関西大学の学部序列は25年でどう変わった?2000年と現在の偏差値を比較

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関西大学の学部序列は25年でどう変わった?2000年と現在の偏差値を比較

関西大学は、関西地方を代表する私立大学群「関関同立」の一角を占める総合大学です。

現在は法学部・文学部・経済学部・商学部・社会学部をはじめ、外国語学部、総合情報学部、ビジネスデータサイエンス学部、理工系3学部など、多彩な学部を設置しています。

では、関西大学の学部ごとの難易度や序列は、昔から変わっていないのでしょうか。

2000年の偏差値を見ると、現在とは異なり、総合情報学部が学内トップでした。

一方、現在は法学部・経済学部・外国語学部が上位に位置しています。

本記事では、2000年と現在の偏差値を比較し、関西大学の学部序列が約25年間でどのように変化したのかを、就職氷河期やインターネットの普及といった社会背景も踏まえて分析します。

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関西大学の2000年の偏差値

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まずは、2000年の関西大学の偏差値を確認します。

順位学部・学科2000年の偏差値
1位総合情報学部58.6
2位法学部法律学科58.5
3位文学部58.3
4位社会学部58.2
5位法学部政治学科57.6
6位経済学部56.3
7位商学部56.1
7位工学部56.1

2000年の関西大学では、総合情報学部が偏差値58.6でトップでした。

法学部法律学科、文学部、社会学部も58台で続いており、経済学部・商学部・工学部は相対的に低い位置にありました。

現在の感覚では、情報系学部の人気はAIやデータサイエンスブームによる新しい現象に見えるかもしれません。

しかし、関西大学では2000年時点ですでに総合情報学部が最上位となっていました。

現在の関西大学の偏差値

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続いて、現在の関西大学の偏差値を見てみましょう。

学部共通テスト得点率偏差値
法学部70~75%57.5~60.0
文学部77~85%52.5~57.5
経済学部73~84%57.5~60.0
商学部82~86%55.0~57.5
社会学部75~86%55.0~57.5
政策創造学部75~83%52.5~57.5
外国語学部82~84%57.5~60.0
人間健康学部74~81%50.0~52.5
総合情報学部76~81%52.5~55.0
社会安全学部62~69%52.5
ビジネスデータサイエンス学部73~79%52.5
システム理工学部67~77%50.0~60.0
環境都市工学部68~78%50.0~60.0
化学生命工学部69~78%52.5~57.5

現在は法学部・経済学部・外国語学部が、偏差値57.5~60.0で文系上位グループを形成しています。

商学部と社会学部が55.0~57.5で続き、文学部と政策創造学部は52.5~57.5です。総合情報学部は52.5~55.0となっています。

理工系学部は学科による差が大きく、システム理工学部と環境都市工学部では偏差値60.0に達する学科・入試方式もあります。

2000年と現在の学部序列を比較

2000年から存在する主要文系学部を中心に、学内での相対的な位置を比較します。

学部2000年の位置現在の位置主な変化
法学部上位最上位上位を維持
文学部上位中位相対的に低下
経済学部下位最上位大きく上昇
商学部下位中上位相対的に上昇
社会学部上位中上位やや低下
総合情報学部最上位中位相対的に低下

最も大きな変化は、経済学部と総合情報学部です。

経済学部は2000年の偏差値56.3から、現在は57.5~60.0となり、法学部・外国語学部と並ぶ最上位グループに入っています。

一方、総合情報学部は2000年には偏差値58.6でトップでしたが、現在は52.5~55.0です。

ただし、これは単純に「情報系の人気が落ちた」という意味ではありません。2000年と現在では、情報教育を取り巻く環境が大きく異なります。

2000年に総合情報学部がトップだった理由

Windows 95以降のインターネットブーム

関西大学の総合情報学部は、1994年に高槻キャンパスに開設されました。

その翌年の1995年にはWindows 95が発売され、一般家庭でもパソコンやインターネットへの関心が急速に高まりました。

その後も、Windows 98、携帯電話、iモードなどが登場し、1990年代後半から2000年前後にかけて「これからはITの時代」という期待が社会全体に広がります。

