大学入試「志望理由書」の締め方|最後の一文で印象を決めるコツと例文
最後の一文で悩む受験生は多い
志望理由書を書き終えたとき、「最後、どう締めればいいんだろう?」と手が止まる人は少なくありません。
「よろしくお願いします」と書くとビジネス文のようだし、「以上です」は事務的すぎる…。
せっかく一生懸命書いても、最後の一文が弱いと全体の印象がぼやけてしまうこともあります。
本記事では、大学志望理由書の「締め方」に焦点を当て、
- よくあるNG例
- 好印象を与える締め方の型と例文
- 学部別の締め方サンプル
- 一文で印象を高めるためのコツ
を順に解説します。
① なぜ「締め方」が大切なのか?
志望理由書は、あなたの「大学で学びたい理由」と「将来の展望」を伝えるための重要な書類です。
その中でも最後の一文は、読み手に残る“印象の余韻”をつくる部分です。
大学の教員や入試担当者は、毎年数百枚の志望理由書を読みます。
その中で「印象に残る文章」と「なんとなく終わった文章」の差は、実は締めの一文で決まることが多いのです。
例えば、
「将来は地域社会に貢献できる医療従事者を目指します。」
という文で締めた場合、意欲・目的・貢献意識が一文で伝わります。
一方で、
「入学できるよう頑張ります。」
では、「何を頑張るのか」が伝わらず、ありきたりな印象に終わります。
② よくあるNGな締め方4選

締めの一文は、丁寧に書いたつもりでも印象を下げてしまうケースがあります。
次の4つのパターンは避けたほうがよいでしょう。
| NG例 | 問題点 |
|---|---|
| 「よろしくお願いします。」 | ビジネス文書的。志望理由書では不自然。 |
| 「以上です。」 | 事務的で、感情や意欲が感じられない。 |
| 「入学したいです。」 | 具体性がなく、熱意が伝わらない。 |
| 「貴学に入ることが夢です。」 | 気持ちは伝わるが、内容が抽象的。 |
✅ ポイント
→ 「何を学び、どう成長し、どんな社会貢献をしたいのか」を含めて締めるのが理想です。
③ 好印象を与える締め方3パターン
では、どんな言葉で締めればよいのでしょうか。
ここでは、目的や文脈に合わせた3つの型を紹介します。
パターン①:学びへの意欲で締める型
大学で何を学びたいか、どんな力を伸ばしたいかを明確に伝えるパターンです。
例文:
「貴学での学びを通じて、専門的な知識と柔軟な思考力を身につけ、将来は社会に貢献できる人材を目指したいと考えています。」
ポイント:
- 大学での学び → 成長 → 将来の目標、という流れを意識。
- 「努力したい」「頑張りたい」よりも、「身につけたい」「目指したい」などの前向き表現を。
パターン②:将来の貢献・目標で締める型
大学の学びを通して、将来どう社会に関わりたいかを描く締め方です。
例文:
「貴学での学びを礎に、地域に根ざした企業で人々の生活を支える仕事に携わりたいと考えています。」
ポイント:
- “大学での学び”と“将来像”をつなげることで、ストーリー性が出る。
- 学び→社会→貢献、の順で書くと自然な流れになります。
パターン③:感謝と覚悟で締める型
これまでの支えや努力を踏まえて、前向きな決意で締める方法です。
例文:
「これまで支えてくださった方々への感謝を胸に、貴学での学びを通して成長を続けていきたいと考えています。」
ポイント:
- 感謝+努力の意思を示すことで、誠実な印象を与える。
- 面接時にも一貫した姿勢を見せられる内容になります。
④ 締め方のテンプレートまとめ
どんな学部でも応用できるように、汎用テンプレートを用意しました。
テンプレート:
「貴学で(学びたい分野)を学び、将来は(どのように社会や人に貢献したいか)を実現したいと考えています。」
例文として具体化すると:
「貴学で心理学を学び、人の心に寄り添える支援者として社会に貢献したいと考えています。」
「貴学で経営学を学び、地域企業の発展に寄与できる人材を目指します。」
⑤ 学部別の締め方サンプル
学部・学科ごとに強調すべき内容が少し異なります。
以下の表を参考に、あなたの志望先に合わせて言葉を調整しましょう。
| 学部 | 締め方の例文 |
|---|---|
| 教育学部 | 「子ども一人ひとりの成長を支えられる教師を目指し、貴学で教育実践力を高めていきたいと考えています。」 |
| 経済学部 | 「社会の課題を経済の力で解決できるよう、貴学で理論と実践の両面を学びたいです。」 |
| 看護学部 | 「患者さんの立場に寄り添い、信頼される看護師を目指して貴学で専門知識と人間性を磨いていきます。」 |
| 工学部 | 「新しい技術を生み出し社会に還元できるエンジニアを目指して、貴学で幅広い分野を学びたいです。」 |
| 文学部 | 「人の感情や文化を深く理解し、表現力を磨くことで、人と社会をつなぐ力を身につけたいです。」 |
⑥ 締め方を考えるときの3つのコツ

