.5 | 60.0~62.5 |
| 経済学部 | 60.0~62.5 | 60.0~62.5 |
| 経営学部 | 62.5~65.0 | ― |
| 理学部 | 55.0~57.5 | 57.5~60.0 |
| 工学部 | 55.0~60.0 | 57.5~62.5 |
| 農学部 | 57.5~60.0 | 57.5~60.0 |
| 情報系 | 57.5~60.0 | 57.5~62.5 |
| 医学部医学科 | 67.5 | 67.5~70.0 |
偏差値を見ると、かなり面白い結果です。
文系
神戸大学 ≒ 名古屋大学
文学部・法学部・経済学部ではほぼ互角。
むしろ神戸大学経営学部は62.5~65.0と高く、文系トップ層では神戸大学がかなり強いことが分かります。
理系
名古屋大学 > 神戸大学
理学部・工学部・情報系では名古屋大学の方が一段高い傾向があります。
医学部
名古屋大学 > 神戸大学
両校とも難関ですが、名古屋大学医学部医学科は最高偏差値70.0の水準に達しています。
つまり入試難易度を一言でまとめるなら、
文系は互角、理系・医学部は名古屋大学優勢
です。
共通テスト得点率を比較
共通テストでも同じ傾向が見えます。
| 分野 | 神戸大学 | 名古屋大学 |
|---|---|---|
| 文学部 | 74~78% | 75~79% |
| 法学部 | 75~79% | 76~80% |
| 経済・経営 | 76~81% | 75~80% |
| 理学部 | 70~76% | 73~79% |
| 工学部 | 70~78% | 74~81% |
| 医学部医学科 | 85~87% | 86~92% |
文系ではほぼ互角ですが、理工系と医学部では名古屋大学のボーダーが高くなっています。
特に医学部医学科では名古屋大学が最大92%。
難関国立医学部らしい非常に高い水準です。
研究力は名古屋大学が圧倒
大学選びで「研究環境」を重視するなら、ここはかなり大きな差があります。
科研費の配分額を比較すると、
- 神戸大学:約29億3,358万円
- 名古屋大学:約71億5,923万円
となっています。
名古屋大学は神戸大学の約2.4倍です。
特に自然科学では差が顕著です。
QS分野別ランキングでは、
自然科学
- 名古屋大学:世界99位
- 神戸大学:451~500位
物理学・天文学
- 名古屋大学:世界60位
- 神戸大学:351~400位
工学・技術
- 名古屋大学:世界169位
- 神戸大学:501~550位
となっています。
理系研究を重視するのであれば、名古屋大学の優位性はかなり大きいと考えてよいでしょう。
ただし経済・経営なら神戸大学が強い
一方、社会科学に目を向けると状況が変わります。
QS分野別ランキングでは、
経済学・計量経済学
- 神戸大学:世界184位
- 名古屋大学:201~250位
会計・財務学
- 神戸大学:201~250位
- 名古屋大学:圏外
経営学
- 神戸大学:301~350位
- 名古屋大学:501~550位
と、神戸大学が優位です。
旧三商大の伝統は、現在の教育・研究にも残っているといえそうです。
経済・経営・会計などを学びたいなら、旧帝大という肩書だけで名古屋大学を選ぶ必要はありません。
神戸大学は十分に有力な選択肢です。
ノーベル賞では名古屋大学が圧倒
名古屋大学の研究力を象徴するのがノーベル賞です。
名古屋大学に関係する主な受賞者として、
- 赤﨑勇氏
- 天野浩氏
- 下村脩氏
- 小林誠氏
- 益川敏英氏
- 野依良治氏
などが挙げられます。
一方、神戸大学医学部卒業生には、iPS細胞でノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥氏がいます。
研究大学としての歴史と厚みでは、やはり名古屋大学が一歩どころか数歩リードしています。
大学院進学率は?
