【英語の文法とは】英語の文法がわからない時は基本的な文法をチェックしよう
英語の文法とは、英語を正しく理解し、効果的に使用するための規則と構造の体系を指します。文法は、英語の文章や会話における言葉の配置や組み合わせを決定するルールを提供し、意味が明確で誤解のないコミュニケーションを可能にします。言わば、英語を正しく理解するためのルールです。
ちなみに、日本語にも文法はあります。会話をする時や、本を読む時に、日本語の文法を意識することはないと思いますが、外国人が日本語を学習する時は、日本語の文法を学習します。
日本語の文法

日本語の文法は、以下のような要素から構成されています。
1. 品詞(Parts of Speech)
名詞(Nouns): 人、物、場所、概念を表します。例:猫、本、東京、愛
代名詞(Pronouns): 名詞の代わりに使われる語です。例:彼、彼女、それ
動詞(Verbs): 動作、状態、出来事を表します。例:食べる、行く、ある
形容詞(Adjectives): 名詞の性質や状態を表します。例:大きい、赤い、美しい
形容動詞(Adjectival Nouns): 名詞のように使われるが、形容詞のように修飾する語です。例:静かだ、便利だ
副詞(Adverbs): 動詞、形容詞、他の副詞を修飾します。例:速く、非常に、たぶん
助詞(Particles): 語と語の関係を示す付属語です。例:が、を、に、と
2. 文の構造(Sentence Structure)
主語(Subject)と述語(Predicate): 日本語の文は、主語と述語から成りますが、主語は省略されることが多いです。例:彼は学校へ行く。(彼が省略されて「学校へ行く」とも言えます)
助詞の使い方: 助詞は、文の意味や構造を示す重要な役割を果たします。例:私はリンゴを食べる。(助詞「は」は主題を、「を」は目的語を示します)
3. 動詞の活用(Verb Conjugation)
五段動詞、一段動詞、不規則動詞: 日本語の動詞は、五段活用、一段活用、不規則活用に分類され、それぞれ異なる活用形を持ちます。例:書く(五段)、食べる(一段)、する(不規則)
時制と敬語: 動詞の形は、過去、現在、未来の時制や、敬語(尊敬語、謙譲語、丁寧語)によって変化します。例:書いた(過去)、書きます(丁寧語)
4. 形容詞と形容動詞の活用(Adjective and Adjectival Noun Conjugation)
形容詞の活用: 形容詞は、文末で動詞のように活用します。例:高い→高くない(否定形)、高かった(過去形)
形容動詞の活用: 形容動詞は、「だ」「です」を付けて活用します。例:静かだ→静かじゃない(否定形)、静かだった(過去形)
5. 助動詞(Auxiliary Verbs)
助動詞の使用: 動詞や形容詞に付け加えて、時制、否定、受身、可能、尊敬などを表すための語です。例:食べる→食べられる(可能)、食べさせる(使役)
6. 文の種類(Types of Sentences)
肯定文と否定文: 肯定文は事実を述べ、否定文はそれを否定します。例:彼は来る(肯定)、彼は来ない(否定)
疑問文: 質問をする文です。例:彼は来ますか?
命令文: 命令や依頼を表す文です。例:来てください。
英語の文法

1. 品詞(Parts of Speech)
名詞(Nouns): 人、場所、物、概念を表します。例:dog, city, love
代名詞(Pronouns): 名詞の代わりに使われる語です。例:he, she, it
動詞(Verbs): 動作、状態、出来事を表します。例:run, is, happen
形容詞(Adjectives): 名詞を修飾し、その性質や状態を示します。例:happy, red, tall
副詞(Adverbs): 動詞、形容詞、他の副詞、文全体を修飾します。例:quickly, very, well
前置詞(Prepositions): 名詞や代名詞と他の語の関係を示します。例:in, on, at
接続詞(Conjunctions): 語句や節を結びつけます。例:and, but, because
間投詞(Interjections): 感情や反応を表す短い語です。例:oh, wow, hey
2. 文の構造(Sentence Structure)
基本構造: 英語の基本的な文は、主語(Subject)と動詞(Verb)から構成されます。例:She runs.
