東京農業大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
東京農業大学、通称「農大」は、長い歴史と幅広い学問分野で知られる大学ですが、ネット上では「恥ずかしい」と言われることがあります。
その理由は何でしょうか?本記事では、その背景を掘り下げるとともに、大学の特徴や魅力について考察します。
東京農業大学はほぼ文系科目で受験が可能だけど、理系ですごいと言われて恥ずかしい
東京農業大学は「農業」という理系のイメージを持つ一方で、実際にはほぼ文系科目でも受験が可能な学部があります。
このギャップが「農業大学なのに文系も受け入れるなんて」という誤解を生むことがあります。
特に農学部や応用生物科学部などの理系学部は、研究や教育の質の高さで定評がありますが、その一方で、受験生が「文系でも理系に進めるのは簡単なのでは?」という誤解を持つ場合も。
これは、理系大学としての実績を正しく知らないことが背景にあると言えます。
東京農業大学の一部学部のキャンパスが網走にあって恥ずかしい

東京農業大学には複数のキャンパスがありますが、その中でも特に注目されるのが北海道網走にあるオホーツクキャンパスです。
ここでは生物産業学部が拠点を構えています。
網走という地理的条件に対して、「東京農業大学なのに北海道?」と驚かれることが多く、これが「恥ずかしい」と言われる理由の一つともなっています。
しかし、実際にはオホーツクキャンパスは自然環境を活かした学びの場として非常に評価されています。
広大な自然の中で行われる実習や研究は、他大学では得られない貴重な体験です。
東京農業大学とは

東京農業大学(以下「農大」)は、1891年に創立された日本有数の農業系大学です。
その歴史は130年以上に及び、日本の農業技術や教育の発展に大きく貢献してきました。
創設当初は「徳川育英会育英黌農学校」として設立され、農業を基盤とした教育を提供することを目的としていました。
その後、大学への改組や学部の拡充を経て、現在では農業に限らず多様な分野で教育と研究を行っています。
農大の特徴は、理論と実践の両立です。
実地教育を重視しており、学外実習やフィールドワークがカリキュラムに組み込まれているため、学生は現場での実践的なスキルを身につけることができます。
また、国内外の農業問題に対応するための国際的な視野を持つ教育にも力を入れています。
以下、学部ごとの特徴を詳しく解説します。
農学部
農大の農学部は、日本の農業における伝統的な学問領域から、現代的な課題に対応する分野まで幅広くカバーしています。主に以下の分野が含まれます。
- 農業経済学
農業経済や農業政策、農業経営について学び、持続可能な農業の経済的な基盤を構築する知識を提供します。 - 作物学・園芸学
植物の栽培や生産に関する知識を深め、気候変動や環境変化に適応する作物の開発や生産技術を学びます。
農学部の卒業生は、農業関連企業、自治体、国際NGOなどで活躍しています。
応用生物科学部
応用生物科学部では、生物の基本的な仕組みを理解し、それを食品や医薬品の開発に応用する教育が行われています。特に注目される分野として以下が挙げられます。
- 食品科学
食品の安全性、品質管理、製造プロセスに関する研究が行われています。 - バイオテクノロジー
遺伝子工学や細胞培養技術を活用し、新しい生物資源の利用方法を探求します。
食品業界やバイオ関連企業からのニーズが高い学部です。
生命科学部
生命科学部は、生命現象を分子や細胞レベルで探究する学部です。この学部では、医療や環境保全、生物多様性の維持に関連するテーマが扱われています。
- 分子生物学
生命の基本構造や遺伝子の働きを解明します。 - 生物環境保全
生物多様性を守り、持続可能な社会を構築するための知識を学びます。
卒業後は医薬品開発や環境コンサルタント業界での活躍が期待されています。
地球環境科学部
地球環境科学部では、地球環境問題に科学的なアプローチで取り組む教育が行われています。環境保護や持続可能な資源管理に興味のある学生に適した学部です。
- 環境解析
環境データの収集と分析を行い、自然環境の変化を科学的に解明します。 - 持続可能な資源管理
森林や水資源など、限られた自然資源を持続可能に利用する方法を学びます。
卒業後は地方自治体や環境保護団体、国際機関でのキャリアが一般的です。
国際食糧情報学部
国際食糧情報学部は、世界的な食糧問題や食糧安全保障に取り組むことを目指す学部です。グローバルな視点から食糧生産や流通、消費について学びます。
- 国際協力
開発途上国における食糧問題の解決を目指し、現地での実地調査やプロジェクトを実施します。 - 食文化研究
各国の食文化を理解し、食を通じた国際交流を促進します。
卒業生は国際機関やNGOでの活動が多いです。
生物生産学部
生物生産学部は、動植物を中心とした生物資源の持続可能な利用を追求する学部です。特に以下の分野に力を入れています。
- 畜産学
家畜の飼育方法や遺伝的改良に関する研究が行われています。 - 水産学
水産資源の管理や増殖技術を学びます。
オホーツクキャンパスを拠点に、広大な自然環境を活用した実地研究が行われています。
東京農業大学は、これらの多様な学部と学科を通じて、農業を基盤としながらも、食糧問題、環境問題、生物資源の活用といったグローバルな課題に対応する人材を育成しています。
理論だけでなく実践的な学びを重視しており、その教育姿勢は国内外から高く評価されています。
東京農業大学の偏差値は
東京農業大学の偏差値は、学部や学科によって異なりますが、概ね40~57の範囲にあります。
この数値は、専門性の高い分野を持つ大学としては適切なレベルと言えるでしょう。
偏差値が低いと見られることがある一方で、特定の学科では非常に高度な専門教育が行われており、実際の教育内容は偏差値だけで判断できるものではありません。
卒業生の就職先

東京農業大学の卒業生は、農業関連企業だけでなく、食品業界、環境コンサルタント、教育機関、地方自治体など、多岐にわたる分野で活躍しています。
また、研究職や海外の国際機関で働く人もおり、大学の教育の幅広さが就職先の多様性につながっています。
特に食品業界では、「農大卒」という肩書きが信頼されることが多く、業界内での評価が高いです。
まとめ:東京農業大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
東京農業大学が「恥ずかしい」と言われる理由には、偏差値の誤解やキャンパスの地理的要因などがあります。
しかし、それは大学の本質を理解していない表面的な評価に過ぎません。
同大学は、専門性の高い教育と充実した研究環境を提供しており、卒業生は社会で大いに活躍しています。
東京農業大学の実績や魅力を知ることで、「恥ずかしい」という偏見は自然と払拭されるでしょう。
本記事をきっかけに、多くの人が東京農業大学の真価を理解することに繋がれば幸いです。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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