理系学生の場合、大学院進学も重要です。
資料では、
- 名古屋大学理工系:約80~88%
- 神戸大学理工・農系:約70~80%
が大学院へ進学する傾向とされています。
どちらもかなり高いですが、より研究志向が強いのは名古屋大学です。
「学部卒ですぐ就職」ではなく、
大学院まで進んで研究開発職を目指したい
という人には、名古屋大学は非常に魅力的です。
就職力はどっちが上?
就職については、単純な勝敗をつけるのが難しいです。
両大学とも就職希望者に対する就職率は98~99%以上という非常に高い水準です。
ただし、就職先にはかなり特徴があります。
神戸大学が強い業界
- メガバンク
- 信託銀行
- 金融
- 監査法人
- コンサル
- 商社
- 海運
名古屋大学が強い業界
- 自動車
- 製造業
- 重工
- 電機
- 素材
- インフラ
- 官公庁
という違いがあります。
これは大学の立地と歴史をかなり反映しています。
人気就職先を比較

神戸大学
| 順位 | 主な就職先 | 人数 |
|---|---|---|
| 1位 | 神戸大学医学部附属病院 | 46人 |
| 2位 | 三菱重工業 | 30人 |
| 3位 | 三井住友銀行 | 25人 |
| 3位 | 三井住友信託銀行 | 25人 |
| 5位 | クボタ | 24人 |
| 6位 | 三菱UFJ銀行 | 21人 |
| 7位 | 富士通 | 20人 |
| 8位 | 関西電力 | 17人 |
| 9位 | ダイキン工業 | 16人 |
| 10位 | 川崎重工業・NTTドコモ | 各15人 |
神戸大学では、関西系メーカーだけでなく、金融機関が目立ちます。
名古屋大学
名古屋大学では、
- トヨタ自動車
- デンソー
- 愛知県庁
- 豊田自動織機
- アイシン
- 中部電力
- 名古屋市役所
- 日本ガイシ
- 東邦ガス
- 野村総合研究所
- ブラザー工業
などが主要な就職先として挙げられています。
こちらは完全に東海圏の製造業・インフラ・行政のエリートコースという印象です。
就職する地域にも違い
地域面では、
神戸大学
関西+東京
への就職が強い傾向があります。
名古屋大学
愛知・岐阜・三重など東海圏
への定着が非常に強い傾向があります。
したがって、
「大阪や東京で働きたい」
なら神戸大学、
「名古屋・東海圏で働きたい」
なら名古屋大学、
という選び方もかなり合理的です。
キャンパスはどっちがいい?
ここもかなり性格が違います。
神戸大学
六甲台キャンパスは六甲山の斜面にあり、神戸市街や海を見渡せる抜群のロケーションです。
ただし問題は坂。
阪急六甲駅やJR六甲道駅からバスを利用する学生も多く、毎日の通学は少し大変です。
名古屋大学
東山キャンパス最大の強みは、
地下鉄「名古屋大学駅」がキャンパス直結
であること。
しかも比較的平坦です。
景観なら神戸大学。
通学の楽さなら名古屋大学。
これは好みが分かれそうです。
一人暮らしは名古屋大学が有利?
資料に掲載された周辺家賃の目安では、
神戸大学周辺
1Kで約5.0万~7.2万円程度。
名古屋大学周辺
約3.5万~5.5万円程度。
名古屋大学周辺の方が一人暮らしのコストを抑えやすい傾向があります。
国立大学なので大学の授業料自体は基本的に同程度。
そのため、4年間の総費用では家賃などの生活費が意外と大きな差になります。
ブランド力はどっちが上?
