京都美術工芸大学はどんな大学?【Fラン】【忙しい】と言われている理由を調査
大学選びにおいて、ネット上の評判や検索ワードは気になるポイントの一つです。
「京都美術工芸大学 Fラン」「京都美術工芸大学 忙しい」といったキーワードがサジェストに出てくると、入学を検討している受験生や保護者の方は少し不安になるかもしれません。
しかし、これらの言葉には誤解や一部の偏った見方も含まれていることがあります。
本記事では、京都美術工芸大学について、なぜ「Fラン」と言われるのか、なぜ「忙しい」と言われるのかを、大学のカリキュラムや進路実績、入試難易度などをもとに分析し、実態に迫っていきます。
京都美術工芸大学がFランなのか?
インターネット上では「Fラン大学」という言葉がよく使われますが、これは偏差値が非常に低い大学、あるいは知名度が低い大学を揶揄する俗称です。
京都美術工芸大学の偏差値は以下の通りです。
- 建築学部:偏差値40.0、共通テスト得点率75%
- 芸術学部:偏差値35.0、共通テスト得点率71%
確かに数字だけを見ると偏差値は高くありません。
しかし、芸術系の学部では「実技試験」が重要視されるため、偏差値だけでは測れない才能や技術が合否を分けます。
京都芸術工芸大学も芸術学部においては、デッサンなどの実技の力が必要とされるため、ペーパーテストでは表せない学生のポテンシャルを評価する入試スタイルとなっています。
そのため、単純に偏差値のみで「Fラン」と断定するのは誤解を招く恐れがあります。
京都美術工芸大学は忙しいのか?

「京都美術工芸大学 忙しい」と検索する人がいるのは、学生生活がハードだという噂を耳にしたためかもしれません。
実際に同大学は、他大学に比べて資格取得や実技の時間が多く、充実したカリキュラムを提供しています。
建築学部の資格支援制度
京都美術工芸大学の建築学部では、在学中に建築士の受験資格を取得できるよう支援が充実しています。
- 1・2年次に受験資格取得講座を開講
- 2年次終了時に建築士の受験資格取得可能
- 3年次に受験対策講座を受講
- 一級・二級・木造建築士の在学中受験・合格が可能
これは他大学ではあまり見られない特長であり、早期から建築業界を意識した実践的な学びが可能です。
建築士を目指す学生にとっては大きなメリットである反面、学業にかかる負担が大きく「忙しい」と感じる場面も多いでしょう。
芸術学部の課題制作もハード
芸術学部の学生は日々の授業に加えて、課題制作や作品発表が多く、時間管理が求められます。
特にデザイン・工芸学科では、図面作成、模型制作、プレゼンテーションなど、手を動かしながらアウトプットする機会が豊富です。
これらの取り組みは、専門性を高めるうえで非常に重要ですが、「楽をしたい」という学生には厳しく映るかもしれません。
したがって、同大学は「やる気がある学生にとっては学びがいがある」「手を抜きたければ忙しいと感じる」という評価が混在しているのが実情です。
京都美術工芸大学とは

京都美術工芸大学は、1995年に創立され、2012年に大学として設置された比較的新しい私立大学です。
京都府京都市東山区という、伝統文化と芸術が息づく地域にキャンパスを構えています。
学部構成
- 建築学部:建築学科
- 芸術学部:デザイン・工芸学科
建築学部では、歴史的建造物の保存や伝統建築技術を重視した教育を展開しており、京都という地域性を活かしたカリキュラムが魅力です。
芸術学部では、現代デザインから工芸まで幅広く学ぶことができ、特に手仕事を大切にする教育姿勢が高く評価されています。
キャリア支援
同大学では、キャリアサポートセンターを中心に、入学時から卒業後までを見据えた支援体制が整っています。
- キャリア開発プログラム
- 個別面談・就職ガイダンス
- インターンシップ支援
学生一人ひとりの希望に寄り添った支援が特徴です。
京都美術工芸大学の偏差値は

以下は最新のデータに基づく学部ごとの偏差値と共通テスト得点率です。
学部 | 偏差値 | 共通テスト得点率 |
---|---|---|
建築学部 | 40.0 | 75% |
芸術学部 | 35.0 | 71% |
これらの数値は参考程度であり、特に実技重視の芸術学部では、偏差値だけで受験難易度を測るのは適切ではありません。
卒業生の就職先は

京都美術工芸大学では、専門性を活かした就職が多く、建築・デザイン業界での活躍が期待されています。
主な就職先には以下のような企業・団体があります。
- 住友林業
- 大和ハウス工業
- 積水ハウス
- 清水建設
- 京都府職員
- 奈良県職員
- 文化財建造物保存技術協会
- サンデザインアソシエーツ
- ユニバーサル園芸社
- ラクジン
特に建築系は大手企業への就職も多く、就職実績の面では決して「Fラン」とは言えません。
まとめ|京都美術工芸大学は「Fラン」でも「忙しい」だけでもない実力派大学
「京都美術工芸大学はFランなのか?」「京都美術工芸大学は忙しいのか?」という疑問について、この記事では多角的に分析してきました。
結論としては、偏差値が低めである点からFランと呼ばれることもある一方で、実技重視の入試や高い専門性、実績ある就職先などから見ても、実力を持つ学生が集まる大学であることが分かります。
また、「忙しい」と言われる理由も、資格取得や課題制作の充実度に起因するものであり、手を抜かずに真剣に学びたい人にとっては非常に有意義な4年間になるでしょう。
大学選びで悩んでいる方は、偏差値やネットの噂だけに惑わされず、カリキュラム内容や就職支援、実績などをしっかりと確認して判断されることをおすすめします。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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