島根大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「Fラン」「やばい」と言われている理由を考察
インターネット上では、大学に対して根拠の薄いレッテルが貼られることがあります。
島根大学も例外ではなく、「Fラン」「やばい」「恥ずかしい」といった声が一部で見られます。
しかし、本当に島根大学は「恥ずかしい大学」なのでしょうか?
この記事では、島根大学の偏差値、就職状況、大学概要などを基に、ネット上のイメージと実態のギャップを考察していきます。
島根大学はFランと言われて恥ずかしい
まず、「Fラン大学」という言葉について整理しておきましょう。
一般的に「Fラン」とは、河合塾などの模試で偏差値が測定不能(BF=ボーダーフリー)となる大学を指します。
島根大学の偏差値は以下の通りです。
- 偏差値:42.5〜65.0
また、国立大学である以上、大学入学共通テスト(旧センター試験)の受験が必須です。
これだけでも、いわゆる「Fラン」の条件には当てはまりません。
そもそも、国立大学には「Fラン」という概念がそぐわないのです。
国が設置する大学であり、一定以上の学力水準が求められます。
よって、島根大学が「Fランで恥ずかしい」と言われるのは誤解だと言えるでしょう。
島根大学は就職できないと言われて恥ずかしい・やばい

次に「島根大学は就職できない」と言われる点について見ていきましょう。
実際の就職率は次の通りです。
学部 | 就職率 |
---|---|
法文学部 | 98.0% |
教育学部 | 99.1% |
人間科学部 | 88.5% |
医学部 | 100.0% |
総合理工学部 | 97.5% |
生物資源科学部 | 96.8% |
全体 | 97.2% |
特に教育学部・医学部ではほぼ全員が就職しており、全体でも約97%と高水準です。
では、なぜ「就職できない」と言われるのでしょうか? 理由は、就職先の地域性にあります。
島根大学の卒業生は、地元就職(島根県・鳥取県・広島県など)が多い傾向があり、
東京や大阪の大企業への就職実績が目立たないため、「弱い」と思われがちです。
しかし、地元の県庁、市役所、地域インフラ企業、病院、教育機関など、
地域社会の中核を担う存在として着実にキャリアを築いている人が多いのが特徴です。
「東京の大企業=良い就職」という基準だけで評価するのは適切ではありません。
島根大学とは

島根大学は、島根県松江市西川津町1060に本部を置く国立大学です。
その歴史は1920年に始まり、1949年に新制大学として設立されました。
さらに2003年には、島根医科大学と統合し、現在の形となりました。
学部構成は以下の通りです。
- 法文学部
- 教育学部
- 人間科学部
- 医学部
- 総合理工学部
- 材料エネルギー学部
- 生物資源科学部
松江キャンパスは松江市の中心部から数kmの市街地に位置し、
周辺には飲食店や商業施設も多く、学生生活に便利な環境が整っています。
また、学生の約25%が島根県出身者で、残りは鳥取県、広島県、岡山県など中四国地方の出身者が中心です。
地元密着型の国立大学として、地域社会との連携も重視しています。
島根大学の偏差値は

学部ごとの偏差値は以下の通りです。
- 法文学部:47.5〜50.0(共テ得点率62%~75%)
- 教育学部:記載なし(共テ得点率51%~59%)
- 人間科学部:52.5(共テ得点率64%~77%)
- 医学部:65.0(共テ得点率64%~82%)
- 総合理工学部:42.5(共テ得点率53%~57%)
- 材料エネルギー学部:42.5(共テ得点率47%~60%)
- 生物資源科学部:50.0(共テ得点率52%~70%)
医学部の偏差値は高く、法文学部や人間科学部も全国的な平均水準を上回っています。
理工系・生物系の一部学部では偏差値がやや低めに出ていますが、
これは地域密着型の国立大学という特性からくるものであり、学問内容の質とは無関係です。
卒業生の就職先は

島根大学の卒業生は、地元・近隣県を中心に多様な進路を歩んでいます。
法文学部
- 島根県庁、鳥取県庁、松江市役所、山陰合同銀行、出雲村田製作所、財務省、広島市役所など
教育学部
- 島根県公立小学校・中学校、鳥取県、岡山県、広島県、兵庫県、長崎県など各地の公立校教員
人間科学部
- 島根県庁、倉敷中央病院、島根銀行、東京海上日動火災保険、松江赤十字病院、エディオン、ダスキンなど
医学部(看護)
- 島根大学医学部附属病院、神戸大学医学部附属病院、東京都立小児総合医療センターなど
総合理工学部
- 出雲村田製作所、中国電力ネットワーク、パーソルクロステクノロジー、西日本高速道路エンジニアリングなど
生物資源科学部
- 島根県庁、福岡県庁、和歌山県庁、農林水産省(林野庁)、コスモス薬品、中外テクノスなど
特に県庁・市役所といった安定した公務員就職が目立ちます。
また、インフラ系企業や医療機関への就職も多く、堅実な進路が多いのが特徴です。
まとめ:島根大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「Fラン」「やばい」と言われている理由を考察
島根大学は、「Fラン」「やばい」「恥ずかしい」といったネット上の声が存在するものの、
実態を見ると、それらのイメージは大きな誤解だとわかります。
- 偏差値は平均以上であり、国立大学の中でもしっかりとした学力水準
- 就職率は非常に高く、特に公務員・教育・医療関係に強み
- 地元・中四国地方を中心に地域社会を支える人材を多数輩出
島根大学は、地域に根ざした実力派国立大学であり、
都市部のブランド力とは異なる意味で、堅実な進路を築ける環境が整っていると言えるでしょう。
もしあなたが「地元で確かなキャリアを築きたい」「安定した職業を目指したい」と考えているなら、
島根大学は非常に有力な選択肢となるはずです。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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