私立医学部の御三家・新御三家とは?慶應・慈恵・日本医科・順天堂「四天王」を比較

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私立医学部の御三家・新御三家とは?慶應・慈恵・日本医科・順天堂「四天王」を比較

私立大学医学部について調べていると、「御三家」「新御三家」「四天王」といった言葉を目にすることがあります。

伝統的な私立医学部の「御三家」とされるのは、慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学の3校です。

一方、近年は順天堂大学の入試難易度や人気が大きく上昇しており、慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・順天堂大学を「新御三家」と呼ぶケースもあります。

さらに、伝統的な御三家3校に順天堂大学を加えた、

  • 慶應義塾大学
  • 東京慈恵会医科大学
  • 日本医科大学
  • 順天堂大学

の4校を「私立医学部四天王」と呼ぶこともあります。

実際、2027年度入試予想の河合塾ボーダー偏差値では、慶應義塾大学が72.5、東京慈恵会医科大学・日本医科大学・順天堂大学が70.0となっており、この4大学が私立医学部の最上位グループを形成しています。

では、昔からの「御三家」と現在の「四天王」では何が違うのでしょうか。

この記事では、偏差値だけでなく、入試倍率・配点・面接・学費・医師国家試験・留年率・研究力・大学病院の規模まで比較し、4大学それぞれの特徴を詳しく見ていきます。

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  1. 私立医学部の「御三家」とは?
    1. なぜ順天堂大学は昔の御三家に入っていない?
    2. なぜ順天堂大学は昔の御三家に入っていない?
  2. 私立医学部の「新御三家」とは?
  3. 私立医学部の「四天王」とは?
  4. 私立医学部四天王の偏差値を比較
    1. 慶應医学部はやはり別格か
  5. 志願者数・入試倍率を比較
    1. 志願者数では順天堂大学が最多
    2. 日本医科大学は後期が超高倍率
  6. 入試科目の配点を比較すると大学ごとの性格が違う
    1. 慶應・日本医科は英数理を総合的に取る必要がある
    2. 慈恵は理科の比率が高い
    3. 順天堂は英語が重要
  7. 小論文・面接も4大学で違う
    1. 慶應義塾大学
    2. 東京慈恵会医科大学
    3. 日本医科大学
    4. 順天堂大学
  8. 6年間の学費を比較
    1. 順天堂の人気上昇と学費値下げ
  9. 医師国家試験合格率を比較
  10. 留年率・ストレート卒業率を比較
  11. 研究力では何が違う?
    1. 慶應義塾大学:iPS細胞・再生医療
    2. 東京慈恵会医科大学:腎臓再生医療
    3. 日本医科大学:救急・災害医学
    4. 順天堂大学:アレルギー・神経疾患・スポーツ医学
  12. 大学病院の規模を比較
    1. 順天堂・慈恵はマルチホスピタル型
    2. 慶應は本院+巨大な関連病院ネットワーク
    3. 日本医科は救急医療が特徴
  13. 研究医を目指す環境も充実
  14. 結局、私立医学部四天王で一番難しいのは?
  15. 4大学はどんな受験生に向いている?
    1. 慶應義塾大学が向いている人
    2. 東京慈恵会医科大学が向いている人
    3. 日本医科大学が向いている人
    4. 順天堂大学が向いている人
  16. 「御三家」から「四天王」へ?現在の私立医学部の序列
  17. まとめ:私立医学部の御三家・新御三家とは?慶應・慈恵・日本医科・順天堂「四天王」を比較
  18. 出典・参考資料
    1. 慶應義塾大学
    2. 東京慈恵会医科大学
    3. 日本医科大学
    4. 順天堂大学
    5. 医師国家試験
    6. 偏差値・医学部序列・御三家に関する参考資料
    7. 関連記事

私立医学部の「御三家」とは?

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私立医学部の御三家とは、一般的に次の3大学を指します。

大学所在地
慶應義塾大学医学部東京都新宿区
東京慈恵会医科大学医学部東京都港区
日本医科大学医学部東京都文京区

これは文部科学省などが定めた正式な大学分類ではありません。

長い歴史、入試難易度、医学界における卒業生ネットワーク、大学病院や関連病院などを背景として、医学部受験界で定着してきた通称です。

現在でも「私立医学部御三家」といえば、この3校を指すのが一般的です。

なぜ順天堂大学は昔の御三家に入っていない?

