【大学受験】英語・英文法の正誤問題が苦手な人へ 正誤問題の解くためのコツを解説
英語の正誤問題が苦手で、試験になると焦ってしまう方も多いのではないでしょうか。
英文法は基礎的な知識を問われる部分ですが、正誤問題には独自のコツと注意点が必要です。
この記事では、大学受験における英語・英文法の正誤問題を克服するための具体的なコツと勉強法を解説します。
英語・英文法の正誤問題が難しいと感じる理由
英文法の正誤問題で躓く理由は、文の意味がわかっていても文法的に誤っている場合があるためです。
正誤問題では、意味が通じるだけでなく文法上の正しさを問われるため、細かな部分での間違いに気づく必要があります。
正誤問題におけるよくある課題には次のようなものがあります。
- 意味はわかるが文法が正しいかわからない
- 細かな文法事項の理解不足
- 日本語にない概念の理解が浅い
英語・英文法の正誤問題の勉強のコツ

文法の理屈を覚える
文法問題に取り組む際には、単に暗記するだけでなく、「なぜその形になるのか」を理解することが重要です。
例えば、助動詞の使い方や動詞の活用など、文法の理屈を体系的に覚えることで、応用問題にも対応しやすくなります。
正解と不正解の理由がわかるようになる
正誤問題では、単に正しい選択肢を選ぶだけでなく、なぜ他の選択肢が誤っているのかも確認するようにしましょう。
これにより、自分の弱点が見えてきます。
また、選択肢ごとに異なる文法ポイントを理解することで、網羅的な学習が可能です。
マーク式の文法の問題集で選択肢の、正解と不正解の理由がわかるようになるまでが学習しよう。文法の理屈がわかるようになると、正誤問題解けるようになっていきます。
基本的な正誤問題(例)

誤りを指摘してください。
問題1
The movie was too boring that I fell asleep halfway through it.
- 解説: 「~すぎて…」を表すには「so…that」を用います。「too…to」構文も同じ意味で使えますが、that節を伴う場合には「so」が適切です。正しくは、「The movie was so boring that I fell asleep halfway through it.」となります。
問題2
He suggested me to take a rest for a while.
- 解説: 「suggest」の後に目的語をとる場合、「suggest + that + S + 原形動詞」または「suggest + 動名詞」を使います。正しくは「He suggested that I take a rest for a while.」または「He suggested taking a rest for a while.」です。
問題3
Neither of the answers were correct.
- 解説: 「neither」は単数扱いであり、動詞も単数形を使用します。したがって、「Neither of the answers was correct.」が正しい表現です。
問題4
I have been knowing her since high school.
- 解説: 「know」は状態動詞であり、進行形にしないため、「I have known her since high school.」が正しい表現です。
問題5
This is one of the best restaurant in the city.
- 解説: 「one of the + 最上級 + 複数名詞」という形を取るため、「restaurant」を複数形にします。正しくは「This is one of the best restaurants in the city.」です。
問題6
She asked me where was the station.
- 解説: 間接疑問文では、疑問詞の後に主語+動詞の順になります。正しくは「She asked me where the station was.」です。
問題7
I want to finish the project until the end of the month.
- 解説: 「until」は「~までずっと」という意味ですが、この文のように締め切りを表す場合には「by」を使用します。正しくは「I want to finish the project by the end of the month.」です。
問題8
If I will go to the party, I’ll let you know.
- 解説: 条件節では「will」を使いません。「If I go to the party, I’ll let you know.」が正しいです。
問題9
Neither Tom or his friends are interested in music.
- 解説: 「neither…nor…」は否定の相関接続詞で、「or」ではなく「nor」を使用します。正しくは「Neither Tom nor his friends are interested in music.」です。
問題10
He is used to get up early in the morning.
- 解説: 「be used to」には「to + 動名詞」を続けます。「He is used to getting up early in the morning.」が正しいです。
正誤問題を学習する際の注意点