時系列で整理すると、総合情報学部の人気が高まった背景が見えてきます。

  • 1994年:関西大学が総合情報学部を開設
  • 1995年:Windows 95発売
  • 1998年:Windows 98発売
  • 1999年:iモード開始
  • 2000年:IT革命への期待が拡大

関西大学によると、総合情報学部の開設当時はコンピューターを扱える人がまだ技術職を中心とする一方、企業や官公庁では情報技術を活用できる人材の不足が予想されていました。

そのため、技術者だけでなく、ビジネスなど幅広い分野で情報を活用できる人材を育成する目的で設置されたと説明されています。

2000年当時の総合情報学部は、現在のAI・データサイエンス系学部に近い「時代の最先端を学べる学部」として見られていたのでしょう。

当時は情報系学部が珍しかった

現在では、多くの大学に情報学部、情報工学部、データサイエンス学部などが設置されています。

しかし、1990年代の総合大学では、独立した情報系学部はまだ珍しい存在でした。

関関同立の一角である関西大学に、文系・理系の枠を越えて情報を学べる学部があること自体に希少性がありました。IT分野に関心を持つ文系・理系双方の志願者が集まったことが、偏差値を押し上げた可能性があります。

就職氷河期が2000年の序列に与えた影響

2000年は、就職氷河期の厳しい時期に当たります。

厚生労働省の資料によると、大卒求人倍率は1990年の2.77倍から2000年には0.99倍まで低下し、大学生の就職率も2000年には91.1%となりました。

金融機関の破綻や企業のリストラ、採用抑制が続き、大学を卒業しても希望する企業へ就職できるとは限らない時代でした。

経済・商学部が下位だった背景

経済学部や商学部は、銀行、証券、商社、メーカーなど、民間企業への就職と結び付けて見られやすい学部です。

ところが、当時は金融業界を含む企業全体が採用を抑えていました。そのため、「経済や商学を学べば企業就職に有利」という期待が弱まり、志願者人気にも影響した可能性があります。

2000年の関西大学では、経済学部が56.3、商学部が56.1と、主要文系学部の中では低い位置でした。

一方、情報化への期待を背負った総合情報学部や、心理・文化・メディアなど幅広い関心に応える文学部・社会学部が上位に位置していました。

2000年の序列は、就職氷河期による企業就職への不安と、IT革命への期待が同時に表れたものと考えられます。

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現在はなぜ法学部・経済学部が上位なのか

就職先の幅広さが評価されている

現在の法学部と経済学部に共通しているのは、卒業後の進路が幅広いことです。

法学部は法律系資格だけでなく、公務員、金融、メーカー、企業の法務・総務部門などにつながります。

経済学部も、金融、商社、メーカー、IT、コンサルティング、公務員など、多様な業界を目指せます。

大学入学時に将来の職業を一つに絞っていない受験生にとって、進路の選択肢を残せる学部は安心感があります。

経済学部はデータや政策も学ぶ学部になった

現在の経済学部では、従来の経済理論や金融だけでなく、統計、データ分析、公共政策、国際経済、地域経済なども学びます。

「文系だが数字やデータにも強くなれる」「企業就職にも公務員にも対応できる」という汎用性が、現在の人気につながっていると考えられます。

就職氷河期には企業不振の影響を受けやすかった経済学部が、現在は社会や企業をデータで分析する実学系学部として再評価されているのでしょう。

法学部は伝統と安定感が強い

関西大学は、1886年に創立された関西法律学校を起源としています。そのため、法学部は大学の歴史を象徴する伝統的な学部です。

法律の知識は景気にかかわらず、行政、企業活動、契約、労務、コンプライアンスなど幅広い場面で必要になります。

大学としての伝統、学問分野としての汎用性、公務員や資格との相性が組み合わさり、法学部は2000年も現在も上位を維持しています。

外国語学部が現在の上位に入る理由

外国語学部は、現在の偏差値が57.5~60.0で、法学部・経済学部と並んでいます。

外国語学部の特徴は、英語などの語学力、留学、異文化理解、国際的なコミュニケーション能力といった専門性が分かりやすいことです。

グローバル企業、航空・観光、教育、商社など、学びと将来の進路を結び付けて考えやすい点も人気の理由でしょう。

また、偏差値は教育内容だけでなく、募集定員や志願者数にも左右されます。比較的限られた募集枠に語学志向の強い受験生が集まることも、高い偏差値につながっている可能性があります。

