【大学受験】大学受験対策の模試の受け方・選び方 模擬試験は1社に絞らない方が良い理由
大学受験に向けた勉強計画の中で、模擬試験(模試)の活用は非常に重要です。
模試を受けることで自分の学力を確認し、苦手分野や学習進度を把握できます。
特に、多くの受験生が模試を通じて本番さながらの雰囲気を体験することで、試験本番の緊張感にも慣れることができます。
しかし、模試は一社だけで受けるのではなく、複数の模試を受験することが推奨されています。
それぞれの模試には異なる特徴や問題傾向があり、複数の模試を通じて多角的な学力の評価を得ることが可能だからです。
本記事では、模試の受け方や選び方、複数の模試を受ける理由について解説します。
大学受験の模試の受け方 現役生
高校内で受験
現役の高校生にとって、最も一般的な模試の受け方は、学校内での受験です。
学校が模試を手配してくれる場合、多くの生徒が一斉に同じ環境で試験を受けます。
これにより、普段の学習環境の中で模試を受けられるため、リラックスした状態で実力を発揮しやすいというメリットがあります。
また、学校内での模試は交通費や時間の節約にもつながり、気軽に受験できることも大きな利点です。
ただし、同じ環境に慣れてしまうと、本番の大学入試のように異なる環境での受験に弱くなる可能性もあります。
そのため、学校以外での模試も併用することが重要です。
模試会場で受験
一方で、模試会場での受験は、本番の大学入試に近い雰囲気を体験できる貴重な機会です。
会場模試では、全国各地から集まった生徒と同じ環境で試験を受けることになり、競争意識が自然と高まります。
また、見知らぬ場所での試験は、緊張感を伴うため、本番さながらのプレッシャーを感じることができ、メンタル面のトレーニングにもなります。
現役生でも、できるだけ模試会場での受験を経験しておくと、試験本番の環境に慣れやすくなるでしょう。
模試の申込は、ほんとんどの学校が取りまとめをして申込してくれます。
大学受験の模試の受け方 浪人生
模試会場で受験
浪人生にとっても、模試会場での受験は重要です。
浪人生は、現役生と比べて学習環境が異なるため、自宅や予備校での自習が主になります。
しかし、定期的に模試会場での受験を行うことで、大学受験本番の雰囲気に触れることができ、受験の感覚を維持しやすくなります。
また、浪人生の場合、模試の結果は合否を左右する大きな指標になることが多いです。
特に、自分の学習の成果を確認し、今後の学習計画を見直すために模試を活用することが有効です。
浪人生にとって模試会場での受験は現役時代以上に重要であり、受験者のレベルが高いため、厳しい競争の中での自分の立ち位置を確認できます。
これにより、自己分析を深め、目標に向かって学習を進める動機付けにもつながります。
浪人生は自分で模試の申込をする必要がありますが、予備校が取りまとめして申込をする場合もあります。
模擬試験の種類と特徴

模試にはいくつかの主要な種類があり、それぞれ異なる特徴や難易度があります。
ここでは、代表的な模試を紹介します。
河合塾 全統模試
河合塾の「全統模試」は、日本全国の受験生が受ける大規模な模試で、特に多くの高校生が参加しています。
試験問題は入試本番に近い形式やレベルで構成されており、基礎から応用までの幅広い知識が問われます。
また、受験者の母数が多いため、偏差値が正確に出やすく、自分の学力を客観的に評価することが可能です。
全統模試は、模試の中でもバランスが良く、幅広い分野をカバーしているため、現役生にも浪人生にもおすすめです。
駿台 駿台模試
駿台の「駿台模試」は、特に難関大学を志望する受験生向けの模試として有名です。
問題の難易度が高く、難関大学の入試問題を意識した出題が多いため、上位層の受験生にとっては非常に有益です。
駿台模試は、難関大学を目指す学生にとってチャレンジとなる模試で、合格ラインを目指すための目安を知ることができます。
また、駿台の模試は全体的に難しめの問題が多いため、学力を向上させるための目標を設定しやすい模試です。
ベネッセ 進研模試
ベネッセの「進研模試」は、基礎力重視の模試で、幅広い学力層に対応しています。
特に基礎固めを行う現役生や、中堅校を目指す学生に適しています。
難易度がやや易しめですが、受験生の理解度を測るための有効な指標として役立ちます。
進研模試は、幅広い学力層が受験するため、自分の学力がどのレベルにあるのかを確認するのに役立ちます。
また、基礎力を重視することで、学習の土台をしっかり固めたい受験生にとっては有益な模試です。
複数の業者の模試を受けるメリット

