埼玉県立大学は何が【厳しい】のか?ネット上で「厳しい」と言われている理由を考察
埼玉県越谷市にある埼玉県立大学は、保健・医療・福祉分野に特化した公立大学として知られています。
その真面目で実践的な学風から、ネット上では「厳しい大学」という声があがることも。
しかし、「厳しい」とは本当にマイナスな意味だけなのでしょうか?
本記事では、「埼玉県立大学 厳しい」というワードを気にする人の不安や疑問に答える形で、その背景を掘り下げていきます。
埼玉県立大学は就職が厳しいのか?
まず、「就職が厳しいのでは?」という声について見ていきましょう。
以下は直近5年間の就職率データです。
学科・専攻 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 |
---|---|---|---|---|---|
看護学科 | 98.7% | 99.3% | 99.3% | 100.0% | 99.3% |
理学療法学科 | 100.0% | 100.0% | 97.6% | 100.0% | 100.0% |
作業療法学科 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 95.1% | 100.0% |
社会福祉子ども学科 | 98.7% | 100.0% | 100.0% | 100.0% | 100.0% |
健康開発学科 | 98.3% | 98.2% | 98.2% | 100.0% | 100.0% |
全体で見ても、就職率は毎年99%前後と非常に高い水準です。
「厳しい」というイメージとは対照的に、むしろ就職には強い大学だと言えるでしょう。
ではなぜ「厳しい」と言われてしまうのか?
それは、国家試験の対策や実習が厳格であることが理由と考えられます。
埼玉県立大学の学習環境が厳しい?

埼玉県立大学の多くの学科では、卒業時に国家資格を取得することが求められます。
以下は2023年度の国家試験合格率です。
学科・専攻 | 資格名 | 合格率(本学) | 全国平均 |
---|---|---|---|
看護学科 | 看護師 | 99.2% | 93.2% |
理学療法学科 | 理学療法士 | 100.0% | 95.3% |
作業療法学科 | 作業療法士 | 97.4% | 91.6% |
社会福祉子ども学科 | 社会福祉士 | 88.9% | 77.8% |
健康開発学科(検査技術科学専攻) | 臨床検査技師 | 97.3% | 88.0% |
健康開発学科(口腔保健科学専攻) | 歯科衛生士 | 96.8% | 95.1% |
ご覧の通り、すべての学科で全国平均を上回る合格率を出しており、非常に優れた教育環境が整っていることが分かります。
この高い合格率を維持するために、レポートや実習、国家試験対策が厳しい(しっかりと対策してくれる)ということが予想されます。
つまり、「埼玉県立大学は厳しい」というのは、中途半端な努力では通用しない真剣な学習環境あることを意味しているのです。
埼玉県立大学とは

埼玉県立大学は1999年に設立された新しい大学でありながら、保健・医療・福祉分野に特化した専門的教育を実施していることで注目されています。
- 所在地:埼玉県越谷市三野宮820
- 学部:保健医療福祉学部(1学部制・多専攻構成)
- 学科:看護学科、理学療法学科、作業療法学科、社会福祉子ども学科、健康開発学科など
また、キャンパスの設計は著名な建築家・山本理顕氏によるもので、グッドデザイン賞を受賞するほどの美しい学び舎です。
そのため、ドラマや映画のロケ地としても頻繁に使用されており、「のだめカンタービレ」「医龍」「相棒」などの撮影にも使われました。
ロケ地として使われるほど洗練された空間で学べるというのは、学生にとってはモチベーションにもつながる大きな魅力です。
埼玉県立大学の偏差値は

進学を検討する際に気になるのが偏差値です。パスナビより
- 保健医療福祉学部の共通テスト得点率:48%~69%
これは決して「簡単に入れる大学」ではないことを示しています。
とくに看護学科や検査技術科学専攻、理学療法学科などは人気が高く、実質倍率も高めです。
つまり、「入学も簡単ではなく、入ってからも厳しい」というのが埼玉県立大学の実態です。
卒業生の主な就職先は

専門性の高い大学であるため、就職先も医療・福祉系が中心です。
主な就職先:
- 埼玉県立病院
- 埼玉メディカルセンター
- 自治医科大学附属埼玉医療センター
- 越谷市立病院
- さいたま赤十字病院
- 埼玉県教育委員会 など
公的医療機関や有名な地域医療施設への就職が多く、地元密着型の安定した進路を歩む学生が多いのが特徴です。
まとめ:埼玉県立大学は何が【厳しい】のか?ネット上で「厳しい」と言われている理由を考察
「埼玉県立大学 厳しい」と検索する方の多くは、入学後の勉強や就職に対する不安を抱えていることでしょう。
しかし実際には、厳しい=充実している、努力が報われる環境が整っているというのが埼玉県立大学の本質です。
- 国家試験の高い合格率
- 高水準の就職実績
- 洗練されたキャンパス
- 専門職として即戦力となれる教育体制
このような環境で、同じ志を持つ仲間と共に学ぶ時間は、人生の中でもかけがえのない経験になるはずです。
「厳しいからこそ、本気になれる」「厳しいからこそ、成長できる」
埼玉県立大学は、そんな前向きな「厳しさ」にあふれた大学です。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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