文学部・社会学部が相対的に下がった理由

2000年には文学部が58.3、社会学部が58.2で、いずれも上位でした。現在は文学部が52.5~57.5、社会学部が55.0~57.5です。

両学部の難易度が大きく落ちたと断定することはできませんが、学内での相対的な位置は変化しています。

背景には、大学選びにおける実学・就職志向があると考えられます。

文学部では歴史、文化、言語、心理など幅広い分野を学べますが、経済・商・法学部と比べると、学んだ内容と職業との関係が見えにくいと受け取られる場合があります。

社会学部も現在まで安定した人気を維持していますが、以前は社会学部が受け皿となっていたメディアやデータ分析への関心が、情報系・データサイエンス系学部へ分散している可能性があります。

現在も情報系が人気なのに総合情報学部が下がった理由

現在はAI、データサイエンス、プログラミングなど、情報分野への関心が2000年当時以上に高まっています。

それでも総合情報学部が学内トップではなくなったのは、情報系の人気低下ではなく、情報教育が一般化したためと考えるのが適切です。

情報を学べる選択肢が増えた

2000年当時、関西大学で情報を専門的に学べる学部として、総合情報学部には大きな希少性がありました。

現在は、関西大学内にも次のような選択肢があります。

  • 総合情報学部
  • ビジネスデータサイエンス学部
  • システム理工学部
  • 経済・商学分野におけるデータ分析
  • その他の理工系学部・学科

情報を学びたい受験生が、情報工学、AI、データサイエンス、ビジネス、メディアなど、目的に応じて学部を選べるようになりました。

2000年には総合情報学部へ集中していた志願者が、現在は複数の学部へ分散していると考えられます。

高槻キャンパスという立地条件

総合情報学部は、主要文系学部が集まる千里山キャンパスではなく、高槻キャンパスに設置されています。

学部選びでは教育内容だけでなく、通学のしやすさ、キャンパスの規模、他学部との交流、大学生活のイメージも志願動向に影響します。

総合情報学部の現在の偏差値には、情報教育の選択肢の増加に加えて、キャンパス立地の違いも関係している可能性があります。

新設学部の偏差値は今後変わる可能性がある

政策創造学部、人間健康学部、社会安全学部、ビジネスデータサイエンス学部などは、2000年の比較表には登場しない学部です。

これらの学部は、法・文・経済・商といった伝統的な学部に比べて、卒業生の実績や社会的な認知が十分に蓄積されていない場合があります。

特にビジネスデータサイエンス学部は、AI・データ活用への需要を考えれば、今後の就職実績や教育内容の評価によって人気が変化する可能性があります。

2000年に総合情報学部が新しい情報化社会を象徴する学部として上位になったように、現在の新設学部も社会情勢によって将来の位置が変わるかもしれません。

関西大学の学部序列は社会の変化を映している

2000年と現在の序列を比較すると、単なる学部人気の上下だけでなく、それぞれの時代に受験生が何を求めていたのかが見えてきます。

2000年は、Windows 95以降のパソコン・インターネット普及によって、情報化社会への期待が高まった時代です。その波を受け、当時まだ珍しかった総合情報学部が学内トップとなりました。

同時に、就職氷河期によって企業への就職が難しく、経済・商学部は現在ほど高い位置にありませんでした。

現在は、就職先の幅広さや学びの実用性が重視され、法学部・経済学部が上位に位置しています。また、外国語学部も専門性の明確さや国際志向を背景に高い難易度となっています。

