アドミッションポリシーを踏まえた志望理由書の書き方【例文つき】

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アドミッションポリシーを踏まえた志望理由書の書き方【例文つき】

大学入試で提出を求められる「志望理由書」。

しかし、ただ「この大学に入りたい」という気持ちを書くだけでは評価されません。

実は、多くの大学が重視しているのは「アドミッションポリシー(入学者受け入れ方針)」をどれだけ理解し、自分と結びつけられるかという点です。

「アドミッションポリシーを意識して書け」と言われても、

「どうやって盛り込めばいいの?」「どんな言葉を使えば伝わるの?」と悩む受験生は多いでしょう。

この記事では、アドミッションポリシーの基本的な意味から、

志望理由書に反映させるための具体的な方法・例文までを詳しく解説します。

この内容を読んで、大学に「あなたが求める人物像に合っている」と印象づける志望理由書を書けるようになれば幸いです。

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アドミッションポリシーとは?

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「アドミッションポリシー(Admission Policy)」とは、
大学が「どのような学生に入学してほしいか」を明示した方針のことです。

大学には、教育や評価の方針を示す3つのポリシーがあり、その中のひとつがこのアドミッションポリシーです。

ポリシー名内容
アドミッションポリシー入学時に求める人物像(どんな学生を受け入れたいか)
カリキュラムポリシー教育課程の編成・実施に関する方針
ディプロマポリシー卒業認定・学位授与の方針

つまりアドミッションポリシーは、「大学が求める理想の学生像」。
これを理解していないと、どんなに立派な志望理由書を書いても“的外れ”になってしまいます。

なぜ志望理由書でアドミッションポリシーが重視されるのか

大学は入試で「学力」だけでなく、「意欲」や「人間性」「将来性」を多面的に評価します。


特に総合型選抜や学校推薦型選抜では、アドミッションポリシーとの整合性が合否の分かれ目になります。

たとえば、ある大学が

「主体的に学び、地域や社会に貢献できる学生を求めます」
と掲げている場合、志望理由書に「地域ボランティア活動の経験」や「人の役に立ちたい動機」が書かれていれば、
大学側は「求める人物像に合っている」と判断します。

逆に、単に「昔から憧れていました」「キャンパスの雰囲気が良いと聞いたから」では、
アドミッションポリシーとの関連性がなく、評価は上がりません。

書く前にすべき準備:3ステップ

志望理由書を書く前に、次の3つのステップを踏みましょう。

① 志望大学のアドミッションポリシーを読む

まずは大学の公式サイトを確認します。
「入試情報」や「大学概要」のページに掲載されており、学部・学科ごとに異なる場合もあります。

例:法政大学 経済学部のアドミッションポリシー(抜粋)

「幅広い教養を身につけ、社会の課題を自ら発見し、解決に向けて取り組む意欲を持つ学生を求めます。」

このように、大学ごとに求める学生像が具体的に書かれています。

法政大学経済学部アドミッションポリシーの詳細


② 自分の経験を棚卸しする

次に、自分の高校生活を振り返りましょう。
授業・部活動・ボランティア・委員会活動などの中で、
「主体性」「協調性」「探究心」「リーダーシップ」などを発揮した経験をピックアップします。

例:

  • 文化祭の実行委員としてチームをまとめた → 協働性
  • 課題研究で独自のテーマに挑戦した → 探究心
  • 地域清掃ボランティアに積極的に参加 → 社会貢献意識

③ 大学の求める人物像と自分の経験を結びつける

ここが最重要ポイントです。
大学の掲げる言葉(例:「主体的」「社会貢献」「探究心」など)と、自分の経験を対応づけます。

例文構造:
「貴学のアドミッションポリシーである〇〇に共感しました。
私は高校で△△という経験を通じて、〇〇の姿勢を身につけました。」

このように、自分の体験でポリシーを“証明”する形にしましょう。

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志望理由書の構成と書き方テンプレート

多くの大学が評価するのは「構成の一貫性」と「論理性」です。
以下の流れを意識して書くと、読みやすく説得力のある文章になります。

【志望理由書の構成例】

  1. 志望動機(なぜこの大学・学部なのか)
  2. 学びたい内容・将来の目標
  3. 自分の経験とアドミッションポリシーの接点
  4. 大学でどう成長し、将来どのように社会貢献したいか

評価される志望理由書の例文

私が〇〇大学〇〇学部を志望した理由は、「自ら課題を発見し、他者と協働して解決に取り組む学生を育成する」というアドミッションポリシーに強く共感したからです。

高校時代、地域の子ども食堂でボランティア活動を行う中で、子どもたちの貧困や孤立という課題に直面しました。私は、同級生と協力して募金活動を企画し、地域の方々と協働することで継続的な支援体制を作ることができました。

この経験を通じて、「自ら行動し、他者と連携する力」を伸ばしたいと考えるようになりました。貴学での学びを通じて、社会課題を多角的に分析し、地域に貢献できる人材を目指します。

ポイント解説:

  • 大学のポリシーを具体的に引用している
  • 自分の行動経験でそれを裏づけている
  • 将来の方向性が明確で、大学との親和性が高い

NG例:評価されない志望理由書

昔から〇〇大学に憧れていて、オープンキャンパスで雰囲気が良かったからです。将来は社会で活躍できる人になりたいと思います。

問題点:

  • 大学のアドミッションポリシーに触れていない
  • 「活躍したい」など抽象的な表現に終始
  • どの大学にも使い回せる内容で独自性がない

このような志望理由書では、「大学とのマッチング」が伝わりません。

面接でもアドミッションポリシーは問われる

志望理由書に書いた内容は、面接で深掘りされます。
面接官は「この学生は本当にアドミッションポリシーを理解しているか?」を見ています。

  • 「ポリシーのどの部分に共感しましたか?」
  • 「具体的にどんな経験でそれを感じましたか?」
    といった質問に、自分の言葉で説明できる準備をしましょう。

志望理由書と面接の内容が一致していると、説得力が増し、合格に大きく近づきます。

アドミッションポリシー別の表現例(使えるフレーズ集)

大学が掲げるキーワード志望理由書で使える表現例
主体性・探究心「課題を見つけ、自ら考えて行動する力を伸ばしたい」
協働性「他者と意見を交わしながら新しい解決策を探る姿勢を大切にしている」
地域貢献「地域に根ざした活動を通して社会の課題に向き合いたい」
国際性「異なる文化を理解し、グローバルな視点から問題を考えたい」
倫理観・人間性「他者を尊重し、思いやりを持って行動することを心がけている」

このようなキーワードを“自分の経験とセットで”使うことで、
志望理由書に一貫性と深みが生まれます。

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まとめ:アドミッションポリシー理解が合格への近道

  • 志望理由書は「大学の求める人物像」への回答用紙
  • まずは志望大学のアドミッションポリシーを熟読する
  • 自分の経験や価値観と照らし合わせ、共通点を探す
  • 抽象的な言葉ではなく、具体的なエピソードで示す

「大学が求める学生像」と「自分の経験」が一致していれば、
必ず伝わる志望理由書になります。

最後に:合格を引き寄せるコツ

  • 公式サイトのアドミッションポリシーを必ず引用する
  • 自分の体験を“証拠”として使う
  • 「将来どのように社会に貢献したいか」で締めくくる

これらを意識すれば、あなたの志望理由書は確実に一段上の仕上がりになります。

subblog 著者プロフィール

私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。

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