大学受験の面接マナー完全ガイド|入室・退室・カバン・服装まで徹底解説!
大学受験の面接は、学力試験とは違ってあなたの人柄や意欲を直接伝えるチャンスです。
しかし、いくら内容が良くても、マナーができていないと印象が悪くなってしまうこともあります。
本記事では、入室・退室の仕方、カバンや服装、リュック・スニーカーの扱い方まで、失敗しないための面接マナーをわかりやすく解説します。
「初めて面接を受ける」「どんな準備をすればいいかわからない」という高校生にもわかりやすい内容です。
受験で面接がある大学を検討する人の参考になれば幸いです。
① なぜ大学受験では面接マナーが重視されるのか?
面接では、学力以外の「人間性」「意欲」「誠実さ」を見られます。
面接官は、あなたの言葉だけでなく、姿勢・表情・挨拶・言葉遣いといった一つ一つの行動を観察しています。
つまり、面接マナーとは「相手に敬意を伝える方法」。
形式的なルールではなく、社会人としての第一歩を示すものです。
② 面接当日の基本マナー

面接で好印象を与えるには、「時間」「服装」「持ち物」「立ち居振る舞い」を整えることが大切です。
● 時間管理(願書・受験票の指定時間を必ず確認)
面接会場には10分前到着が基本ですが、
大学によっては願書や受験票に集合時間が指定されている場合があります。
たとえば、
- 「受験番号ごとに集合時間を分ける」
- 「15分前までに控室へ入室」など
といったケースがあるため、必ず受験票や受験案内を事前に確認しておきましょう。
また、公共交通機関の遅延に備えて、1本早い電車を利用するなど、時間の余裕を持つことがマナーです。
万が一早く着きすぎた場合は、校門前や近くのカフェなどで静かに待機し、控室に入るタイミングを見計らいましょう。
● 服装と身だしなみ(高校生は制服が基本)
大学受験の面接では、高校生は制服着用が基本です。
制服はあなたの「高校生としての誠実さ」を最も自然に表現できる服装です。
ただし、着こなしや靴選びには細かな注意が必要です。
【制服で受験する場合】
- シャツ・ブラウス:白でシワのないものを着用。襟元を整える。
- ブレザー・学ラン:ボタンは着席前に留める。
- スカート・スラックス:丈は膝前後。短すぎたり、折り曲げは避ける。
- 靴:
・黒または茶色のローファー、革靴が理想。
・ただし、制服に合う落ち着いた色(黒・白・グレー)のスニーカーでもOK。
・重要なのは「清潔感」。汚れや擦れがある靴は避け、前日に磨いておく。 - 靴下:白・黒・紺などの無地を選ぶ。派手な柄やキャラクターものは避ける。
💡ポイント:
面接官は「靴の種類」よりも「清潔さ」と「丁寧さ」を見ています。
歩きやすいスニーカーでも、清潔で制服と調和していれば問題ありません。
【私服で受験する場合】
学校指定の制服がない場合や浪人生は、スーツまたはジャケットスタイルが無難です。
- 男子:黒・紺・グレーのスーツ+白シャツ+ネクタイ
- 女子:スーツまたはジャケット+ブラウス+スカートまたはパンツ
- 共通:明るすぎる色や柄物は避け、清潔感を重視
● カバンのマナー(高校生はリュックでもOK)
社会人のようなビジネスバッグが理想とされますが、高校生の場合はリュックでも問題ありません。
大切なのは、落ち着いた色と清潔感です。
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 色 | 黒・紺・グレーなど落ち着いた色。明るい柄やキャラクターものは避ける。 |
| サイズ | A4書類が入る大きさが目安。 |
| 持ち方 | 会場内では背中から下ろし、手で持って移動。 |
| 置き方 | 面接中は椅子の横または足元の左側に立てて置く。机の上に置かない。 |
| 素材 | ナイロン・合皮などの清潔なものを使用。汚れ・破れはNG。 |
💡リュックは「学生らしい実用的な選択」です。
丁寧に扱えば失礼にはなりません。背負ったまま入室しないように注意しましょう。
③ 入室から退室までの流れとマナー

🟦 入室の手順
- ドアを3回ノック。
- 「どうぞ」と言われたら「失礼します」と一礼して入室。
- ドアを静かに閉め、面接官の方を向いて45度のお辞儀。
- 椅子の横に立ち、「○○高校の○○○○です。よろしくお願いいたします」と挨拶。
- 「お掛けください」と言われてから、「失礼いたします」と言って着席。
💡コツ:ドアを閉める際は、背中を向けすぎないように注意。
入室時の第一印象で緊張感と礼儀正しさが伝わります。
🟩 面接中のマナー
姿勢
- 背筋を伸ばし、足を揃えて座る。
- 手は膝の上に置く。貧乏ゆすりや腕組みはNG。
表情
- 無表情は避け、口角を少し上げて穏やかな笑顔を心がける。
- 相手の目ではなく、眉間を見ると自然な視線になる。
言葉遣い
- 「〜です」「〜ます」で丁寧に。
- 「えっと」「あの〜」などの口癖は避ける。
- 質問の終わりには「ありがとうございます」と一言添えると好印象。
声のトーン
- 少し大きめの声で、はっきりと発音。
- 早口にならないよう、落ち着いて話す。
🟥 退室の手順
- 「ありがとうございました」と言って立ち上がる。
- 椅子を元の位置に戻す。
- ドアの前で面接官に向かって一礼(45度)。
- 「失礼いたします」と言って退室。
💡退室後も見られています。
廊下での私語やスマホ操作は控え、控室までは静かに行動しましょう。
④ よくあるマナー違反と改善ポイント

| NG行動 | 状況 | 改善策 |
|---|---|---|
| ノックせず入室 | 緊張で忘れがち | 3回ノック+返答を待つ |
| 指示を待たずに着席 | 慌てて座ってしまう | 「失礼いたします」と声をかけてから |
| カバンを机に置く | 書類提出時にうっかり | 足元の左側に置く |
| 背もたれにもたれる | リラックスしすぎ | 背筋をまっすぐ保つ |
| 無言で退出 | 緊張で忘れる | 一礼+「失礼いたします」で退室 |
⑤ 面接後のマナー
面接室を出たあとも、控室や廊下での行動は見られています。
待機中に私語やスマホを操作するのは避け、最後まで落ち着いた態度を心がけましょう。
また、大学や学科によっては「面接終了後の印象」も評価に含まれることがあります。
最後まで気を抜かないことが、合格への近道です。
⑥ 面接練習のすすめ
本番で自然に振る舞うためには、練習が不可欠です。
おすすめの練習方法は次の通りです。
- 鏡の前で入退室の動作を練習
お辞儀の角度・笑顔の見え方を確認。 - 先生や友人に面接官役を頼む
本番の緊張感を再現し、改善点を指摘してもらう。 - スマホで動画を撮る
姿勢・声のトーン・話すテンポを客観的にチェックできる。
⑦ まとめ|完璧よりも「誠実さ」を伝える
大学受験の面接マナーで大切なのは、「完璧にこなすこと」ではありません。
一番大切なのは、相手への敬意と誠実な姿勢です。
多少の言い間違いや緊張は問題ありません。
「丁寧に」「真剣に」対応していれば、面接官には必ず伝わります。
マナーとは「形」ではなく「心」です。
あなたの思いと努力が、面接の場で正しく伝わるように、ぜひ本記事の内容を実践してみてください。
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私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。



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