東京農業大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
東京農業大学、通称「農大」は、長い歴史と幅広い学問分野を持つ、日本でも屈指の農学・生命科学系の総合大学です。
しかし、インターネット上では一部で「東京農業大学は恥ずかしい」といった否定的な表現が見られることがあります。
では、なぜそのような評価が生まれるのでしょうか。
本記事では、「東京農業大学は本当に恥ずかしい大学なのか?」という疑問に対し、入試制度、キャンパス事情、学問分野の専門性、偏差値、就職実績などをもとに、冷静に実態を分析していきます。
ネット上のイメージだけで判断するのではなく、データと事実から東京農業大学の本当の姿を考察していきましょう。
東京農業大学はほぼ文系科目で受験が可能だけど、理系ですごいと言われて恥ずかしい
東京農業大学は「農業」という名称から理系大学というイメージを持たれがちですが、実際には一部の学部・学科で文系科目中心の入試方式が採用されています。
この点について、ネット上では
「農業大学なのに文系でも入れるの?」
「理系としてはレベルが低いのでは?」
といった誤解が生じることがあります。
しかし、これは入試方式と大学の専門性を混同している典型的な誤解です。
入試で文系科目を用いるからといって、入学後の学びが文系的であるとは限りません。東京農業大学では、入学後に本格的な生物学・化学・環境科学・食品科学などの専門教育が行われ、実験・実習の比重も非常に高いのが特徴です。
つまり、
「入り口が文系寄り」=「中身も文系」
ではありません。
むしろ、多様な背景を持つ学生を受け入れ、入学後に専門性を鍛える設計になっている点は、教育上の強みとも言えます。
この構造を理解せずに、「文系でも受けられる=レベルが低い」「理系なのに恥ずかしい」と短絡的に評価してしまうことが、誤解を生んでいる原因の一つだと考えられます。
東京農業大学の一部学部のキャンパスが網走にあって恥ずかしい

東京農業大学のオホーツクキャンパス(北海道網走市)について、「東京農業大学なのに東京じゃない」「地方で恥ずかしい」といった声が一部で見られます。
しかし、これは学問の性質を理解していない評価と言えるでしょう。
生物生産学部では、農業・水産・畜産・自然環境といった分野を扱います。
これらは、都市部の教室内だけでは完結しない学問です。
広大な土地、寒冷地特有の気候、生態系の多様性――
こうした条件が揃う網走という立地は、研究・実習の場として極めて優れた環境です。
都市部では再現できないスケールの実地研究ができることは、むしろ大きな強みであり、
「東京にないから恥ずかしい」のではなく、
「東京ではできない学びができる」という価値の違い
だと捉えるべきでしょう。
東京農業大学とは

