大学受験の英文法は“いらない”って本当?共通テストでも絶対に疎かにできない理由を解説

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大学受験の英文法は“いらない”って本当?共通テストでも絶対に疎かにできない理由を解説

近年の大学入試では、「英文法はいらないのでは?」と考える人が増えています。

特に、共通テストの英語は読解中心の試験になり、かつてのセンター試験のような英文法の単独問題はなくなりました。

さらに、英語教育全体が「4技能(読む・聞く・書く・話す)重視」にシフトしており、「文法なんて必要ない」「感覚で読めばいい」という声もSNSなどで散見されます。

しかし、それは大きな誤解です。

たしかに、共通テストに穴埋めの文法問題は出題されません。

ですが、長文を正確に読み解く力も、英作文で正しい英文を書く力も、さらにはリスニングの理解力さえも、英文法の知識がなければ成立しないのです。

本記事では、「英文法はいらない」という誤解の理由と、大学受験においてなぜ英文法が絶対に疎かにできないのかを解説します。

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なぜ「英文法はいらない」と言われるのか?

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■ 共通テストが読解中心になったから

2021年度から始まった共通テストでは、センター試験時代のような文法の単独問題(空所補充・語句整序・正誤判定)は出題されなくなりました。
そのため、「もう文法は不要なのでは?」と考える人が増えています。

■ SNSやネットの影響

SNSやYouTubeでは、「文法より感覚」「とにかく読め」「聞け」という主張も多く、特に短期間で伸ばしたい人の間で「英文法不要説」が拡散されています。

■ 4技能重視の流れ

近年の英語教育は、「読む」「聞く」「書く」「話す」の4技能をバランス良く育てることが求められる時代になっています。
その流れの中で、「話す・聞くには文法は不要」「長文が読めれば良い」といった誤解が一部で生まれています。

英語4技能に関する現状・課題・今後の方向性 – 文部科学省

■ 文法問題の出題が減ったから

確かに文法の単独問題は減っていますが、長文の中に文法力が問われる問題はしっかり組み込まれています。
また、私立大学や国公立二次試験では、いまだに英文法が直接問われるケースもあります。

実は英文法を疎かにできない3つの理由

① 長文読解の基礎だから

  • 文法は文章構造を理解するための地図のようなもの。
  • 文型(SVOなど)や修飾関係が分からないと、正確に意味を取れません。
  • 特に関係代名詞、分詞構文、仮定法などは、文法知識がなければ誤読します。

② 英作文・自由英作文で致命的

  • 語順、時制、冠詞、数、態など、文法ミスはダイレクトに減点対象。
  • 「伝わればいい」というのは会話の話であり、受験の英作文は正確な文法が大前提。

③ リスニングにも直結する

  • 文法知識があるからこそ、音声を聞いた瞬間に意味の塊が理解できる。
  • 関係詞節や仮定法の複雑な構造が分かっていないと、英文が流れた瞬間についていけなくなる。
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英文法がいらないケースはあるのか?

海外旅行や簡単な日常会話なら、多少の文法ミスは許容される。

ただし、大学受験の英語は「正確に理解すること」と「正確に表現すること」が求められる試験。「英文法はいらない」は、受験英語には絶対に当てはまらない。

英文法を効率よく学ぶ方法

① 最低限マスターすべき英文法

  • 時制(現在・過去・未来・現在完了)
  • 仮定法
  • 関係詞(who, which, whose, that)
  • 比較(as…as / 比較級 / 最上級)
  • 分詞構文
  • 不定詞と動名詞の使い分け
  • 接続詞(although, because, if, unlessなど)

② インプット+アウトプットが重要

  • 【インプット】文法書や参考書でルールを理解し、例文を覚える。
  • 【アウトプット】文法問題演習+音読+英作文。特に声に出して確認するのが効果的。

4択問題では、正解と不正解の理由まで述べれるようになろう

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大学受験におすすめの英文法問題集

① Next Stage(桐原書店)

  • 定番中の定番。解説が簡潔で、文法・語法・イディオムまで網羅。
  • 共通テストから私大・国公立二次まで対応。

② 英文法ポラリス(KADOKAWA)

解説が非常に丁寧で、理解が深まる。

レベル別(基礎・標準・応用)で自分に合った難易度から始められる。

③ Vintage(いいずな書店)

  • 問題数が多めで、より演習量を確保したい人向け。
  • 難関私大にも強い。

結論|英文法は「いらない」どころか「最強の武器」

共通テストで文法問題が消えても、長文読解の裏には必ず英文法の知識が必要。

二次試験・私大入試では今も普通に文法問題が出る。

リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4技能すべてに文法は直結している。

「文法なんていらない」という甘い言葉に惑わされず、しっかりと文法を固めることが合格への近道。

まとめ:大学受験の英文法は“いらない”って本当?共通テストでも絶対に疎かにできない理由を解説

  • ✔ 共通テストは読解中心。でも、文法力は必須。
  • ✔ 長文読解・リスニング・英作文…全ての土台は英文法。
  • ✔ 正しい教材と学習法で、英文法は必ず得点源にできる。
subblog 著者プロフィール

私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。

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