埼玉医科大学は【やばい】のか?ネット上で「やばい」「恥ずかしい」と言われている理由を考察
インターネット上で大学を検索すると、「○○大学 やばい」「○○大学 恥ずかしい」といったネガティブなワードが出てくることがあります。
これはその大学が本当に問題を抱えているのか、それとも一部の誤解や偏見による評価なのか、冷静に見極めることが大切です。
今回は、私立医科大学の一つである埼玉医科大学について、「やばい」「恥ずかしい」と言われる理由をリサーチし、背景や実情を掘り下げていきます。
受験を検討している方や保護者の方にとって、有益な判断材料になれば幸いです。
埼玉医科大学は裏口入学事件がやばい
まずネット上で「埼玉医科大学 やばい」と検索される大きな理由の一つが、裏口入学をめぐる事件です。
2014年、元衆院議員の政策秘書が、埼玉医科大学の入試に関して80代の男性に対し「口利きで合格させる」と持ちかけ、現金2,100万円を受け取ったという詐欺事件が報じられました。
結果として受験生は合格できず、大学側も口利きを否定。
男性はだまし取られたとして警察に相談する事態となりました。
なお、埼玉医科大学自体がこの不正を行っていたわけではなく、大学は関与を否定しています。
ただ、医科大学という高額な学費と競争率の高さを背景に、「金で合格を買う」というイメージが一部で先行してしまったことも、大学のイメージダウンにつながっていると考えられます。
埼玉医科大学はお金持ちが行くところと言われて恥ずかしい

もう一つ「埼玉医科大学 恥ずかしい」と言われる背景にあるのが、学費の高さです。
埼玉医科大学医学部の6年間総額は3,700万円。これは、全国31の私立医学部中23番目に高い金額です。
私立医大全体に言えることですが、医師を育てるためには最新の医療設備、充実した実習環境、優秀な教員の確保など、膨大な費用がかかります。
そのため、どうしても学費が高くなってしまうのです。
しかし一部では「医者の子どもばかり」「金持ちが金で医学部に行く」といった偏見的な見方もあり、
「お金がない人には無理」「庶民には縁がない」と感じる人がいるのも事実です。
ただし、埼玉医科大学では奨学金制度や学費支援制度も整っており、本気で医師を目指す学生を支える体制もあります。
埼玉医科大学とは

埼玉医科大学は、1972年に埼玉県毛呂山町に設立された私立医科大学です。
創設者は精神科医の丸木清美氏で、前身は毛呂病院という地域医療を担う医療機関でした。
それまで埼玉県には医学部が存在しておらず、防衛医科大学校(1974年開学)よりも早く誕生した民間の医療教育機関として、地域の医療に大きな役割を果たしてきました。
また、埼玉医科大学は性別適合手術を日本で初めて行った大学の一つとしても知られており、専門性の高い医療やリベラルな医療観を持つ大学としても注目されています。
現在の学部構成は以下の通りです。
- 医学部(医学科)
- 保健医療学部
- 看護学科
- 臨床検査学科
- 臨床工学科
- 理学療法学科
埼玉医科大学の偏差値は

では、学力的な難易度はどうでしょうか?
- 医学部医学科の偏差値:62.5
- 保健医療学部の偏差値:35.0〜37.5
医学部は私立大学の中でも標準的な難易度で、決して「誰でも入れる」というわけではありません。
一方、保健医療学部は偏差値が低めであるため、偏差値だけを見て「やばい」「Fランでは?」といった意見が出ることもあります。
しかし、医療系学部は実習や専門資格取得が重視されるため、偏差値だけでその価値を判断するのは適切とは言えません。
医師国家試験の合格率は

医科大学として一番重要な指標の一つが、医師国家試験の合格率です。
埼玉医科大学の過去3年の合格率は以下の通りです。
- 第119回:94.4%(全国平均92.3%)
- 第118回:94.4%(全国平均92.4%)
- 第117回:91.5%(全国平均91.6%)
いずれも全国平均を上回る水準で、教育の質の高さがうかがえます。
2019年度からは「学力増進室」を設置し、学習支援体制を強化。一人ひとりの学生に寄り添った指導で、着実に成果を出しているのです。
まとめ:埼玉医科大学は【やばい】のか?ネット上で「やばい」「恥ずかしい」と言われている理由を考察
ネット上で「埼玉医科大学 やばい」「埼玉医科大学 恥ずかしい」と検索される理由は、以下のように分類できます。
- 【やばい】裏口入学をめぐる事件で注目されたが、大学自体は無関係
- 【恥ずかしい】学費が高く、お金持ちのイメージが先行しやすい
- 偏差値が学部によって差があり、「Fラン」と誤解されるケースも
しかし、実際の埼玉医科大学は以下の点で評価されるべき大学です。
- 医師国家試験の合格率が全国平均以上
- 専門的かつ先進的な医療分野に対応している
- 学生一人ひとりに対するサポート体制が手厚い
- 歴史ある大学として地域医療に貢献している
つまり、「やばい」「恥ずかしい」といったイメージの多くは、一部の事件や偏見によるものであり、事実とは異なる側面が多いのです。
本気で医療人を目指す方にとって、埼玉医科大学は十分に価値のある進学先の一つだと言えるでしょう。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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