公募推薦とは?指定校推薦との違い・一般入試との違いをわかりやすく解説
大学受験の情報を調べていると、「公募推薦」「指定校推薦」「総合型選抜」など、さまざまな入試方式の言葉が出てきます。
中でも「公募推薦」は、「指定校推薦とどう違うの?」「誰でも出せるの?」といった疑問を持つ人が多い入試方法です。
この記事では、公募推薦の基本的な仕組みから、指定校推薦・一般入試との違い、そして近年大学が推薦入試に力を入れている理由までを、わかりやすく解説します。
① 推薦入試とは?まず全体像をつかもう
大学入試には大きく分けて、「一般選抜」「学校推薦型選抜」「総合型選抜(旧AO)」の3種類があります。
このうち「学校推薦型選抜」は、高校の推薦を受けて出願する入試方式です。
推薦入試では、学力試験の点数だけでなく、以下のような要素を総合的に評価します。
- 高校での学業成績(評定平均)
- 出席状況
- 活動実績(部活・ボランティアなど)
- 面接や小論文での意欲・人柄
そして、この「推薦入試」はさらに2つに分かれます。
- 指定校推薦
- 公募推薦(一般推薦)
② 公募推薦とは?【全国の高校から出願できる“開かれた推薦”】

公募推薦とは、大学が定めた出願条件を満たせば、全国どの高校からでも出願できる推薦入試です。
多くの場合、以下のような条件が設定されています。
- 高校の評定平均:3.0〜3.5以上
- 欠席日数が多すぎないこと
- 高校長の推薦書の提出
- 大学への強い志望意欲
🔹選考内容の例
大学によって異なりますが、一般的に以下のような内容で選考が行われます。
- 調査書(成績や活動実績)
- 小論文(思考力・表現力の評価)
- 面接(意欲・適性・人柄の評価)
- 学力試験(大学によっては実施)
近年は「専願制(合格したら入学)」だけでなく、「併願制(他大学の受験も可)」の公募推薦も増えています。
③ 指定校推薦とは?【高校の推薦枠を使う“選抜推薦”】
指定校推薦は、大学が特定の高校に対して設けた**「指定枠」**に基づいて出願できる入試方式です。
各高校の進路指導部に「指定校推薦の大学リスト」が届き、その枠の中で希望する生徒が校内選考を受けます。
- 校内での成績・生活態度が重視される
- 高校からの信頼がある生徒が推薦される
- 合格率は非常に高い(ほぼ100%に近い大学も)
ただし、合格した場合は必ず入学しなければならない専願制が原則。
他大学の受験はできなくなります。
④ 公募推薦と指定校推薦の違いをわかりやすく比較
| 項目 | 公募推薦 | 指定校推薦 |
|---|---|---|
| 出願資格 | 全国どの高校からでも可能 | 指定された高校のみ |
| 選考方法 | 小論文・面接・調査書・学力試験など | 書類・面接中心(学力試験なしが多い) |
| 合格率 | 中程度(競争あり) | 非常に高い(校内選抜済) |
| 入学義務 | 専願・併願どちらもあり | 専願(合格したら入学必須) |
| 評定平均の目安 | 3.0〜3.5以上 | 高校・学部により異なる |
| 出願時期 | 秋頃(11月前後) | 秋〜初冬(10〜12月) |
ポイント:
- 公募推薦は“挑戦型”、指定校推薦は“選抜型”。
- 公募推薦は他の高校の生徒とも競うため、実力勝負の側面があります。
- 指定校推薦は枠内競争のみで、安心感が高い反面、チャンスが限られます。
⑤ 近年、大学が推薦入試に力を入れている理由

ここ数年、多くの大学が一般入試よりも推薦・総合型入試に力を入れています。
その背景には、入試改革と少子化という2つの大きな流れがあります。
🔹1. 文部科学省の方針
大学入試改革以降、国は「学力の3要素」を重視するよう求めています。
- 知識・技能
- 思考力・判断力・表現力
- 主体性・多様性・協働性
一般入試では測りにくい「意欲・協働性・探究力」などを評価できる推薦入試が、大学にとって重要な位置づけになっているのです。
🔹2. 高校教育の変化に対応
「総合的な探究の時間」など、高校での探究活動が広がったことも大きな要因です。
大学は、そうした探究型学習や課外活動に取り組んだ生徒を積極的に評価しています。
🔹3. 少子化による早期確保
18歳人口の減少により、大学は早い段階で意欲ある学生を確保する必要があります。
推薦入試で定員の半分以上を埋める大学も増えています。
⑥ 公募推薦で合格するための準備法

公募推薦は、成績・人物・意欲を総合的に判断する入試です。
以下のような準備を早めに行うことが合格の鍵になります。
🔹1. 評定平均を意識して学習する
出願条件に「評定3.5以上」などがあるため、高1からの定期テストを大切にしましょう。
公募推薦は“積み上げ型”の入試です。
大学推薦入試は【欠席日数】で不利になる?チャンスを広げるために知っておくべき対策とは
🔹2. 志望理由書を丁寧に作成する
「なぜその大学で学びたいのか」「学んだことをどう活かしたいのか」を明確に。
大学のアドミッション・ポリシー(求める人物像)と一致させるのがポイントです。
🔹3. 小論文と面接の対策を早めに
小論文は「課題文の読解力」「自分の意見を論理的に書く力」が問われます。
面接では、活動実績よりも“考えの深さ”や“表現力”が重視されます。
夏休みごろから練習を始めるのがおすすめです。
🔹4. 出願条件を事前に確認
大学によっては「専願のみ」「資格・検定の提出」など、細かな条件が設定されています。
募集要項を必ず確認しましょう。
⑦ 一般入試との違いと併願戦略
公募推薦は、一般入試よりも早期(11月ごろ)に実施されます。
そのため、推薦入試を「先に挑戦するチャンス」として利用する受験生が多くなっています。
- 公募推薦で合格 → 一般入試を回避して早期進学
- 不合格 → 一般入試へ切り替え
また、大学によっては「公募推薦で不合格でも一般入試で再出願可」としているケースも多く、リスクが比較的少ない入試方式です。
⑧ まとめ:推薦入試は“早く動く人ほど有利”
- 公募推薦=全国どの高校からでも挑戦できる「実力+意欲型推薦」
- 指定校推薦=学校が推薦する「信頼型推薦」
- 大学は今後ますます推薦入試に注力していく傾向
推薦入試は「高校での努力」と「志望意欲」が評価されるチャンスです。
早めに準備を始めれば、一般入試よりも早く合格をつかむことも可能です。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。



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