会津大学の偏差値71は本当?誤解が広まった理由と実際の難易度を徹底検証
大学選びにおいて、偏差値は気になるポイントの一つです。
そんな中、インターネット上では「会津大学 偏差値71」という検索ワードが見られることがあります。
しかし、実際に大手予備校や大学情報サイトのデータを確認すると、会津大学の偏差値は71ではありません。
では、なぜ「偏差値71」という情報が広まったのでしょうか。
本記事では、会津大学の実際の偏差値や共通テスト得点率を整理しながら、「偏差値71」という言説が生まれた背景を客観的に検証します。
また、会津大学がなぜ高く評価されているのか、その実力についても詳しく解説します。
会津大学とは?
会津大学は、1993年に福島県会津若松市に設立された、日本初のコンピュータ専門の公立大学です。
学部は「コンピュータ理工学部」のみで構成されており、学生数は大学院を含めても約1,300人という小規模な単科大学です。
設立当初から、
- ICT(情報通信技術)
- ベンチャー
- 国際性
の3つをコンセプトに掲げており、一般的な総合大学とは異なる独自路線の教育を行っています。
会津大学の実際の偏差値

「偏差値71」という情報が広まっていますが、主要予備校・情報サイトのデータを見ると、実際の偏差値は以下の通りです。
| 評価機関 | 偏差値 | 共通テスト得点率 |
|---|---|---|
| ベネッセ(進研模試・駿台) | 50〜51 | 62%〜83% |
| 東進 | 59 | 記載なし |
| 河合塾(Kei-Net) | 40.0〜42.5 | 62%〜65% |
さらに方式別では以下のような数値になっています。
ベネッセ(進研模試・駿台)
- 前期A方式:偏差値51/共通テスト得点率83%
- 前期B方式:偏差値50/共通テスト得点率62%
河合塾(Kei-Net)
- 前期A方式:ボーダー偏差値42.5/ボーダー得点率65%
- 前期B方式:ボーダー偏差値40.0/ボーダー得点率62%
このように、予備校によって偏差値にかなり差があります。
特に会津大学は、
- 情報系特化大学
- 独特な入試方式
- 受験者層の偏り
などの特徴があるため、模試会社によって数値差が出やすい大学だと考えられます。
なぜ「会津大学 偏差値71」という噂が広まったのか?
結論から言うと、「偏差値71」という客観的データは存在しません。
しかし、「71」という数字自体には明確な発生源があります。
① 共通テストボーダー71%との混同
最も有力と考えられているのが、「共通テストボーダー得点率71%」との混同です。
プログラミングスクール「テックジム」のコラム記事『会津大学2026年度入試|一般選抜「情報I」の配点と総合点を完全解説』では、会津大学の一般選抜「コンピュータ理工A(前期)」について、
「共通テストボーダー得点率71%(71点/100点)」
と記載されています。
この方式では、共通テストを
- 理科
または - 情報I
の1科目のみ(100点満点)で受験できる特殊な配点を採用しています。
そのため、ボーダー得点率が高く表示されやすい特徴があります。
そして、
「71%」
↓
「71」
↓
「偏差値71」
という形で意味が変化し、ネット上で誤認された可能性が高いと考えられています。
実際、受験界隈では、
- 偏差値
- 得点率
- ボーダー
などが混同されるケースは珍しくありません。
② 福島高校の偏差値71との混同
もう一つの要因として考えられているのが、福島県内トップクラスの進学校である「福島高校」の偏差値71との混同です。
検索エンジンでは、
- 福島
- 公立
- 難関
などの関連ワードが近く表示されやすいため、
「福島高校 偏差値71」
↓
「会津大学 偏差値71」
という誤認が起きた可能性もあります。
③ 「第71回大会」の検索影響
会津大学公式サイトには、「第71回全会津総合体育大会」に関する記載があります。
このように、「会津大学」と「71」という数字がインターネット上で近接して表示されたことで、検索サジェストに影響を与えた可能性も指摘されています。
会津大学はなぜ高く評価されるのか?
「偏差値71」は事実ではありません。
しかし、会津大学が高い評価を受けている大学であることは間違いありません。
その理由は、一般的な大学とは大きく異なる“専門特化型”の教育環境にあります。
全国トップクラスのIT環境
会津大学では、学生数を大きく上回る約3,000台の高性能コンピュータが整備されています。
しかも24時間365日利用可能で、自宅からもアクセスできます。
1年生の入学直後から本格的なプログラミング教育が始まり、在学中に高度なITスキルを身につける学生も少なくありません。
大学発ベンチャー企業数も、学生数あたりでは全国屈指です。
英語が日常的に使われる特殊な大学
会津大学は、英語教育でも非常に特徴的です。
教員の約4割が外国人研究者であり、学内では英語と日本語が公用語として扱われています。
3年生以降は英語のみで行われる専門授業も増え、卒業論文は英語での執筆・発表が義務付けられています。
IT分野では英語論文や海外技術文書を読む機会が多いため、実践的なグローバル教育として高く評価されています。
世界大学ランキングでも高評価
会津大学は世界的にも評価が高い大学です。
「THE世界大学ランキング2026」では、
- 日本国内11位
- 公立大学1位
にランクインしています。
さらに、コンピュータサイエンス分野でも国内上位に位置づけられています。
このような実績があるため、
「偏差値71と言われても違和感がない」
という“ハロー効果”が起きた可能性もあるでしょう。
会津大学の就職実績は強い?

会津大学は、就職実績でも高く評価されています。
2024年4月~2025年3月卒業者の進路は以下の通りです。
| 学部 | 卒業者 | 就職希望者 | 就職者 | 進学者 |
|---|---|---|---|---|
| コンピュータ理工学部 | 226人 | 126人 | 124人 | 86人 |
就職希望者126人に対して124人が就職しており、非常に高い就職率となっています。
また、大学院などへの進学者も86人と多く、研究志向の強さも特徴です。
主な就職先
主な就職先としては、
- ソフトクリエイトホールディングス
- アクセンチュア
- クボタ
- チームラボ
- 東京電力ホールディングス
- DMM.com Group
- ディスコ
- 博報堂
- BIPROGY
- 楽天グループ
などが挙げられています。
IT・デジタル分野との関係が深い企業が多く、「情報系に強い大学」として企業側から評価されていることが分かります。
会津大学は【やばい】【すごい】のか?ネット上で「やばい」「すごい」と言われている理由を考察
まとめ:会津大学の偏差値71は本当?誤解が広まった理由と実際の難易度を徹底検証
会津大学の「偏差値71」という情報に、客観的な根拠はありません。
実際の偏差値は、
- 河合塾:40.0〜42.5
- ベネッセ:50〜51
- 東進:59
程度であり、一般的な超難関大学というわけではありません。
しかし、
- コンピュータ専門大学
- 全国トップクラスのIT環境
- 英語重視教育
- 世界ランキング高評価
- 強い就職実績
など、偏差値だけでは測れない強みを持っている大学です。
そのため、「偏差値71」という数字こそ誤認だったとしても、
「会津大学が実力校として高く評価されている」
という点は事実だと言えるでしょう。
出典一覧

私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。

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