福知山公立大学は【Fラン】なのか?ネット上で「Fラン」と言われている理由を考察
「福知山公立大学 Fラン」と検索しているあなたは、「この大学に進学しても大丈夫?」「Fランと呼ばれているのはなぜ?」と不安に思っているのではないでしょうか。
確かに、ネット上では一部で「福知山公立大学はFラン」といった声が見受けられますが、実際に大学の実績や環境を調べてみると、単純にFランと断定するには根拠が薄いことがわかります。
この記事では、福知山公立大学がFランと言われている背景を考察しつつ、実際の偏差値や就職状況、学部構成などをもとに、客観的な視点で評価していきます。
福知山公立大学がFランと言われるのは定員割れとのうわさがあるから
ネットで「Fラン」と検索される大学の多くは、「定員割れ=人気がない=学力が低い」といったイメージで語られがちです。
福知山公立大学も例外ではなく、一部では「定員割れしているのでは?」といった噂が広がっています。
しかし、2024年度の入試実績を見てみると、以下のようにしっかりとした倍率が出ています。
- 地域経営学部:2.1倍
- 情報学部:1.4倍
倍率1.0倍以下の定員割れではなく、むしろ一定の志願者数を集めていることがわかります。
とくに地域経営学部は2倍を超えており、地方公立大学としては健闘していると言えるでしょう。
福知山公立大学がFランと言われるのは前身が影響?

福知山公立大学がFランと呼ばれてしまうもう一つの理由に、前身である私立の「成美大学」の存在があります。
成美大学時代には経営状態が悪化し、2010年度には大学基準協会の認証評価で「不適合」とされるなど、ネガティブなニュースもありました。
この過去の印象が、現在の公立大学化された「福知山公立大学」にも尾を引いている可能性があります。
しかし実際には、2016年の公立化を機に運営体制や教育環境は大きく改善され、現在は京都府北部で唯一の四年制大学として地域の期待を背負っています。
福知山公立大学とは

福知山公立大学は、京都府福知山市にある公立大学です。北近畿エリアにおいて、唯一の四年制大学として知られており、地域に根ざした人材育成を行っています。
学部は以下の通りです。
- 地域経営学部(地域経営学科・医療福祉経営学科)
- 情報学部(情報学科)
2024年度からは大学院も開設され、教育・研究の幅が広がりつつあります。
大学の歴史は意外と古く、1871年(明治4年)に創設された「愛花草舎(あいかそうしゃ)」をルーツとし、その後、成美大学を経て、2016年に現在の福知山公立大学へと改称・公立化されました。
設置者は「公立大学法人福知山公立大学」であり、福知山市が運営の主体となっています。
福知山公立大学の偏差値は

福知山公立大学の難易度は、一般的に中堅クラスの大学と同等です。
共通テスト得点率から見ると、次のような水準です。
- 地域経営学部:56%~75%
- 情報学部:52%~61%
地方公立大学の中でも標準的なレベルであり、決して「誰でも入れる」といったFランの条件には当てはまりません。
また、情報学部ではICT・AI・データサイエンスなど現代的な分野にも力を入れており、時代に即した教育が受けられる点でも注目されています。
卒業生の就職先は

就職実績を見ても、福知山公立大学は「Fラン」などと呼ばれるにはふさわしくない成果を上げています。
地域経営学部の卒業生の主な就職先には以下のような企業・団体があります。
- 京都銀行
- 福知山市職員
- パナソニック健康保険組合
- 京都大原記念病院
- 株式会社井上
- イオンモール
- 良品計画(無印良品)
- 三協立山
- 楽天銀行
- 静岡県職員
地元の企業や自治体だけでなく、全国展開している企業への就職も実現しています。
特に地方公務員志望者にとっては、地域に根ざした学びとキャリアが連動している点は大きな魅力でしょう。
まとめ:福知山公立大学は【Fラン】なのか?ネット上で「Fラン」と言われている理由を考察
「福知山公立大学 Fラン」といった検索ワードには、かつての成美大学時代の印象や、地方にあるというだけで偏見を持たれる風潮が影響していると考えられます。
しかし、実際の偏差値や倍率、学部の内容、就職実績などを客観的に見ていくと、Fランとは呼べないだけの要素が揃っている大学であることがわかります。
特に「地域密着型の教育」と「情報分野への取り組み」は、他大学との差別化につながっており、地域創生やIT系に興味がある受験生にとっては十分検討に値する大学です。
名前や噂に惑わされず、自分の目で大学の中身を見ることが大切です。福知山公立大学も、その「中身」で勝負している大学のひとつなのです。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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