現在の受験生からすると、

「順天堂も偏差値70なのに、なぜ御三家ではないの?」

と疑問に感じるかもしれません。

その背景には、昔と現在では医学部の入試難易度が大きく変化していることがあります。

河合塾系の過去データを使った比較では、1975年当時の偏差値は慶應義塾大学67.5、日本医科大学60.0、順天堂大学50.0とされています。

ところが2027年度入試予想では、

  • 慶應義塾大学:72.5
  • 東京慈恵会医科大学:70.0
  • 日本医科大学:70.0
  • 順天堂大学:70.0

となっています。

特に順天堂大学は長期的に見て難易度が大きく上昇しています。

つまり、「御三家」という名称には昔からの医学界の評価や歴史が反映されており、現在の偏差値だけを表した言葉ではないと考えると分かりやすいでしょう。

なぜ順天堂大学は昔の御三家に入っていない?

現在の受験生からすると、

「順天堂も偏差値70なのに、なぜ御三家ではないの?」

と疑問に感じるかもしれません。

その背景には、昔と現在では医学部の入試難易度が大きく変化していることがあります。

河合塾系の過去データを使った比較では、1975年当時の偏差値は慶應義塾大学67.5、日本医科大学60.0、順天堂大学50.0とされています。

ところが現在では、順天堂大学も慈恵・日本医科と並ぶ私立医学部最上位層まで難易度を上げています。

私立医学部全体で見ると、この数十年で大学ごとの序列はかなり変化しています。「昔はどの私立医学部が難関だったのか」「現在とどれほど順位が違うのか」については、以下の記事で30年前と現在の偏差値を詳しく比較しています。

関連記事:
30年前の私立医学部ランキングが今と違いすぎる|昔と現在の偏差値・序列を比較

つまり、「御三家」という名称には昔からの医学界の評価や歴史が反映されており、現在の偏差値だけを表した言葉ではないと考えると分かりやすいでしょう。

私立医学部の「新御三家」とは?

勉強中

近年使われるようになったのが「新御三家」という言葉です。

一般的には、

慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・順天堂大学

の3校を指す例があります。

伝統的な御三家から日本医科大学が外れ、近年難易度と人気を大きく伸ばした順天堂大学が入った形です。

ただし、「新御三家」については御三家以上に定義が一定していません。

そのため、この記事では「新御三家」を絶対的な大学序列として扱うのではなく、順天堂大学が従来の御三家と並ぶ難関医学部として評価されるようになったことを示す受験界の呼称として捉えます。

私立医学部の「四天王」とは?

現在の入試難易度まで考えると分かりやすいのが「四天王」という分類です。

私立医学部四天王とは、

慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学・順天堂大学

の4大学を指します。

伝統的な御三家を残しながら、現在トップクラスに位置する順天堂大学を加えられるため、現代の私立医学部事情を考えるうえでは比較しやすい分類といえるでしょう。

私立医学部四天王の偏差値を比較

まずは入試難易度を比較します。

2026年度入試向けとして公表された河合塾・駿台のデータを整理すると、次のようになります。

大学河合塾駿台平均値
慶應義塾大学72.57272.3
東京慈恵会医科大学70.06768.5
日本医科大学70.06668.0
順天堂大学70.06567.5

河合塾では、慶應義塾大学だけが72.5となり、慈恵・日本医科・順天堂が70.0で並びます。

一方、医学部志望の上位層が多く受験する駿台では、

慶應72 > 慈恵67 > 日本医科66 > 順天堂65

と細かく差がついています。

慶應医学部はやはり別格か

偏差値を見る限り、4校の中でも慶應義塾大学医学部が一段上に位置している点は比較的明確です。

一方で、慈恵・日本医科・順天堂の3校は年度や予備校によって順位が入れ替わります。

実際、2027年度入試向けの駿台データでは、

慶應69 > 慈恵67 > 順天堂66 > 日本医科65

となり、順天堂と日本医科の位置関係が逆転しています。

したがって、

「慈恵が絶対2位」
「順天堂は必ず4位」

といった固定的な序列ではなく、慶應が最上位、その下に慈恵・日医・順天堂という最難関グループが続くと考える方が実態に近いでしょう。

志願者数・入試倍率を比較

続いて2025年度一般選抜の確定実績を比較します。

大学募集人員志願者数受験者数正規合格者数実質倍率の目安
慶應義塾大学661,4101,284144約7倍台
東京慈恵会医科大学1051,8951,730160約10.8倍
日本医科大学・前期621,7431,612150約10.7倍
順天堂大学・A方式642,2112,039169約12.1倍

