志望理由書の書き方ルール|評価される志望理由書に共通する7つのポイント
大学や専門学校、就職活動などで求められる「志望理由書」。
「自由に書いてください」と言われても、いざ書こうとすると「どこまでがOKで、どこからがNGなのか?」と悩む人も多いでしょう。
実は、志望理由書には明確なルールやマナーが存在します。
これらを守れていないと、内容が良くても「読みづらい」「説得力がない」と評価されてしまうことがあります。
この記事では、大学入試を中心に、評価される志望理由書に共通する7つの書き方ルールを紹介します。
これから作成する人はもちろん、すでに下書きを終えた人も、提出前の最終チェックとしてぜひ参考にしてください。
① 形式面の基本ルール:体裁・文字数・語尾の統一
まずは形式面のルールです。意外と軽視されがちですが、第一印象を大きく左右する要素です。
● 体裁の整え方
- 手書きの場合は、丁寧で読みやすい字を意識。字の上手さよりも「整っているか」が大切です。
- 行や段落をそろえ、誤字を修正テープで直すのは避けましょう。
- パソコン提出なら、フォントは明朝体やゴシック体など指定がある場合に従いましょう。
● 語尾は「です・ます調」で統一
文体が混在していると、文章全体が読みづらくなります。
「だ・である調」と「です・ます調」を混ぜるのはNG。志望理由書は丁寧で誠実な印象を与える“です・ます調”で統一するのが基本です。
● 文字数は上限の9割を目安に
文字数制限がある場合、「上限ぎりぎり」を狙うより、余裕をもって9割程度にまとめるのが理想です。ギチギチに詰め込むと読みにくく、文の構成も崩れやすくなります。
「削っても伝わるか?」を基準に見直すと、文章が自然に整理されます。
② 内容面のルール:抽象論ではなく「自分の体験+目的」で構成する

志望理由書で最も大切なのは「なぜこの大学を選んだのか」という動機の明確さです。
しかし、ただ「〇〇に興味がある」「〇〇が好き」というだけでは、説得力に欠けてしまいます。
● 書くべき構成は3ステップ
- きっかけ(過去):どんな経験から興味を持ったのか
- 学びたいこと(現在):大学でどんな分野を学びたいのか
- 将来の目標(未来):その学びをどう社会で活かしたいのか
この「過去→現在→未来」の流れを意識するだけで、文章に軸が生まれます。
● 具体例を出して書く
抽象的な表現よりも、自分の体験をもとにした具体的なエピソードを添えると説得力が増します。
例:
×「人の役に立ちたいと思い、看護学を志望しました。」
〇「祖母の入院中、看護師の方々の温かい支えに感銘を受け、自分も医療現場で患者に寄り添いたいと思いました。」
③ 表現のルール:主語・述語・接続の一貫性を保つ
内容が良くても、「読みづらい」と感じさせる文章は評価を下げます。
その多くは文の構造が不安定であることが原因です。
● 主語と述語の関係を明確に
日本語は主語を省略しがちですが、文章が長くなると「誰が何をしたのか」が伝わりにくくなります。
例:「この経験を通して、貢献できるよう努力したいと思います。」
誰が努力するのか不明確なので、
「この経験を通して、私は貢献できるよう努力したいと思います。」
と主語を補うと格段に読みやすくなります。
● 一文は50文字以内を意識
長すぎる文章は論理の流れが途切れやすくなります。
「一文一意」で短く区切ることで、読みやすくなり、審査員にも伝わりやすくなります。
● 接続詞で論理の流れを整える
「なぜなら」「そのため」「一方で」などを適切に使うことで、文章の因果関係を明確にできます。
論理の筋が通ることで、志望理由書全体の完成度が高まります。
④ 禁止事項のルール:評価を下げるNG表現を避ける
評価者が一瞬で「残念」と感じるのが、不適切な表現や曖昧な理由です。
以下のような書き方は避けましょう。
● NG例と改善例
| NG表現 | 改善例 |
|---|---|
| 貴学の雰囲気に惹かれました | オープンキャンパスで学生と交流し、学びへの主体性を感じたため志望しました |
| 先生に勧められました | 高校の先生に勧められ、興味を持った上で自分でも調べ、志望を決めました |
| 〜したいと思いました | 「〜したいと考えています」に言い換えると意志の強さを表現できる |
| 他大学名の誤記 | 致命的。出願前に必ず複数回チェックすること |
● コピペやテンプレートは見抜かれる
ネット上の志望理由書テンプレートをそのまま流用すると、内容が他人と酷似します。
大学側は複数の志望理由書を比較しているため、独自性のない文章は一瞬で見抜かれます。
参考にするのは構成だけにとどめ、自分の言葉で書くようにしましょう。
⑤ 大学別フォーマットのルール:設問の意図を読み取る

