【大学受験】【古文】共通テストの古文が読めない原因と対策法を紹介
共通テストの古文は、大学受験生にとって大きな壁となることが多い科目です。
現代の言語と異なる言い回しや、文法的な構造、さらには省略された内容を読み取る力が求められるため、どうしても苦手意識を持ってしまう人が少なくありません。
しかし、正しい対策を取れば、古文も決して手に負えない科目ではありません。
このブログでは、共通テストの古文が読めない原因を分析し、具体的な対策法を提案します。
古文が苦手でも諦めることなく、自分に合った勉強方法を見つけることが大切です。
共通テストの古文が読めない原因
古文が苦手な受験生は多く、その原因にはさまざまな要因があります。
ここでは、主に2つの要因について詳しく説明します。
基本的な古文単語や文法を覚えていない
古文が読めない最大の原因の一つは、基本的な古文単語や文法をしっかりと覚えていないことです。
古文の文章を正確に理解するためには、現代語とは異なる古語を覚えることが必須です。
古文単語には日常的に使わないものも多く、頻出の単語でも覚えていないと内容が理解できません。
また、古文の文法も現代文とは異なるため、これを正しく理解していないと、文章の意味を正確に把握するのが難しくなります。
省略されているものを見抜けていない
古文には、しばしば文章の中で省略されている部分があります。
特に主語や目的語が省略されることが多いため、誰が何をしているのかを文脈から推測する力が求められます。
こうした省略を読み取ることができないと、文章の意味が曖昧になり、解釈を誤る可能性が高くなります。
省略を見抜けるようになるためには、文章全体の流れを把握する力と、慣れが必要です。
共通テストの古文が読めなくても諦めてはいけない
古文が読めない、理解できないと感じると、どうしても諦めがちになってしまいます。
しかし、共通テストの古文は、しっかりと対策をすれば克服できる科目です。
たとえ現時点で古文が苦手であっても、適切な勉強法と継続的な努力によって、確実に実力を伸ばすことが可能です。
まずは、自分がどの部分でつまずいているのかを正確に把握し、その原因に応じた対策を行いましょう。
共通テストの演習やる前にやるべきこと

共通テストに向けて古文を克服するためには、次の4つのステップを意識して学習を進めることが重要です。
古文単語を覚える
古文を理解するうえで、古文単語の習得は避けて通れません。
まずは、頻出の単語から覚え、少しずつ単語の数を増やしていきましょう。
覚える際には、単語の意味だけでなく、その単語が文中でどのように使われるかも意識すると、文章全体の意味がつかみやすくなります。
語呂合わせやイメージ化を利用して、効率よく暗記する方法を探してみましょう。
共通テストに向けて覚える古文単語は約200語ぐらいです。
文法を覚える
古文特有の文法をしっかりと理解することも重要です。
特に助動詞の活用や、動詞の連用形、連体形、終止形の違いなど、文法の基礎を押さえておかなければ、文章の意味がつかめません。
文法書を使って、繰り返し復習し、自分で例文を作成して文法の理解を深めることが大切です。
敬語を覚える
古文では、敬語の使い方が非常に重要です。
敬語の種類や使い分けを覚えることで、登場人物の関係性や物語の展開をより深く理解することができます。
特に共通テストでは、敬語の知識を問う問題が出題されることが多いため、対策を怠らないようにしましょう。
作者が登場人物に対して敬語を用いる場合もあります。敬語を学習することで主語を見抜くことができるようになります。
和歌で使われる修辞法を覚える
古文の中には、和歌が出題されることも多いです。
和歌には独特の修辞法が使われているため、それを理解しておくことが求められます。
比喩や掛詞、枕詞など、よく出題される修辞法を覚えることで、和歌の読み解き方がぐっと楽になります。
読解力を鍛える

古文の文章は、現代文と比べて文脈の解釈が難しいことが多いです。
したがって、読解力を鍛えることが、古文攻略の鍵となります。
読解力を鍛えるためには、文章全体の流れをつかむ力や、文脈から登場人物の心情を読み取る力を養うことが重要です。
具体的な対策としては、以下のような方法があります。
文章の要点をまとめる練習
文章を読む際、段落ごとに要点をまとめてみましょう。文章の構造をつかむことができれば、文全体の意味をより正確に把握できるようになります。
登場人物の立場を考える
古文の登場人物は、その身分や立場によって行動が異なります。文章を読む際には、登場人物の立場を意識し、彼らがどう考えているのかを読み解く力を鍛えましょう。
過去問にチャレンジ
共通テスト対策の一環として、過去問に取り組むことは非常に効果的です。
過去問は、出題形式や傾向をつかむための貴重な資料であり、これを解くことで試験本番での心構えができます。
また、過去問を解くことで自分の苦手分野を明確にし、その部分を重点的に復習することができます。次のポイントを意識して過去問を活用しましょう。
制限時間を設ける
実際の試験と同じように制限時間を設定して解くことで、時間配分の感覚を養うことができます。時間内に問題を解き切る練習を積むことが、試験本番での自信につながります。
解説を活用する
過去問を解いた後は、必ず解説をしっかりと読み込みましょう。解説を読んで、なぜその答えになるのかを理解することが重要です。自分の解答が間違っていた場合は、どこで誤解したのかを振り返り、同じミスを繰り返さないようにしましょう。
過去問にチャレンジするまでのタイムテーブル