※倍率は大学や資料によって「募集人員」「正規合格者」「最終合格者」のどれを分母・分子にするかが異なるため、単純比較には注意が必要です。

志願者数では順天堂大学が最多

4校の中で特に目立つのが順天堂大学です。

2025年度のA方式では2,200人を超える志願者を集めています。

低い学費、国家試験実績、首都圏に多数の附属病院を持つ教育環境なども、人気の背景の一つと考えられます。

日本医科大学は後期が超高倍率

日本医科大学では前期だけでなく後期入試も実施されます。

後期は募集枠が少ない一方、多くの受験生が出願するため、年度によって非常に高い倍率になります。

したがって「日本医科大学の偏差値は70だから、他の偏差値70の医学部と同じ難易度」と単純には判断できません。

入試方式によって実際の合格難易度は大きく変わります。

入試科目の配点を比較すると大学ごとの性格が違う

4大学は偏差値が近くても、入試科目の配点にはかなり違いがあります。

大学英語数学理科一次合計特徴
慶應義塾大学150150200500理科40%
東京慈恵会医科大学100100200400理科50%
日本医科大学3003004001,000理科40%
順天堂大学A方式200100200500英語が数学の2倍

慶應・日本医科は英数理を総合的に取る必要がある

慶應と日本医科では、

英語:数学:理科=3:3:4

という構成です。

特定科目だけで逃げ切るよりも、英語・数学・理科すべてで高い得点力が要求されます。

慈恵は理科の比率が高い

慈恵では一次400点のうち理科が200点。

つまり総得点の半分を理科が占めます。

理科2科目を得点源にできる受験生との相性がよい入試です。

順天堂は英語が重要

順天堂A方式は英語200点に対し数学100点。

医学部入試としてはかなり特徴的な配点です。

英語を武器にできる受験生にとっては、他の四天王より相性がよい可能性があります。

小論文・面接も4大学で違う

医学部入試では、学力試験だけで合否が決まるとは限りません。

慶應義塾大学

二次試験では小論文・面接が行われます。

点数は明示されていませんが、医師としての適性、論理的思考力、コミュニケーション能力などを含めた総合判定となります。

最難関医学部だからこそ、「学力さえ高ければよい」と考えず、医療倫理や社会問題について自分の考えを言語化する準備が必要です。

東京慈恵会医科大学

慈恵の特徴は、二次試験や書類評価が明確に点数化されていることです。

一次学力400点に加え、

  • 小論文:25点
  • 面接:30点
  • 調査書等:25点

の計80点が加わります。

総点480点のうち約16.7%を占めるため、学力試験後にも順位が動く可能性がある入試といえます。

日本医科大学

日本医科大学では小論文、個人面接に加えて、グループ討論が行われるのが特徴です。

個人として正しい答えを言うだけでなく、

  • 相手の意見を聞く
  • 異なる意見を整理する
  • 議論を前に進める
  • 独善的にならない

といった、医療現場にも通じる協調性が問われます。

順天堂大学

順天堂大学では小論文を一次試験日に実施し、その評価を二次選抜で使用します。

面接では志望理由だけでなく、それまでの活動や人柄なども含めた評価が行われます。

また順天堂医学部は1年次に寮生活を経験する教育を長年採用してきた大学でもあり、学是である「仁」を重視しています。

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6年間の学費を比較

私立医学部選びでは、入試難易度と同じくらい重要なのが学費です。

2026年度入学者向けの6年間総額を概算すると、次のようになります。

大学6年間の学費総額の目安
順天堂大学約2,080万円
日本医科大学約2,200万円前後
慶應義塾大学約2,200万円台
東京慈恵会医科大学約2,250万円前後

私立医学部では6年間で3,000万円を超える大学も珍しくありません。

その中で四天王は、難易度が最上位でありながら、学費は私立医学部の中では比較的低いグループに入ります。

順天堂の人気上昇と学費値下げ

順天堂大学は2008年度に学費を大幅に引き下げました。

