早稲田大学の学部カーストはある?偏差値×就職データで見る“本当の評価軸”
「早稲田 学部カースト」という言葉はネット上でよく見かけます。
しかし、それは本当に“序列”なのでしょうか。
本記事では、
- 偏差値
- 共通テスト得点率
- 学部別進路データ(2024年4月~2025年3月卒)
という客観データをもとに、早稲田大学の学部間の違いを整理します。
結論はシンプルです。
難易度層は存在する。
しかし“就職の強さ”は必ずしも一致しない。
それでは具体的に見ていきます。
① 偏差値で見る難易度グループ
まずは入口の難易度です(パスナビ)。
■ 偏差値70クラス
- 社会科学部:70.0
- 国際教養学部:70.0
- 政治経済学部:67.5~70.0
- 文化構想学部:67.5~70.0
- 文学部:67.5~70.0
■ 偏差値67.5クラス
- 法学部:67.5
- 商学部:65.0~67.5
- 基幹理工学部:65.0~67.5
- 先進理工学部:65.0~67.5
■ 偏差値60台前半~後半
- 教育学部:62.5~67.5
- 創造理工学部:62.5~65.0
- 人間科学部:60.0~67.5
この段階では、いわゆる“難易度層”は確かに存在します。
しかし、ここで話を終わらせるのは早計です。
② 共通テスト得点率で見る別の景色

共テ得点率を見ると順位が変わります。
- 文化構想学部:94%
- 文学部:92%
- 法学部:89%
- 政治経済学部:85~89%
- 社会科学部:85~88%
- 国際教養学部:84%
特に文・文化構想は極めて高水準です。
つまり、
偏差値軸と共テ軸は一致しない。
ここで「単純なカースト論」が崩れます。
③ 就職者数で見る“出口の構造”
次に卒業後の進路(2024年4月~2025年3月卒)です。
(出典:パスナビ)
文系主要学部の就職者数
| 学部 | 就職者 | 進学者 |
|---|---|---|
| 商 | 734 | 45 |
| 政治経済 | 732 | 88 |
| 文化構想 | 703 | 59 |
| 教育 | 688 | 108 |
| 法 | 540 | 105 |
| 社会科学 | 522 | 39 |
| 文 | 485 | 70 |
| 国際教養 | 375 | 70 |
| 人間科学 | 450 | 73 |
| スポーツ科学 | 327 | 29 |
注目点
- 商学部が就職者数トップ(734名)
- 政治経済学部も同水準(732名)
- 文化構想・教育も大規模就職層
つまり、
就職実績=政経一強ではない
ことが数字で見えます。
④ 理工系は「進学主流」という別世界
理工系は構造が全く違います。
| 学部 | 就職者 | 進学者 |
|---|---|---|
| 基幹理工 | 148 | 354 |
| 創造理工 | 147 | 360 |
| 先進理工 | 80 | 373 |
進学者が圧倒的に多い。
つまり理工系は、
学部卒で就職する構造ではなく、大学院進学が主流
という“別軸”の評価体系なのです。
ここを無視して文系と並べると、カースト議論は歪みます。
⑤ 全学部の主要就職先ランキング

全学部合算での就職先上位は以下。
1位:ベイカレント(101名)
2位:三菱UFJ銀行(78名)
3位:東京都職員Ⅰ類(76名)
4位:NTTデータ(73名)
5位:NTTドコモ(66名)
6位:アクセンチュア(60名)
7位:三井住友銀行(57名)
8位:三菱UFJ信託銀行(50名)
9位:アビーム(48名)
他にも、
- 国家公務員総合職
- 三菱商事
- 伊藤忠商事
- 野村総合研究所
- 楽天グループ
- 日本IBM
など、コンサル・金融・IT・商社が中心です。
これは学部横断的な傾向です。
⑥ データから分かる“本当の構造”
整理すると、
✔ 難易度層は存在する
✔ 共テ得点率では文・文化構想が高水準
✔ 商・政経は就職者数が最大級
✔ 理工系は大学院進学が主流
✔ 就職先は学部横断で上位企業に強い
つまり、
「単純なカースト」ではなく
「入口と出口で異なる評価軸がある」
というのが実態です。
【最新版】早稲田大学で一番人気の学部はどこ?人気学部ランキング
結論|早稲田の学部評価は“多層構造”
早稲田大学の学部間には、
- 難易度層
- 進学率の差
- 業界傾向の差
は確かにあります。
しかし、
政経が常に最上位
他学部が格下
という単純な構造ではありません。
むしろ、
- 難易度トップ層:社学・国教・政経
- 就職規模トップ層:商・政経
- 共テ得点率最上位:文化構想・文
- 研究志向層:理工
という評価軸ごとの“上位層”が複数存在する大学です。
まとめ:早稲田大学の学部カーストはある?偏差値×就職データで見る“本当の評価軸”
早稲田で重要なのは、
「どの学部が上か」ではなく、
- 自分が目指す業界
- 学びたい分野
- 入試方式との相性
です。
データを冷静に見れば、“カースト”という言葉では語りきれない構造が見えてきます。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。


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