生物学科では何を学ぶ?「向いてる人の性格」や「将来の職業」を徹底解説
「生物が好きだけど、生物学科ってどんな勉強をするの?」「研究だけでなく就職にもつながる?」「理系に進むけど、生物って進路の幅が狭い?」
そんな疑問を持って「生物学科 何を学ぶ」「生物学科 向いてる人」と検索された方に向けて、この記事では生物学科で学べる内容、向いている性格、将来の職業や進路について詳しく解説します。
高校で「生物」が好きな方、理系進学で迷っている方、ぜひ参考にしてください。
生物学科では何を学ぶ?|命・環境・進化を探究する理系の本質
生物学科では、生命現象のしくみを分子レベルから生態系レベルまで多角的に研究します。
生き物のふしぎを、「感覚」ではなく観察・実験・データ解析によって論理的に解明するのが目的です。
主な学問領域
分野 | 内容例 |
---|---|
分子生物学 | DNA・RNA・タンパク質の構造や働きの理解(遺伝子解析など) |
細胞生物学 | 細胞の構造や分裂、代謝、シグナル伝達など |
動物学・植物学 | 動物・植物の形態、分類、行動、生理、進化 |
微生物学 | 細菌・ウイルス・酵母などの性質と利用 |
生態学 | 生物の分布、種間関係、環境との相互作用 |
発生・進化学 | 胚の形成過程、進化の過程と系統樹の分析 |
▶ 生命を支えるミクロな構造から、森・海・地球環境などのマクロな現象までを扱う、“理系の総合学問”です。
生物学科の授業スタイルと学びの特徴

実験・観察・データ分析が中心
生物学科では、講義だけでなくラボでの実験、顕微鏡観察、フィールドワーク、DNA解析などの実習が非常に多いのが特徴です。
- ピペットや遠心分離機を使った実験
- 顕微鏡での細胞・組織観察
- PCR法による遺伝子増幅
- 野外での植物・昆虫調査
- エクセルや統計ソフトを使った解析
また、研究室に所属して卒業研究を行う「研究室配属制」があり、大学3年~4年次には自分の興味あるテーマに没頭できる時間が待っています。
生物学科に向いてる人の性格・適性とは?

「生物学科 向いてる人」と検索される方に向けて、学びやすい・成果が出やすい人のタイプをまとめました。
1. 生き物が好き、自然が好きな人
小さいころから虫や動物、植物を観察するのが好きだった人は、研究を楽しめる素質があります。
2. 根気強く、コツコツ取り組める人
生物の実験は結果が出るまでに時間がかかるものが多く、地道な作業の積み重ねが求められます。忍耐強い人は向いています。
3. 科学的思考ができる人
「なぜ?」と思ったことを仮説として立て、それを実験・観察で検証する流れが生物学の基本。筋道を立てて考えられる人に適しています。
4. パソコンやデータ処理が苦にならない人
近年はバイオインフォマティクス(生命情報科学)などの分野もあり、実験だけでなくデータ解析・プログラミング的思考も求められるようになっています。
生物学科の卒業後の進路や職業は?

「生物=研究者しかなれないのでは?」というイメージがありますが、実際には民間企業・公務員・教育など幅広い進路が選べます。
主な就職先と職種
分野 | 主な職種 |
---|---|
製薬・バイオ業界 | 研究職、開発職、品質管理、営業(MR)など |
食品・化粧品業界 | 商品開発、衛生管理、検査業務など |
教育 | 高校・中学の理科教員、塾講師、科学館職員など |
公務員・研究機関 | 環境庁、農林水産省、地方自治体の環境部門など |
大学院進学 | 研究職・教職を目指してさらに専門性を高める人も多数 |
▶ 特にバイオ関連の技術は医療・農業・工業・環境などの幅広い分野に応用されており、時代に即した“応用力のある学問”といえます。
生物学科を目指す高校生が頑張るとよい教科・科目

● 生物(基礎+発展)
言うまでもなく、大学での生物学は高校生物の延長にあります。特に遺伝・代謝・細胞・DNAは入門段階から重要です。
● 化学(特に無機・有機・理論)
細胞の構造や物質の反応など、化学の知識は必須です。バイオ系研究でも化学実験が多いため、基礎力が問われます。
● 数学(ⅠA・ⅡB)
統計、生物情報解析、グラフ読解などには数学的素養が必要です。研究でもデータ処理の力が強みになります。
● 英語(リーディング)
論文読解や研究資料、海外の文献には英語が使われます。英語力があると大学・大学院でも有利です。
生物学科が有名な大学とその特徴

大学名 | 特徴 |
---|---|
東京大学 理学部 生物学科 | 幅広い基礎研究+大学院進学率が高く、研究者志向向け |
京都大学 理学部 生物科学科 | 理論+実験重視。遺伝・進化・生態学の強さが特徴 |
東北大学 理学部 生物学科 | 微生物・植物・動物の研究がバランス良く学べる |
筑波大学 生物学類 | 分子~生態系まで統合的に学べる。就職・研究に強い |
近畿大学 生物理工学部 | バイオテクノロジー・応用生物・水産生物分野に特化 |
大学によって「研究重視」「応用技術重視」「野外調査重視」などの違いがあるため、自分の関心分野に合った大学を選ぶのがポイントです。
まとめ|生物学科では何を学ぶ?「向いてる人の性格」や「将来の職業」を徹底解説
生物学科は、生命の神秘を科学的に解き明かし、その知見を社会に活かしていく**“理系の王道”**ともいえる学問です。
生物学科が向いている人の特徴まとめ:
- 生き物や自然が好きで、興味を深めたい
- コツコツと観察・実験をするのが好き
- なぜ?を論理的に考え、証明したいと思える
- 医療・食品・環境などの分野に将来関わりたい
高校生物が「楽しい」「もっと知りたい」と思える人は、迷わず生物学科を検討してみてください。
研究者、技術者、教育者、社会貢献職など、多彩な道があなたの興味を未来へつなげてくれる学科です。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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