一方、情報分野は不人気になったのではなく、大学内外に関連学部が増えたことで、志願者が分散する時代になりました。

2000年と現在の違い

2000年現在
就職氷河期で企業採用が厳しい人手不足を背景に新卒採用環境が改善
IT革命への期待が拡大AI・データ活用が社会に定着
情報系学部が珍しい情報系・データ系学部が増加
総合情報学部が最上位法・経済・外国語学部が上位
経済・商学部は相対的に下位経済・商学部が相対的に上昇
文・社会学部が上位実学・就職とのつながりが重視される

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まとめ:関西大学の学部序列は25年でどう変わった?2000年と現在の偏差値を比較

関西大学の学部序列は、約25年間で大きく変化しました。

2000年は総合情報学部が偏差値58.6でトップでした。1995年のWindows 95発売以降、パソコンやインターネットが家庭へ普及し、「これからは情報の時代」という期待が高まっていたことが背景にあると考えられます。

一方、2000年は就職氷河期でもあり、民間企業への就職と関係が深い経済学部・商学部は、学内で相対的に低い位置でした。

現在は、就職先の幅が広く、伝統と実学性を備えた法学部・経済学部が上位です。外国語学部も、専門性の分かりやすさや国際志向を背景に高い偏差値となっています。

総合情報学部の相対的な順位は下がりましたが、情報分野そのものが不人気になったわけではありません。情報教育が一般化し、理工系やデータサイエンス系を含めて選択肢が増えた結果と見るべきでしょう。

関西大学の序列変化は、2000年のIT革命と就職氷河期、現在の実学志向や情報教育の多様化を映し出しているといえます。

偏差値比較に関する注意
2000年の数値は代々木ゼミナール、現在の数値はパスナビに掲載された河合塾の偏差値です。予備校、受験者層、入試科目、募集単位、入試方式が異なるため、偏差値の絶対値を単純に比較することはできません。本記事では、関西大学内における各学部の相対的な位置の変化を中心に分析しています。

出典一覧

本記事の作成にあたり、以下の資料・Webサイトを参照しました。

  1. 代々木ゼミナール「大学入試難易ランキング」関西大学(2000年度)
    2000年当時の関西大学各学部・学科の偏差値を参照。
    ※ユーザー提供資料に基づく。
  2. 旺文社「大学受験パスナビ」関西大学
    現在の関西大学各学部の偏差値および共通テスト得点率を参照。
    大学受験パスナビ
  3. 関西大学「関西大学のあゆみ」
    総合情報学部、政策創造学部、外国語学部、社会安全学部、人間健康学部の設置時期や、工学部の再編について参照。
    関西大学のあゆみ
  4. 関西大学総合情報学部「学部理念」
    情報化社会の到来を背景とした総合情報学部の設立目的、情報技術を活用できる人材育成の考え方について参照。
    総合情報学部の学部理念
  5. 関西大学総合情報学部「総合情報学部の歩み」
    1994年の高槻キャンパス開設および総合情報学部設置など、学部の沿革について参照。
    総合情報学部の歩み
  6. 関西大学「学部・大学院・留学生別科」
    各学部の設置経緯、教育目的および人材育成方針について参照。
    学部・大学院・留学生別科
  7. 厚生労働省「平成21年版 厚生労働白書」
    2000年の大卒求人倍率が0.99倍、大学生の就職率が91.1%まで低下したことなど、就職氷河期の雇用状況を参照。
    平成21年版 厚生労働白書・第2章
  8. 日本マイクロソフト「日本マイクロソフト沿革」
    1995年のWindows 95日本語版、1998年のWindows 98日本語版発売について参照。
    日本マイクロソフト沿革
  9. 総務省統計局「社会生活基本調査の変遷」
    Windows 95以降の家庭用パソコン普及、1998年の家庭普及率25%超、1999年のインターネット普及状況など、当時の情報化に関する社会背景を参照。
    社会生活基本調査の変遷

※2000年と現在の偏差値は、異なる予備校・媒体が公表した数値です。予備校、受験者層、入試方式、募集単位などが異なるため、偏差値の絶対値ではなく、関西大学内における各学部の相対的な位置の変化を中心に比較しています。

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この記事を書いた人

私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。

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