修飾語: 形容詞句や副詞句は、名詞や動詞を修飾します。例:The quick brown fox jumps over the lazy dog.
句と節: 名詞句(Noun Phrases)、副詞節(Adverbial Clauses)、形容詞節(Adjective Clauses)などがあり、文を構成する要素となります。例:The book that I read was fascinating.
3. 時制(Tense)
現在形(Present Tense): 現在の事実や習慣を表します。例:I eat breakfast every day.
過去形(Past Tense): 過去の出来事を表します。例:I ate breakfast this morning.
未来形(Future Tense): 未来の出来事を表します。例:I will eat breakfast tomorrow.
完了形(Perfect Tense): 過去のある時点から現在までの経験や出来事を表します。例:I have eaten breakfast already.
進行形(Progressive Tense): 現在、過去、未来のある時点での動作の進行を表します。例:I am eating breakfast now.
4. 態(Voice)
能動態(Active Voice): 主語が動作を行う文。例:The cat chased the mouse.
受動態(Passive Voice): 主語が動作を受ける文。例:The mouse was chased by the cat.
5. 法(Mood)
直説法(Indicative Mood): 事実や現実を述べる文。例:She is here.
命令法(Imperative Mood): 命令や依頼を表す文。例:Sit down.
仮定法(Subjunctive Mood): 仮定や願望、不確実な事柄を表す文。例:If I were you, I would go.
6. 一致(Agreement)
主語と動詞の一致(Subject-Verb Agreement): 主語の数や人称に応じて動詞の形を変えること。例:She walks, They walk.
代名詞と先行詞の一致(Pronoun-Antecedent Agreement): 代名詞が指す名詞(先行詞)の数や性に一致すること。例:Every student must bring their own book.
7. 句読点(Punctuation)
コンマ(Comma): 要素の分離や挿入句の区切りに使われます。例:I bought apples, oranges, and bananas.
ピリオド(Period): 文の終わりを示します。例:She went home.
セミコロン(Semicolon): 関連する二つの独立した節を結びつけます。例:I have a big test tomorrow; I can’t go out tonight.
コロン(Colon): リストや説明の前に使われます。例:He needs to buy: milk, bread, and eggs.
感嘆符(Exclamation Mark): 強い感情や命令を表します。例:Watch out!
疑問符(Question Mark): 質問を示します。例:What is your name?
英文法が難しいと感じる理由は

英文法が難しいと感じる理由は、さまざまな要素が複雑に絡み合っているためと言えます。下記に例をあげて説明します。
1. 英語と日本語の文法構造の違い
英語と日本語は、文法構造が大きく異なります。例えば、英語はSVO(主語-動詞-目的語)型の言語ですが、日本語はSOV(主語-目的語-動詞)型の言語です。この違いが、文の構成や語順に大きな影響を与えます。
- 英語: I ate an apple.
- 日本語: 私はりんごを食べた。
2. 動詞の時制と活用の複雑さ
英語には多くの時制があり、それぞれが異なる動詞の形を取ります。過去形、現在形、未来形、完了形、進行形など、さまざまな時制を適切に使い分ける必要があります。また、規則動詞と不規則動詞があり、不規則動詞の活用形は特に覚えにくいです。
- 現在形: I eat.
- 過去形: I ate.
- 現在完了形: I have eaten.
3. 冠詞の使用
英語には定冠詞(the)と不定冠詞(a, an)があり、それぞれの使い方が決まっています。冠詞の使い方は、日本語にはない概念なので、どの場面でどの冠詞を使うべきかを理解するのは難しいです。
- 定冠詞: The book on the table is mine.
- 不定冠詞: I have a book.
4. 語順のルール
英語の語順は日本語と異なり、特定のルールに従います。形容詞の順序、副詞の位置、疑問文の構成など、さまざまな要素が絡み合っています。これらのルールを正確に守ることが求められます。
- 形容詞の順序: a big red apple (大きな赤いりんご)
- 疑問文の構成: Are you going?
