東京都立大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
東京都立大学(旧・首都大学東京)は、東京都が設置する公立大学として知られています。
しかし、ネット上では「恥ずかしい」といった声が見られることもあります。
なぜ、そのように言われるのでしょうか?
本記事では、東京都立大学のその評価が本当に妥当なのかを検証していきます。
東京都立大学はFランと言われて恥ずかしい
インターネット上で「東京都立大学はFラン」と揶揄されることがあります。
しかし、実際の偏差値を見ると、この評価が事実と異なることが分かります。
東京都立大学の偏差値は、学部によって異なりますが、52.5~60.0の範囲にあります。
これは中堅国公立大学と同等、もしくはそれ以上のレベルであり、決してFラン(偏差値40以下の大学)とは言えません。
特に法学部や経済経営学部は偏差値60に達しており、全国的にも一定の評価を受けています。
このように、東京都立大学をFランとするのは明らかに誤った認識であり、単なるネット上の偏見であることが分かります。
東京都立大学は知名度が下がって恥ずかしい

東京都立大学は、2020年(令和2年)4月に「首都大学東京」から「東京都立大学」に名称を変更しました。
しかし、この変更が知名度の低下につながったと指摘する声もあります。
もともと、首都大学東京は2005年に「東京都立大学」「東京都立科学技術大学」「東京都立保健科学大学」「東京都立短期大学」を統合して誕生しました。
その後、元の名前に戻る形で東京都立大学へと変更されました。
この再変更により、大学名の認知が混乱し、「東京都立大学を知らない」という人が増えた可能性があります。
特に、大学名の変更を知らない世代にとっては「首都大学東京」のほうが馴染みがあり、新名称の「東京都立大学」は認知度が低いと感じるかもしれません。
このような経緯から、知名度が下がり「恥ずかしい」と言われる要因になっていると考えられます。
東京都立大学とは

東京都立大学は、東京都が設置する公立大学であり、7つの学部を有する総合大学です。
以下に各学部の特徴を紹介します。
- 人文社会学部 言語・文化・社会・心理学などの人文科学・社会科学を幅広く学ぶ学部です。東京都や首都圏の公共政策にも関わる研究が盛んで、公務員志望者も多いです。
- 法学部 法律学を基礎から学び、法曹界・公務員・民間企業など幅広い進路に対応できる力を養います。行政法や国際法の研究にも力を入れています。
- 経済経営学部 経済学と経営学の両方を学ぶことができ、実践的なビジネススキルの養成にも力を入れています。金融、商社、メーカーなど多様な分野への就職実績があります。
- 理学部 数学、物理学、化学、生物学といった基礎科学を学び、理論と実験の両面から科学の発展に貢献する人材を育成します。
- 都市環境学部 建築学、都市工学、地理環境、観光など、都市の発展と環境保全に関する学問を学べる学部です。東京都という大都市を研究対象にできる点が大きな強みです。
- システムデザイン学部 情報工学や機械システム、電子システムなど、先端技術の開発・応用に関わる分野を学びます。IT企業やメーカーへの就職が多いです。
- 健康福祉学部 医療・福祉・リハビリテーションに関する専門知識を学び、医療機関や福祉施設などで活躍する人材を育成します。
このように、東京都立大学は人文科学・社会科学から理工系、医療系まで幅広い学問分野を網羅しており、専門性の高い教育を提供しています。
東京都立大学の偏差値

東京都立大学の各学部の偏差値は以下の通りです。
学部 | 共通テスト得点率 | 偏差値 |
---|---|---|
人文社会学部 | 77%~81% | 57.5 |
法学部 | 80%~82% | 60.0 |
経済経営学部 | 73%~79% | 57.5~60.0 |
理学部 | 70%~82% | 52.5~60.0 |
都市環境学部 | 71%~83% | 52.5~60.0 |
システムデザイン学部 | 70%~86% | 52.5~60.0 |
健康福祉学部 | 68%~77% | 52.5 |
東京都立大学の卒業生の就職先

東京都立大学の卒業生は、公務員や大手企業など、幅広い分野で活躍しています。
- 公務員:東京都庁、東京都特別区、横浜市役所、川崎市役所、神奈川県庁、国土交通省、総務省など。
- 金融・証券:日本政策金融公庫、大和証券、JCB、みずほフィナンシャルグループ、三井住友銀行など。
- IT・通信:NTTデータ、KADOKAWA Connected、サイバーエージェント、DNP情報システム、富士通など。
- メーカー・製造:日立製作所、東芝デジタルソリューション、ニトリホールディングスなど。
- 航空・交通:日本航空(JAL)、東日本旅客鉄道(JR東日本)など。
- 医療・福祉:東京都立病院機構、東京大学医学部附属病院、筑波記念病院など。
このように、東京都立大学の卒業生は幅広い業界で活躍しており、特に公務員志望者にとっては有利な大学といえます。
まとめ:東京都立大学は【恥ずかしい】のか?ネット上で「恥ずかしい」と言われている理由を考察
東京都立大学が「恥ずかしい」と言われる理由には、
- Fランと誤解されている → 実際の偏差値は中堅国公立大学レベルであり、Fランではない。
- 知名度の低下 → 「首都大学東京」から名称変更したことで、認知度が低くなった。
- 就職実績は優秀 → 公務員や大手企業に多くの卒業生が就職している。
これらの点を考慮すると、「東京都立大学が恥ずかしい」という評価は誤った認識に基づくものであることが分かります。むしろ、首都圏の公立大学として堅実な教育と実績を持つ優れた大学であると言えるでしょう。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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