東京農業大学(以下「農大」)は、1891年に創立された日本有数の農業系大学です。
その歴史は130年以上に及び、日本の農業技術や教育の発展に大きく貢献してきました。
創設当初は「徳川育英会育英黌農学校」として設立され、農業を基盤とした教育を提供することを目的としていました。
その後、大学への改組や学部の拡充を経て、現在では農業に限らず多様な分野で教育と研究を行っています。
農大の特徴は、理論と実践の両立です。
実地教育を重視しており、学外実習やフィールドワークがカリキュラムに組み込まれているため、学生は現場での実践的なスキルを身につけることができます。
また、東京農業大学は「農業」という名前から一次産業中心の大学と誤解されがちですが、実際には
・食品
・バイオテクノロジー
・環境科学
・生命科学
・国際食糧問題
といった現代社会の根幹を支える分野を専門とする大学です。
特に「食」と「生命」と「環境」を横断的に扱える大学は国内でも珍しく、農大はその代表格の一つです。
以下、学部ごとの特徴を詳しく解説します。
農学部
農大の農学部は、日本の農業における伝統的な学問領域から、現代的な課題に対応する分野まで幅広くカバーしています。主に以下の分野が含まれます。
- 農業経済学
農業経済や農業政策、農業経営について学び、持続可能な農業の経済的な基盤を構築する知識を提供します。 - 作物学・園芸学
植物の栽培や生産に関する知識を深め、気候変動や環境変化に適応する作物の開発や生産技術を学びます。
農学部の卒業生は、農業関連企業、自治体、国際NGOなどで活躍しています。
応用生物科学部
応用生物科学部では、生物の基本的な仕組みを理解し、それを食品や医薬品の開発に応用する教育が行われています。特に注目される分野として以下が挙げられます。
- 食品科学
食品の安全性、品質管理、製造プロセスに関する研究が行われています。 - バイオテクノロジー
遺伝子工学や細胞培養技術を活用し、新しい生物資源の利用方法を探求します。
食品業界やバイオ関連企業からのニーズが高い学部です。
生命科学部
生命科学部は、生命現象を分子や細胞レベルで探究する学部です。この学部では、医療や環境保全、生物多様性の維持に関連するテーマが扱われています。
- 分子生物学
生命の基本構造や遺伝子の働きを解明します。 - 生物環境保全
生物多様性を守り、持続可能な社会を構築するための知識を学びます。
卒業後は医薬品開発や環境コンサルタント業界での活躍が期待されています。
地球環境科学部
地球環境科学部では、地球環境問題に科学的なアプローチで取り組む教育が行われています。環境保護や持続可能な資源管理に興味のある学生に適した学部です。
- 環境解析
環境データの収集と分析を行い、自然環境の変化を科学的に解明します。 - 持続可能な資源管理
森林や水資源など、限られた自然資源を持続可能に利用する方法を学びます。
卒業後は地方自治体や環境保護団体、国際機関でのキャリアが一般的です。
国際食糧情報学部
国際食糧情報学部は、世界的な食糧問題や食糧安全保障に取り組むことを目指す学部です。グローバルな視点から食糧生産や流通、消費について学びます。
- 国際協力
開発途上国における食糧問題の解決を目指し、現地での実地調査やプロジェクトを実施します。 - 食文化研究
各国の食文化を理解し、食を通じた国際交流を促進します。
卒業生は国際機関やNGOでの活動が多いです。
生物生産学部
生物生産学部は、動植物を中心とした生物資源の持続可能な利用を追求する学部です。特に以下の分野に力を入れています。
- 畜産学
家畜の飼育方法や遺伝的改良に関する研究が行われています。 - 水産学
水産資源の管理や増殖技術を学びます。
オホーツクキャンパスを拠点に、広大な自然環境を活用した実地研究が行われています。
東京農業大学は、これらの多様な学部と学科を通じて、農業を基盤としながらも、食糧問題、環境問題、生物資源の活用といったグローバルな課題に対応する人材を育成しています。
理論だけでなく実践的な学びを重視しており、その教育姿勢は国内外から高く評価されています。
東京農業大学の偏差値は
東京農業大学の偏差値は、学部・学科によって異なりますが、おおよそ35~55程度に分布しています。
(出典:パスナビ)
この数値だけを見ると、「そこまで高くない」「恥ずかしいのでは」と感じる人もいるかもしれません。
しかし、農学・生命科学・食品科学といった分野は、そもそも偏差値だけで評価しにくい専門職型の学問です。
これらの分野では、
・実験・実習の量
・研究設備
・フィールドワーク
・専門資格との相性
といった要素の方が、将来の進路に直結します。
偏差値は「入試時点の学力の目安」であって、「大学で何を学べるか」「どんな専門性が身につくか」を示す指標ではありません。
東京農業大学の場合、偏差値以上に専門性と実践力が評価される大学であることが、業界内での高評価につながっています。
卒業生の就職先

東京農業大学の卒業生は、農業関連企業だけでなく、食品業界、環境コンサルタント、教育機関、地方自治体など、多岐にわたる分野で活躍しています。
また、研究職や海外の国際機関で働く人もおり、大学の教育の幅広さが就職先の多様性につながっています。
特に食品業界では、「農大卒」という肩書きが信頼されることが多く、業界内での評価が高いです。
まとめ:東京農業大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
東京農業大学が「恥ずかしい」と言われる理由には、
・大学名から生じる誤解
・入試方式への誤認
・地方キャンパスへの偏見
・偏差値至上主義的な見方
といった、イメージ先行の評価が大きく影響しています。
しかし実際には、同大学は
・農学・生命科学・食品科学分野で国内屈指の実績
・実験・実習重視の教育
・業界評価の高い就職実績
を持つ、極めて専門性の高い大学です。
「恥ずかしい」という言葉は、大学の実態を正確に表しているとは言えません。
むしろ、何を学び、どの分野で活躍したいかが明確な人にとって、非常に価値の高い大学だと言えるでしょう。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。



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