現在では6年間約2,080万円と、私立医学部でも低い水準です。

学費だけが難易度上昇の原因とはいえませんが、

  • 学費負担の軽減
  • 附属病院の拡大
  • 国家試験実績
  • 入試改革

などが重なったことで、現在の最難関グループまで評価を高めてきたと考えられます。

医師国家試験合格率を比較

「入る難しさ」だけでなく、「医師になるまで」も比較してみましょう。

2026年2月に実施された第120回医師国家試験では、全国の合格率は91.6%、新卒は94.7%でした。

四天王は次の結果です。

大学全体合格率新卒合格率
順天堂大学98.5%99.2%
東京慈恵会医科大学96.2%97.1%
日本医科大学96.1%98.3%
慶應義塾大学94.8%97.3%
全国平均91.6%94.7%

4大学すべて全国平均を上回っています。

中でも第120回では、順天堂大学が133人中131人合格の98.5%、新卒では99.2%という高い成績でした。

ただし、国家試験は1校あたり100人前後の受験となるため、数人の差で合格率が大きく変動します。

単年度の国家試験合格率だけで大学の教育力をランキング化するのは適切ではありません。

留年率・ストレート卒業率を比較

医学部受験では、合格後に6年間で卒業できるかも重要です。

公表データを基にしたストレート卒業率の目安では、大学間で次のような違いがみられます。

大学ストレート卒業率の目安
順天堂大学約96.4%
慶應義塾大学約93.0%
東京慈恵会医科大学約92.7%
日本医科大学約80.5%

順天堂・慶應・慈恵では9割以上が6年間で卒業する計算です。

一方、日本医科大学は他の3校より低くなっています。

ただし、ストレート卒業率の低さだけを見て「教育環境が悪い」と判断することはできません。

大学によって、

  • 進級判定
  • 卒業試験
  • 休学者の扱い
  • 留学
  • 国家試験受験資格

などの運用が異なるためです。

受験生にとっては、偏差値だけでなく進級条件や留年時の学費負担まで確認することが重要でしょう。

研究力では何が違う?

医学部四天王はいずれも臨床医の養成だけでなく、医学研究でも強い存在感を持っています。

慶應義塾大学:iPS細胞・再生医療

慶應医学部で特に有名なのが中枢神経系の再生医療です。

岡野栄之教授らの研究グループは、iPS細胞由来神経前駆細胞を脊髄損傷患者へ移植する臨床研究を進めてきました。

2026年7月には、世界で初めて実施されたヒト損傷脊髄へのiPS細胞由来神経前駆細胞移植について、最長4年間の追跡で長期安全性を支持する結果が発表されています。

研究医やPhysician Scientistを目指す学生にとって、非常に魅力的な環境です。

東京慈恵会医科大学:腎臓再生医療

慈恵では、腎臓再生医学が特徴的な研究の一つです。

総合医科学研究センターには腎臓応用再生医学研究室があり、胎生期のブタ腎臓やヒトiPS細胞を利用した新たな移植用臓器の開発などが進められています。

「病気を診ずして病人を診よ」という建学の精神にも象徴されるように、基礎研究を臨床へつなげる姿勢が強い大学です。

日本医科大学:救急・災害医学

日本医科大学を語るうえで外せないのが救急医学です。

付属病院では1975年に救急医療センターが設置され、1977年には救命救急センターが発足。さらに全国で最初の高度救命救急センター指定を受けた歴史があります。

重症救急・外傷・集中治療などに興味のある学生には特徴的な環境といえるでしょう。

順天堂大学:アレルギー・神経疾患・スポーツ医学

順天堂大学は、

  • アレルギー・免疫
  • アトピー性皮膚炎やかゆみ
  • パーキンソン病
  • 神経変性疾患
  • スポーツ医学

など幅広い分野に強みがあります。

医学部だけでなくスポーツ健康科学分野も有する総合大学として、医学とスポーツ科学を横断した研究を行える点も順天堂ならではの特徴です。

大学病院の規模を比較

次に臨床教育の基盤となる大学病院を比較します。

大学本院病床数主な附属病院ネットワーク
順天堂大学1,051床6病院
東京慈恵会医科大学1,075床4病院
慶應義塾大学1,044床本院中心+多数の関連病院
日本医科大学877床4病院