全国的な大学ブランドなら、旧帝大である名古屋大学がやや優勢でしょう。
特に、
- 理系
- 研究者
- 大学院
- 海外
- 学術界
では名古屋大学のブランドは非常に強力です。
一方、神戸大学は関西、とりわけ経済・経営など社会科学分野で高い評価を得ています。
したがって、
大学全体のブランド → 名古屋大学
社会科学・関西財界での存在感 → 神戸大学
と考えるのが分かりやすいでしょう。
神戸大学がおすすめな人
神戸大学が向いているのは、次のような人です。
- 経営・経済・会計・金融を学びたい
- 銀行・商社・コンサル・監査法人を目指したい
- 関西で就職したい
- 将来的に東京で働くことも考えている
- 神戸という都市で大学生活を送りたい
- 海洋政策など独自分野に興味がある
特に文系で神戸大と名大に迷っている人は、神戸大学を選ぶ理由が十分にあります。
名古屋大学がおすすめな人
一方、名古屋大学が向いているのは、
- 理学・工学・医学を学びたい
- 研究者になりたい
- 大学院へ進みたい
- メーカーの研究開発職を目指したい
- トヨタ・デンソーなど東海圏の大企業に入りたい
- 東海地方で働きたい
- 旧帝大ブランドを重視したい
という人です。
特に理系では、名古屋大学の研究環境は大きな魅力でしょう。
まとめ:神戸大学VS名古屋大学、行くならどっち?偏差値・就職・研究力・キャンパスを徹底比較
総合的な大学力、研究力、理系分野なら、
名古屋大学
が優勢です。
旧帝国大学としての研究資金、自然科学分野の世界的評価、ノーベル賞につながる研究環境などは非常に強力です。
一方、
文系、とくに経済・経営系なら神戸大学も負けていません。
旧三商大以来の社会科学の伝統があり、金融・商社・コンサル・監査法人などへの就職にも強みがあります。
そこで結論をシンプルにすると、
- 理系・医学・研究志向なら名古屋大学
- 経済・経営・金融・商社志向なら神戸大学
- 東海で就職するなら名古屋大学
- 関西・東京で就職するなら神戸大学
という選び方がおすすめです。
「旧帝大だから名古屋大学」と大学名だけで決めるのではなく、自分が何を学び、どこで働きたいのかまで考えて選ぶのが後悔しない大学選びにつながるでしょう。

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Googleの優先ソースに追加私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
出典一覧
本記事は、神戸大学・名古屋大学の公式情報を中心に、文部科学省、大学ランキング、科研費関連資料などを参照して作成しています。
大学公式サイト
- 神戸大学 公式サイト
https://www.kobe-u.ac.jp/ja/ - 神戸大学「学部一般選抜志願状況(日程別・男女別推移)」
https://www.kobe-u.ac.jp/ja/about/datashiryoushuu/3-2/ - 神戸大学 キャリアセンター「卒業者・大学院修了者の主な就職先」
https://www.kobe-u.ac.jp/ja/campus-life/careers/ - 名古屋大学 公式サイト
https://www.nagoya-u.ac.jp/ - 名古屋大学「QS世界大学ランキング2026で国内6位にランクイン」
https://www.nagoya-u.ac.jp/info/normal/qs20266.html
入試・大学情報
- 文部科学省「国立大学」関連情報
https://www.mext.go.jp/b_menu/link/daigaku1.htm
※偏差値・共通テスト得点率については、河合塾・パスナビ等の公表データをもとに比較しています。
研究力・科研費
- 科学研究費助成事業(科研費)関連データ/日本の科学と技術「2020年度科研費 採択件数 国立大学ランキング」
http://scienceandtechnology.jp/archives/35970 - 京都医塾「医学部の研究費が多い大学ランキング」
https://www.kyotoijuku.com/column/research-doctor-university/
世界大学ランキング
- QS World University Rankings / QS分野別世界大学ランキング関連データ
- 大学ボックス「QS分野別世界大学ランキング2026 日本の大学全順位」
https://univ-box.com/qs-ranking-2026/ - Times Higher Education(THE)World University Rankings
就職・キャリア
- 神戸大学 キャリアセンター「主な就職先」
https://www.kobe-u.ac.jp/ja/campus-life/careers/ - 神戸大学・名古屋大学が公表する卒業・修了者進路、就職状況等の各種資料
※各数値・ランキングは調査時点の公表データに基づいています。年度や集計方法によって数値が変動する場合があるため、最新情報は各大学・各機関の公式サイトをご確認ください。
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