志望理由書は大学ごとに形式が異なります。
特に総合型選抜(旧AO)や学校推薦型選抜では、大学が重視する「学びの方向性」や「人物像」を反映した設問が設定されています。
● 設問タイプ別のポイント
- きっかけ重視型:「なぜこの分野を志望したのか」→体験・動機を中心に。
- 目的重視型:「大学で何を学びたいか」→学びの計画を中心に。
- 将来像重視型:「卒業後どのように活かしたいか」→社会貢献やキャリアを具体的に。
設問の趣旨を無視して「自分の言いたいことだけ」を書くのはルール違反です。
指示文(例:「800字以内で記述せよ」「各項目を分けて書け」)を読み飛ばさず、大学の意図に沿った回答を意識しましょう。
⑥ 評価者目線のルール:「読みやすさ」と「説得力」の両立
志望理由書は「書き手の熱意」を伝えるものですが、同時に読み手が理解しやすいかどうかも評価対象になります。
● 評価者は“1人で何十枚も読む”
面接官・教員は、短時間で複数の志望理由書を確認します。
その中で「最初の3行」が印象を決めるとも言われます。
冒頭で自分の志望分野や目的を簡潔に示すと、「この人は何を伝えたいのか」が明確になります。
● 大切なのは「客観的な説得力」
過度な感情表現や主観的な言葉ばかりになると、真剣さが伝わりにくくなります。
「なぜそう思ったのか」「どんな根拠があるのか」を書き添えることで、客観性が増し、信頼される文章になります。
⑦ 提出時のルール:清書・データ管理・期限厳守
最後に忘れがちなのが、提出時のルールです。
どんなに良い内容でも、提出方法や期限を守れないと評価は下がります。
● 手書き提出の場合
- 黒インクのボールペンまたは万年筆を使用。フリクション(消えるペン)は不可。
- 下書き→清書の順に、余白を一定に保ち、丁寧に記入する。
- 書き損じた場合は最初から書き直すのが原則。
● データ提出の場合
- Word・PDFなどの指定形式を確認。
- ファイル名には「志望理由書_氏名.pdf」といった正式名称を使う。
- 文字化けやレイアウト崩れがないか、送信前に自分で確認。
● 提出期限の厳守
「締切ギリギリ」はトラブルのもとです。
最低でも前日までに提出準備を完了させましょう。
まとめ:ルールを守ることが、内容を輝かせる第一歩
志望理由書は「自由記述」ではありますが、自由の中にもルールがあります。
形式・内容・表現・提出の基本を守ることは、相手への礼儀であり、評価を受けるための前提条件です。
文章力に自信がなくても、ルールを丁寧に守れば、読みやすく誠実な印象を与えられます。
最後にもう一度、次の7項目を確認してみましょう。
- 形式面の基本を守る
- 体験と目的をセットで書く
- 文の構成を整える
- NG表現を避ける
- 大学の設問意図に合わせる
- 読み手目線で書く
- 清書・提出まで丁寧に
そして必ず、志望校の公式募集要項・指定フォーマットを確認してください。
あなたの「思い」を正しく伝えるためには、ルールを理解したうえで、自分の言葉で表現することが何より大切です。
総合型選抜【志望理由書】 NGワードと(例文あり)好まれる書き方を解説



コメント