過去問にチャレンジするまでのタイムテーブルは、計画的に基礎力を固めながら、最終的に実践的な演習へと移行するために重要です。
以下は、共通テストまでの期間を想定したタイムテーブルの例です
タイムテーブル例(6ヶ月間)
1~2ヶ月目: 基礎固め
- 目標: 古文単語と文法の基礎を習得し、敬語や和歌の修辞法も少しずつ覚える。
- 勉強内容:
- 古文単語帳を毎日20~30個ずつ覚える。
- 古文文法の基礎(動詞・助動詞・助詞の活用、敬語の種類)を復習。
- 簡単な古文の短文を使って文法の実践練習。
- 和歌の修辞法(掛詞、枕詞など)を覚える。
- ポイント:
- 単語帳や文法書に頼るだけでなく、短い古文の文章を読んで実践的に学ぶ。
- この段階では、まだ過去問には手をつけず、基礎を固めることに専念する。
3~4ヶ月目: 応用力強化
- 目標: 古文単語・文法を定着させ、敬語や和歌の修辞法の知識を深める。
- 勉強内容:
- 新しい単語を覚えつつ、これまで覚えた単語を定期的に復習。
- 文法の理解を深め、問題集やテキストを使って文法問題を解く。
- 敬語表現や和歌の解釈を練習し、出題パターンに慣れる。
- 少し長めの古文を読み、読解力を鍛える。
- ポイント:
- 文章を読んで内容を要約する練習や、人物関係を把握する力を養う。
- 過去問ではなく、学校の模試や予備校の問題集で実践的な問題に慣れる。
5ヶ月目: 実践的な読解力の強化
- 目標: 実際のテスト形式に慣れ、時間配分の感覚を身に付ける。
- 勉強内容:
- 過去問に取り組む前に、問題集や模試で長文読解に挑戦し、時間を計りながら解く練習を行う。
- 敬語や和歌の理解を深めつつ、古文全体の流れを把握する読解力を養う。
- ポイント:
- 長文読解や演習問題に重点を置き、内容の理解に加えて問題解答のスピードを意識する。
6ヶ月目(本番の1~2ヶ月前): 過去問チャレンジ
- 目標: 過去問を実際に解いて、出題傾向や形式に慣れる。
- 勉強内容:
- これまでの復習をしつつ、過去3~5年分の共通テストの古文の過去問を解く。
- 制限時間を設定し、試験本番と同じ環境で過去問演習。
- 過去問の解答・解説を読み込み、間違えた部分の復習と分析。
- 苦手分野の再確認と対策強化。
- ポイント:
- 過去問は本番を意識して、時間を計って解くことが重要。
- 解答後は、なぜ間違えたか、どこで理解が不足しているかを必ず振り返る。
タイムテーブル例(3ヶ月間)
1ヶ月目: 基礎固め
- 目標: 古文単語、文法、敬語の基礎知識を最短で習得し、古文読解の土台を作る。
- 勉強内容:
- 古文単語: 1日30~50語覚える(頻出単語から優先)。
- 文法: 助動詞・動詞の活用、助詞の使い方を重点的に復習。
- 敬語: 古文特有の敬語の基本を理解する(尊敬語、謙譲語、丁寧語の区別)。
- 短文読解: 短めの古文を読んで、単語や文法を確認しながら理解を進める。
- ポイント:
- 毎日単語と文法の復習を繰り返し、1ヶ月で一通りの基礎を完成させる。
- 学校や予備校の問題集で、基礎的な文法問題を解いて理解を深める。
- 文法や単語は定期的にまとめてテストを行い、暗記の進度を確認する。
2ヶ月目: 応用力強化
- 目標: 長文読解の練習を開始し、敬語や和歌の修辞法などの応用的な部分を理解する。
- 勉強内容:
- 読解: 少し長めの古文を読み、人物関係や内容の要約を行う練習を始める。
- 敬語と修辞法: 敬語表現や和歌でよく使われる修辞法(掛詞、縁語、枕詞など)を覚える。
- 問題演習: 教材や問題集を使って、模試形式の問題に取り組む。
- ポイント:
- 実際に長文を読み、文の意味だけでなく文脈の流れを掴む練習をする。
- 敬語の使われ方や和歌の表現を深く理解し、古文の表現力を養う。
- 読解問題の解答に時間をかけずに進めるスピード感を意識する。
3ヶ月目: 実践力向上と過去問演習
- 目標: 共通テストの形式に慣れ、過去問を解いて得点力をつける。
- 勉強内容:
- 過去問演習: 共通テストの過去3~5年分の問題を解く(1週間で1年分を目安)。
- 時間管理: 過去問を本番と同じ時間配分で解く練習をする(古文1問にかける時間の感覚をつかむ)。
- 復習: 解答・解説をしっかり読み込み、間違えた部分や理解が曖昧な箇所を確認する。
- 弱点補強: 過去問で出た弱点や苦手分野にフォーカスし、復習と強化を図る。
- ポイント:
- 本番を想定した過去問演習を定期的に行い、問題に慣れていくことが重要。
- 過去問を解く際は、内容だけでなく問題解答のプロセスを振り返り、効率的な解き方を模索する。
- 間違えた問題は必ず解説を読み、類似問題に対応できるようにする。
まとめ:【大学受験】【古文】共通テストの古文が読めない原因と対策法を紹介
共通テストの古文が読めない原因には、単語や文法の理解不足、省略された部分の読み取り不足など、さまざまな要因があります。
しかし、正しい対策を行えば古文の苦手意識は克服できます。
古文単語、文法、敬語、修辞法をしっかりと覚え、読解力を鍛えることで、共通テスト本番に向けて自信をつけることができるでしょう。
過去問に挑戦し、問題に慣れることで、試験当日に落ち着いて取り組めるようになります。
焦らず、自分のペースで対策を進め、古文を味方にして受験を乗り越えましょう。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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