順天堂医院については、2026年時点で一般1,036床、精神15床の計1,051床が公式に公表されています。

順天堂・慈恵はマルチホスピタル型

順天堂大学は本郷の順天堂医院だけでなく、

  • 浦安
  • 練馬
  • 江東
  • 静岡
  • 越谷

など複数の附属医療機関を持ちます。

大都市の高度医療から地域医療まで幅広い臨床現場に触れられるのが特徴です。

慈恵も本院のほか、西部医療センター、葛飾医療センター、柏病院を展開しています。

慶應は本院+巨大な関連病院ネットワーク

一方、慶應は直営附属病院数だけを見ると多くありません。

しかし、長い歴史の中で形成された卒業生・関連病院ネットワークを持っているため、「直営病院の病床数=医学界でのネットワークの強さ」ではない点には注意が必要です。

日本医科は救急医療が特徴

日本医科大学も千駄木の付属病院だけでなく、武蔵小杉、多摩永山、千葉北総など複数の病院を持っています。

中でも本院の高度救命救急センターは同大学を象徴する存在です。

研究医を目指す環境も充実

4大学はいずれも臨床医だけでなく研究医の育成にも力を入れています。

慶應ではMD-PhDを意識した研究医養成制度があり、学部段階から長期間の研究活動に参加できます。

慈恵でも学部での医学研究と大学院教育を連携させる制度があります。

日本医科大学でも早期から研究室に参加できる機会が設けられています。

順天堂大学には、1年次から研究に触れられる基礎研究医養成プログラムがあります。

したがって、「医学部=卒業して臨床医になる場所」だけではなく、将来大学院へ進み、基礎医学・再生医療・創薬などに進みたい人にとっても四天王は魅力的な環境です。

結局、私立医学部四天王で一番難しいのは?

入試難易度だけで判断するのであれば、慶應義塾大学医学部が最難関と考えてよいでしょう。

河合塾でも慶應72.5に対して他の3校は70.0であり、駿台でも慶應がトップです。

ただし2番手以下は簡単ではありません。

慈恵・日本医科・順天堂はいずれも偏差値70前後で、国公立医学部との併願者も多い最難関層です。

そのため現在の私立医学部を大まかに整理するなら、

慶應

慈恵・日本医科・順天堂

という構図が比較的分かりやすいでしょう。

4大学はどんな受験生に向いている?

最後に、それぞれの特徴から整理してみます。

慶應義塾大学が向いている人

  • 私立医学部最高峰を目指したい
  • 英語・数学・理科すべてが得意
  • 研究医にも興味がある
  • 再生医療・先端医学に関心がある
  • 慶應の強固な卒業生・関連病院ネットワークに魅力を感じる

東京慈恵会医科大学が向いている人

  • 理科が特に得意
  • 学力だけでなく面接や小論文にも自信がある
  • 患者中心の臨床医療に関心がある
  • 都内・首都圏で幅広い臨床経験を積みたい
  • 腎臓再生など臨床につながる研究に興味がある

日本医科大学が向いている人

  • 救急・外傷・集中治療に興味がある
  • 英数理をバランスよく得点できる
  • グループ討論にも対応できる
  • 厳しい環境でも医学をしっかり学びたい
  • 歴史ある医科大学に魅力を感じる

順天堂大学が向いている人

  • 英語が得意
  • 国家試験やストレート卒業実績を重視したい
  • 学費を抑えたい
  • 大規模な附属病院ネットワークに魅力を感じる
  • アレルギー、神経疾患、スポーツ医学などに興味がある
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「御三家」から「四天王」へ?現在の私立医学部の序列

私立医学部の「御三家」という呼称は今でも、

慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学

を指します。

これは歴史や医学界で築いてきた実績を考えれば、現在でも十分意味のある呼び方です。

一方、現在の入試難易度だけを見ると状況は変化しています。

順天堂大学は河合塾で慈恵・日本医科と同じ70.0まで上昇し、国家試験合格率、ストレート卒業率、学費、附属病院網などでも高い水準にあります。

そのため現代では、

伝統の御三家=慶應・慈恵・日本医科

新御三家=慶應・慈恵・順天堂とする呼称もある

現在の四天王=慶應・慈恵・日本医科・順天堂

と整理すると分かりやすいでしょう。

「御三家ではないから順天堂は一段下」と考えるのは、現在の入試事情とは必ずしも一致しません。

むしろ、御三家という歴史的なブランドを維持しながら、順天堂が急速に追いつき、現在は4校が私立医学部最上位グループを形成していると見る方が実態に近いと考えられます。

