学習院大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
「学習院大学」と聞くと、あなたはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか?
「皇族が通う格式ある大学」「真面目で堅実な学生が多い」など、さまざまな印象があるかもしれません。
しかし、ネット上では「学習院大学 恥ずかしい」「オワコン」などとネガティブに語られることもあります。
本記事では、こうした“学習院大学=恥ずかしい”というイメージの背景に何があるのかを考察していきます。
学習院大学はお金持ちと言われて恥ずかしい
学習院大学は、「皇族が通う大学」として広く知られており、そのイメージから「お金持ちが多い」「庶民とは違う」という見方をされがちです。
実際に、学習院は以下のように初等教育から大学までの一貫教育を提供する付属校を多数持ち、まさに“学習院ブランド”を築いています。
- 学習院幼稚園
- 学習院初等科
- 学習院中等科・高等科
- 学習院女子中等科・女子高等科
- 学習院女子大学
これらの学校は、いずれも東京都心の一等地に位置し、伝統ある名門校として知られています。
いわゆる“学習院ファミリー”の中で育った学生が大学までエスカレーターで進学するケースも多く、裕福な家庭出身という印象が強くなりがちです。
こうした「お金持ち」「特別な存在」といったイメージが、逆に一般的な感覚から距離を感じさせ、「近寄りがたい」「恥ずかしい」と言われる一因になっているとも考えられます。
ただし、実際には高校や予備校からの一般受験生も多く、大学からの入学組が全体の大半を占めています。
学習院大学はオワコンと言われて恥ずかしい

「オワコン」と揶揄される理由の一つに、入学辞退率の高さが挙げられます。
実際の数字を見てみましょう。
- 慶應義塾大学:62.7%
- 早稲田大学:67.2%
- 青山学院大学:74.0%
- 國學院大學:74.7%
- 学習院大学:74.8%
- 中央大学:75.7%
このように、学習院大学は志願者に対して辞退する割合が比較的高い傾向にあります。
これは、他の大学に比べて「第1志望ではない人が多い」ことを意味しています。
しかし、この数値だけで“オワコン”と決めつけるのは早計です。
実際には2024年の就職内定率は97.9%と非常に高く、実力のある学生を育成していることが分かります。
志望順位が高くないとしても、入学後のサポート体制や教育の質が高いからこそ、高い内定率につながっているのです。
学習院大学とは

学習院大学は、東京都豊島区目白に本部を構える私立大学です。
起源は1847年(弘化4年)、江戸時代末期の京都に開講された「学習所(京都学習院)」にさかのぼります。
1877年には明治政府によって皇族・華族のための教育機関として東京に再設立され、戦後の1949年に新制大学として学習院大学が誕生しました。
現在では、以下の5学部を有する総合大学として、幅広い分野に対応しています。
- 法学部
- 経済学部
- 文学部
- 理学部
- 国際社会科学部
格式と伝統を大切にしながらも、国際化・情報化社会に対応するカリキュラム改革も積極的に行っており、時代のニーズに応じた教育を展開しています。
学習院大学の偏差値は

以下は2024年現在の学習院大学の学部別偏差値の目安です(出典:パスナビ)。
- 法学部:55.0〜57.5
- 経済学部:57.5
- 文学部:52.5〜57.5
- 理学部:52.5〜57.5
- 国際社会科学部:55.0〜57.5
全体的に見て、MARCH(明治・青学・立教・中央・法政)に匹敵する学力レベルといえるでしょう。
実際に学習院を加えてGMARCHと言うときもあります。
卒業生の就職先は

学習院大学は就職にも強く、卒業生の就職先は大手企業や公務員など安定した進路が多いのが特徴です。
以下に学部別の主な就職先をまとめます。
法学部
- 東京23特別区人事委員会
- 国税庁(東京国税局)
- 裁判所事務官
- みずほ銀行
- 千葉銀行
経済学部
- りそなホールディングス
- 第一生命保険
- JCB
- ニトリ
- 千葉県市町村職員
文学部
- 東京都・埼玉県教育委員会
- イオンリテール
- クイック
- みずほ銀行
理学部
- 伊藤忠テクノソリューションズ
- TIS
- 日立システムズ
- 大和ハウス工業
国際社会科学部
- 日本航空(JAL)
- 東京海上日動火災保険
- エヌ・ティ・ティ・データ
- 日本通運
このように、学習院大学は文系・理系を問わず、金融・保険・メーカー・公務員・教育機関など多方面で安定した実績を持っています。
まとめ:学習院大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
学習院大学が「恥ずかしい」と言われる背景には、格式の高さや伝統的なお金持ちイメージ、入学辞退率の高さなど、いくつかの要因があります。
しかし、それはあくまで一部の先入観にすぎません。
実際には、偏差値も高く、就職実績も非常に優れており、「中身は実力派」の大学であることがデータからも明らかです。
学習院大学は、派手さはないものの、落ち着いた環境で学びたい人、確かな教養と人間力を身につけたい人にとっては非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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