英語の正誤問題で語法を学習する際には、以下のような注意点やコツが役立ちます。
これらを意識することで、解答力を上げるだけでなく、文法・語法の理解も深まります。
動詞の用法を確認する
- 自動詞と他動詞の区別:多くの動詞は自動詞・他動詞で意味や使い方が異なります。例えば、”enter”は他動詞のため “enter the room” と使いますが、自動詞として “go into the room” のように前置詞と使う場合もあります。
- 助動詞と時制:助動詞の “must” と “have to”、”should” と “ought to” などのニュアンスの違いも確認しましょう。
2. 前置詞の選択に注意する
- 動詞や形容詞と結びつく前置詞:英語には特定の前置詞と結びついて使われる動詞や形容詞が多く存在します。例えば、「wait for」「depend on」「be good at」など、特定の前置詞が必要な場合が多いです。これを確認し、セットで覚えておくとミスを防げます。
3. 文型ごとの使い方に注目する
- 目的語の有無:第3文型(SVO)と第4文型(SVOO)など、文型によって動詞の意味や構造が異なるため、使い方に応じた文型の選択に注意します。
- 語順や語形のチェック:特に「使役動詞(make, let)」や「知覚動詞(see, hear)」の後に続く動詞の形(原形や動名詞)に注目すると、誤りが防ぎやすくなります。
4. 代名詞の使い分けを学ぶ
- 「関係代名詞」と「関係副詞」の使い分けや、”which”、”that” などの適切な選択に慣れましょう。また「it」「one」「that」など、特定の名詞を指す代名詞の使い分けも意識すると、文章全体の流れがよりスムーズに理解できるようになります。
5. 句と節の理解を深める
- 句と節の違い:特に、分詞構文や不定詞の句を使うときの使い方に注意が必要です。例えば、「to 不定詞」には「目的を示す」意味がある一方、「動名詞」は「過去の出来事や状態」を指す場合があります。句と節の用法を理解して使い分けると、解答の正確さが増します。
6. 選択肢ごとに正誤を考える
- 正誤問題では、正しい選択肢だけでなく不正解の選択肢にも注目して、どの点が間違っているかを明確にしましょう。これにより誤りの傾向がわかりやすくなり、ミスのパターンが身につきます。
7. 文法書や辞書で「定型表現」を確認する
- 定型表現の暗記:「so that」や「such as」などの定型表現や頻出の語法は、英語特有の構造であり、暗記しておくと便利です。また、実際の英文に触れる際に、これらの表現を意識的に確認し、自分でも使えるようにすると効果的です。
狙われやすい分野

動詞と基本文系:自動詞・他動詞
多くの問題が動詞の使い方で出題されます。特に自動詞と他動詞の使い分けには注意が必要です。間違えやすい動詞のリストを覚え、文型に対する理解を深めましょう。
時制・完了形
時制も頻出ポイントです。過去形や未来形の使い分け、完了形の使い方を理解しておきましょう。特に、現在完了と過去完了の区別が曖昧になりやすいので、注意が必要です。
態
受動態と能動態の違いは、意味に直接影響します。英語では、受動態の使い方が日本語と異なるため、特に注意が必要です。使い方を理解して、適切な場面での使い分けができるようにしましょう。
準動詞(不定詞・動名詞・分詞)
不定詞や動名詞、分詞の使い方もよく問われます。不定詞の使い方や動名詞との使い分けなど、基本的な準動詞の知識をしっかりと固めておきましょう。
関係詞
関係詞は、特に文の中での働きを理解しているかが問われます。whichやwho、thatの使い分けに気をつけながら、問題を解く練習を繰り返しましょう。
比較
比較級と最上級、as…as構文なども重要なテーマです。比較のルールを理解することで、正誤問題での得点力を上げることができます。
強調・倒置
強調や倒置も、文章の意味を変える場合があります。特に倒置を伴う表現は日本語と異なることが多いため、慣れておくことが必要です。
まとめ:【大学受験】英語・英文法の正誤問題が苦手な人へ 正誤問題の解くためのコツを解説
英語の正誤問題は、一見するとシンプルに思えますが、文法や語法の細かな知識が試されるため、苦手意識を持つ方も多いかもしれません。
しかし、よく出題される語法のパターンを押さえ、誤答の理由にまで注意を払って学習することで、確実に実力が身についていきます。
ぜひ今回ご紹介したコツを参考に、正誤問題へのアプローチを工夫し、得点力アップを目指してください。焦らず一歩ずつ、理解を深めていくことで、着実に結果がついてくるはずです。
英語の勉強が少しでも楽しく、そして自信につながるものになることを願っています。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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