【大学入試】グループディスカッション(集団討論)対策と意識すべきこと
大学入試におけるグループディスカッション(集団討論)は、近年ますます重要な試験形式となっています。
特に、総合型選抜(旧AO入試)や推薦入試において採用されることが多く、受験生のコミュニケーション能力、論理的思考力、協調性などを評価するための場です。
この形式においては、ただ自分の意見を述べるだけではなく、他の参加者と建設的な議論を展開し、最終的な結論を導き出す力が求められます。
このブログでは、グループディスカッションの基本的な進め方から、よくある失敗例、面接官がどこを評価しているのか、さらには出題されやすいテーマなどを網羅的に解説していきます。
これからグループディスカッションに挑む受験生の皆さんが、しっかりとした対策を立て、自信を持って試験に臨めるようになれば幸いです。
大学入試のグループディスカッション対策を理解しよう①
グループディスカッションとは
グループディスカッションとは、複数の受験生が一つのテーマについて話し合い、一定の結論を導き出す形式の試験です。
グループ内の他のメンバーと協力しながら、自分の意見を論理的に述べ、相手の意見にも耳を傾けつつ、全体としての結論を出すことが求められます。
テーマは多岐にわたり、時事問題、倫理的な課題、教育や環境に関する問題などが出題されることが多いです。
この形式では、自分の意見を的確に伝えることに加えて、他のメンバーとどのように協力して議論を進めるかが評価されます。
そのため、個人プレーに走り過ぎることは逆効果となり、チームとしての一体感や協調性が欠かせません。
グループディスカッションの進め方
グループディスカッションの進行方法には大きく分けて以下のステップがあります:
- テーマの理解
テーマが発表されたら、まずは全員でその内容を正確に理解することが重要です。テーマに対する解釈が異なると、議論がかみ合わず、混乱を招きます。 - 意見の出し合い
最初に全員が自分の意見を簡潔に述べる時間を確保しましょう。ここでは、まだ結論を急ぐ必要はありません。異なる意見を尊重しながら、まずは幅広い視点を集めることがポイントです。 - 議論の展開
各メンバーの意見を聞いた後、その意見をもとに深掘りした議論を進めていきます。反対意見や異なる視点が出た場合でも、それをうまくまとめて議論の質を高めていくことが求められます。 - 結論の導出
最終的にはグループ全体で合意に至る結論を出すことが理想です。全員の意見を反映させる形で、バランスの取れた結論を目指しましょう。
大学入試のグループディスカッション対策を理解しよう②
グループ全体の失敗例
グループディスカッションでは、グループ全体としての失敗が目立つことがあります。
例えば、以下のような状況は避けるべきです。
- 議論がまとまらない
各メンバーが自分の意見を主張するばかりで、議論がまとまらず、結果的に結論を出せないまま終わること。これでは、チームとしての協力性や問題解決能力が問われます。 - 一部のメンバーが支配的になる
特定のメンバーが議論をリードしすぎて、他のメンバーの意見が十分に反映されない場合も失敗の一因となります。グループディスカッションでは、全員が均等に意見を述べることが重要です。
個人の失敗例
一方で、個人としても注意すべき失敗例があります。
- 発言が少なすぎる
消極的な態度で議論に参加できない場合、協調性やコミュニケーション能力が低く評価されてしまいます。自信を持って意見を述べることが大切です。 - 発言が多すぎる
逆に、自分の意見を一方的に押し付けるような発言が多すぎる場合も、協調性が欠けていると判断されます。自分だけでなく、他のメンバーの意見にも耳を傾けましょう。
面接官はグループディスカッションの何を見ているの?

グループディスカッションで面接官が評価するポイントはいくつかあります。
コミュニケーション能力
自分の意見を明確に伝え、かつ他のメンバーの意見を理解しようとする姿勢が重要です。
協調性
チームとしての議論を進める中で、協力し合う姿勢が評価されます。自分の意見を押し通すのではなく、他者とのバランスを取ることが大切です。
論理的思考力
議論が感情的になるのではなく、論理的に展開されることが求められます。根拠に基づいた主張を心がけましょう。
リーダーシップ
リーダーシップを発揮し、議論をまとめる力も評価されます。ただし、あまりに強引なリードは逆効果になることもあるため、バランス感覚が求められます。
グループディスカッションで出題されそうなテーマ

大学入試で出題されるグループディスカッションのテーマは幅広いです。
例えば
- 時事問題
現在話題となっているニュースや社会問題についてのテーマが多く出題されます。例えば、環境問題や少子化、AI技術の発展などが考えられます。 - 倫理的な問題
「正義とは何か」「幸福とは何か」など、普遍的なテーマも頻繁に出題されます。答えが一つに決まらないため、参加者の考え方や議論の展開が評価されます。 - 教育問題や若者の課題
若者のスマホ依存や大学教育のあり方など、受験生に身近なテーマもよく出題されます。自分の体験や意見を具体的に伝えることが求められます。
受験する大学の学部に関するテーマが出題される可能性が高いです。例えば、医学部であれば、医学部や医師に関するテーマ。医師の働き方改革など。
グループディスカッションで意識することは

グループディスカッションでは、単に自分の意見を述べるだけではなく、他の参加者とのやり取りを通じて意見を深め、共通の結論を導く力が求められます。
以下の点を意識するとよいでしょう。
- 積極的な参加
議論に積極的に参加し、自分の意見を伝えつつ、他のメンバーの意見も尊重しましょう。 - 相手を理解する姿勢
ただ話すだけでなく、相手の意見に耳を傾け、それを受け入れる姿勢が重要です。議論の中で相手の意見に賛同したり、異なる視点を取り入れることができれば、面接官の評価は高くなります。 - 時間配分を意識する
ディスカッションには限られた時間があります。そのため、議論を進めながらも、時間配分を意識して、結論を導き出すことが重要です。時間内に適切な結論を出せるよう、全体の進行を常に把握しましょう。 - チームワークを大切に
チームとしての協力が求められる場面では、リーダーシップを発揮することも重要ですが、それと同時にチームメンバー全員が平等に発言できる環境を整えることも大切です。
まとめ:【大学入試】グループディスカッション(集団討論)対策と意識すべきこと
大学入試におけるグループディスカッションは、コミュニケーション能力や協調性、論理的思考力を評価するための重要な試験形式です。
単に自分の意見を主張するのではなく、他のメンバーと協力しながら、建設的な議論を進め、最終的な結論に導く力が求められます。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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