まとめ:私立医学部の御三家・新御三家とは?慶應・慈恵・日本医科・順天堂「四天王」を比較

私立医学部の御三家、新御三家、四天王についてまとめます。

伝統的な「御三家」は、慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学です。

そこへ近年大きく難易度を伸ばした順天堂大学が加わり、慶應・慈恵・順天堂を「新御三家」と呼ぶ例もあります。

そして現在の入試難易度まで含めて考えるなら、

慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学・順天堂大学

の4大学を「私立医学部四天王」と捉えるのが分かりやすいでしょう。

ただし、4校は偏差値が近くても特徴は大きく異なります。

  • 入試難易度・総合ブランドなら慶應
  • 伝統と臨床・理科重視の入試なら慈恵
  • 救急医学や歴史ある医科大学なら日本医科
  • 国試実績・進級率・病院網・学費なら順天堂

と、それぞれ強みがあります。

医学部は6年間学び、その後の医師人生にもつながる大学選びです。

「御三家だから」「偏差値が高いから」という理由だけでなく、入試科目との相性、学費、教育環境、研究分野、附属病院、将来目指したい診療科まで含めて比較することが重要です。

偏差値が低い医学部はどこ?国公立・私立のランキングと難易度の実態を徹底解説
偏差値が低い医学部はどこか知りたくありませんか?偏差値が低い医学部は本当に入りやすいのか?本記事では国公立・私立医学部の偏差値ランキング、倍率、学費をもとに難易度の実態を解説します。最大90倍の倍率や数千万円の学費など医学部受験の現実と、合格するための戦略まで詳しく紹介します。

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この記事を書いた人

私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。

出典・参考資料

本記事の作成にあたっては、各大学の公式サイト・募集要項、厚生労働省の公表資料、予備校・医学部受験情報サイト等を参照しています。

慶應義塾大学

東京慈恵会医科大学

日本医科大学

順天堂大学

  • 順天堂大学「医学部 学費・入学検定料・奨学金」
    https://www.juntendo.ac.jp/admission/scholarship/med/
    ※初年度290万円、2年次以降358万円、6年間総額2,080万円を参照。
  • 順天堂大学「医学部の学び」
    https://www.juntendo.ac.jp/academics/faculty/med/education/curriculum/
    ※学士(医学)、医師国家試験受験資格、学是「仁」、1年次のさくらキャンパスでの寮生活などを参照。
  • 順天堂大学「2025年度入試結果・合格最低点」
    ※一般選抜A方式500点満点などを参照。
  • 順天堂大学医学部附属順天堂医院「順天堂医院概要」
    https://hosp.juntendo.ac.jp/about/info/outline.html
    ※一般1,036床、精神15床、計1,051床を参照。2025年4月1日~2026年3月31日の診療実績も掲載。
  • 順天堂医院臨床研修センター「順天堂について」
    ※医学部附属6病院のネットワークについて参照。

医師国家試験

偏差値・医学部序列・御三家に関する参考資料

  • 河合塾「2026年度入試難易予想ランキング表」
    ※医学部医学科のボーダー偏差値を参照。
  • 駿台予備学校「2026年度入試向け医学部偏差値・合格目標ライン」
    ※慶應・慈恵・日本医科・順天堂の難易度比較に使用。
  • 医学部予備校 太宰府アカデミー「私立医学部の偏差値・難易度比較」
    ※河合塾・駿台データ、過去と現在の偏差値推移、第120回医師国家試験の大学別データ等を参考資料として参照。
  • アガルートメディカル「私立医学部の御三家とは」
    ※慶應義塾大学・東京慈恵会医科大学・日本医科大学を伝統的な「御三家」とする呼称や、「新御三家」「四天王」に関する受験界での用例を参考にしています。

関連記事

※偏差値は予備校によって算出方法が異なるため、数値は絶対的な大学序列を示すものではありません。また、入試倍率・学費・試験方式・病床数等は年度によって変更される可能性があるため、受験時には必ず各大学の最新の学生募集要項・公式情報をご確認ください。

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