いろいろな傾向の問題に触れることができる
模試は、各業者ごとに出題傾向が異なります。
一社の模試に絞ると、その出題傾向に慣れてしまい、他の形式や難易度の問題に対する対応力が低くなる可能性があります。
複数の模試を受けることで、さまざまな出題傾向に対応する力が養われます。
これは、入試本番での多様な問題形式に対する対応力を高めることにつながります。
いろいろな受験者層の中で自分の立ち位置が確認できる
各模試には、それぞれ異なる受験者層が参加します。
例えば、河合塾の全統模試は全国規模で幅広い層が参加する一方、駿台模試は難関校志望者が多いです。
複数の模試を受けることで、自分がどの受験者層に属しているのかを確認でき、志望校の合格可能性を客観的に評価することが可能です。
模擬試験の選び方
模擬試験の選び方は、自分の学力レベルや志望校に合わせて決めることが大切です。
まずは基礎力を重視する模試から始め、学力が向上するにつれて難易度の高い模試を受けていくのが理想的です。
また、定期的に受験することで学習の進捗を確認し、今後の学習計画に役立てましょう。
早い時期に受ける模試は意味があるの?

早い時期に受ける模試にも大きな意味があります。
まだ学習が進んでいない段階であっても、自分の現在の学力を客観的に把握するための重要な機会です。
早期に受けることで、今後の学習計画を立てる際に参考となるデータを得ることができます。
特に高校2年生の時点で模試を受けておくと、受験に向けた自分の弱点や苦手分野を把握するのに役立ちます。
その後の学習で重点的に取り組むべき箇所が明確になり、効果的な勉強計画を立てられるでしょう。
また、早い時期に模試を受けることで、模試特有の雰囲気や時間配分に慣れることができます。
模試には、本番さながらの緊張感や制限時間があり、これに慣れておくことは非常に重要です。
特に初めて模試を受ける場合、焦りやプレッシャーで実力を発揮できないこともあるため、できるだけ早いうちから模試の雰囲気に慣れておくと良いでしょう。
早期の模試を受けた結果が思わしくなかったとしても、それは決してネガティブに捉えるべきではありません。
むしろ、受験に向けた第一歩として、どこを改善すべきかが具体的にわかるチャンスです。
まだ時間が十分にあるうちに修正すれば、最終的には志望校合格に近づくことができるでしょう。
まとめ:【大学受験】大学受験対策の模試の受け方・選び方 模擬試験は1社に絞らない方が良い理由
模擬試験は、大学受験に向けた重要なステップです。
現役生も浪人生も、模試を受けることで自分の学力を客観的に把握し、学習計画を見直すことができます。
また、複数の模試を受験することで、さまざまな問題傾向に触れ、異なる受験者層の中で自分の位置を確認することが可能です。
河合塾、駿台、ベネッセなど、それぞれの模試には特徴があり、自分の目指す大学や学力に応じて適切な模試を選ぶことが大切です。
さらに、早い時期から模試を受験しておくことで、試験本番に向けた効果的な準備を進めることができます。
最終的に、模試は受験本番のリハーサルと考え、何度も繰り返し受けることで、本番に強い実力を養いましょう。
模試で得た結果はあくまで参考データですが、その結果を基にしっかりと対策を立てて学習を進めることで、志望校合格へと確実に近づくことができるはずです。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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