1. 前文との一貫性を意識する
冒頭で述べた動機と最後の一文がつながるようにすることで、まとまりのある志望理由書になります。
書き出しで「地域社会に貢献したい」と書いたなら、締めでも「地域への貢献」を強調しましょう。
2. 抽象的な表現を避ける
「頑張りたい」「成長したい」といった表現は漠然としがちです。
「〇〇を通じて」「△△の力を身につける」など、行動や学びを具体化すると説得力が増します。
3. 自分の言葉で書く
テンプレートを使うこと自体は悪くありませんが、そのままでは他の受験生と似てしまいます。
自分の体験や将来像を反映させることで、個性と本気度が伝わります。
⑦ 実際の例文で比較してみよう
【悪い例】
「貴学でたくさんのことを学び、頑張りたいと思います。」
→ 「何を」「どう」頑張るのかが曖昧で、印象が弱い。
【良い例】
「貴学で環境問題についての知識を深め、将来は持続可能な社会の実現に貢献できる人材を目指したいと考えています。」
→ 学びの内容・目的・将来の方向性が具体的に示され、明確な意欲が伝わる。
⑧ 締め方をより自然にするためのチェックポイント
- 前の段落から唐突に変わっていないか?
- 文章が長くなりすぎていないか?(50〜80字が目安)
- 「です・ます」で統一されているか?
- 声に出して読んで違和感がないか?
締めの一文は、最も印象に残る部分。
短くても、自分らしい言葉で“未来への決意”を込めることが大切です。
⑨ よくある質問(FAQ)
Q.「よろしくお願いします」と書くのはダメですか?
→ 避けましょう。面接で伝えるべき言葉であり、書面では「何をしたいか」で終えるのが自然です。
Q. 感謝の言葉で終えてもいい?
→ OKです。ただし「ありがとうございました」よりも「感謝を胸に、学びを深めたい」という形のほうが自然です。
Q. 1文で終わらせるべき?
→ はい。締め部分は長く書かず、40〜80字程度でまとめるとスッキリします。
⑩ まとめ:締め方で伝わる“本気度”が変わる
志望理由書の最後は、単なる「結び」ではありません。
それは、あなたの将来への決意を大学側に示す“約束の一文”です。
- 「よろしくお願いします」「以上です」は避ける
- 「大学で何を学びたいか」「どう社会に貢献したいか」で締める
- 前文との一貫性・具体性・誠実さを意識する
この3点を守るだけで、あなたの志望理由書はぐっと印象的になります。
✅ 最後にワンポイントアドバイス
締め方に迷ったときは、「大学で学びたい理由」をもう一度声に出して読み返すこと。
その中に、必ずあなたらしい“締めの言葉”が隠れています。
💬 例:「この大学で学びたい」という思いが自然に表れる一文を、自分の言葉で書くことが大切です。
大学面接で「最後に一言」と聞かれたら?好印象を残す正解例とNG例を徹底解説
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。



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