5. 前置詞の使い方
英語の前置詞(in, on, atなど)は、使い方が非常に多岐にわたります。同じ日本語訳を持つ前置詞でも、文脈によって使い分けが必要です。これを正確に覚えるのは難しいです。
- 時間に関する前置詞: at 5 o’clock, on Monday, in April
- 場所に関する前置詞: in the room, on the table, at the station
6. 慣用表現やイディオム
英語には多くの慣用表現やイディオムがあり、これらは文法的には理解しにくいことが多いです。意味が直訳では通じないため、暗記が必要です。
- イディオム: kick the bucket (死ぬ), break the ice (場を和ませる)
7. 一貫性のないルール
英語の文法には、例外が多く、一貫性のないルールも少なくありません。同じルールが常に適用されるわけではなく、文脈や単語によって例外が存在します。
- 複数形の例外: child → children, man → men
これらの理由から、英語の文法は学習者にとって難しいと感じられます。異なる文法構造、複雑な時制、冠詞や前置詞の使い方、慣用表現の暗記、一貫性のないルールなど、多くの要素を正確に理解し、使いこなすことが求められるためです。
英文法の覚え方

下記は英文法の簡単なルールです。例えば副詞。
副詞(Adverbs)
- 修飾: 副詞は動詞や形容詞を修飾するため、その意味に応じた日本語の副詞に対応します。
- 例:quickly → 速く、very → とても
副詞は、動詞や形容詞を修飾するというルールがあるため、そのルールを覚えてしまします。副詞とは動詞や形容詞を修飾するものなんだ、と。ただ、テストでは「副詞」と解答させる問題は出題されません。考え方は、
副詞だから動詞や形容詞を修飾して訳さなきゃ!
というように文法のルールに従って和訳しようと考えることが重要です。ここで問題です。
I drink coffee.
答え:私はコーヒーを飲みます。ではないですよ。
私は(日常的に)コーヒーを飲む。です。
なぜなら、英文法の時制のルールのなかに、「現在の習慣的動作は現在時制で書く」というルールがあります。このルールに従って和訳すると、私は日常的にコーヒーを飲む。となります。
英文法の覚え方や考え方は、「現在の習慣的動作は現在時制で書く」というルールを覚えることはもちろんとして、
動作を表す動詞が、現在時制で書かれている場合は、習慣で訳す
と、いうような覚え方や考え方が重要です。
英語の文法がわからないときにチェックすべき基本的な文法はここ
句や節
句や節は、品詞の役割を果たす言葉のまとまりです。例えば、名詞句や名詞節は文中で名詞の役割を果たし、形容詞句や形容詞節は形容詞の役割を果たします。このように、句や節は文中で特定の品詞と同じ機能を持ちますが、品詞そのものとは異なります。
名詞句(Noun Phrase): A large apple → 名詞(apple)を中心とした句
名詞節(Noun Clause): What she said → 文中で名詞の役割を果たす節
形容詞句(Adjective Phrase): Very interesting → 形容詞(interesting)を中心とした句
形容詞節(Adjective Clause): Which was very interesting → 名詞を修飾する節
副詞句(Adverb Phrase): Very quickly → 副詞(quickly)を中心とした句
副詞節(Adverbial Clause): When he arrived → 動詞などを修飾する節
このような語のかたまりがどこを修飾するのかのルールを押さえると英文が読みやすくなっていきます。もちろん基本的な文法のルールは覚えなければなりません。和訳が難しい文章に出会った際は、句と節がどの品詞の働きなのかをチェックしてみてください。
私は、新卒から約20年大手大学受験予備校の職員として働いておりました。現役生や浪人生、国公立医学部を受験する生徒から私立文系を受験する生徒まで、数千名の生徒と向き合ってきました。受験校の相談や学習方法の相談、受験勉強の息抜きなどさまざまな相談、時には生徒から教えてもらうことも。今までの経験を少しでも受験生に役立つ情報をお届けできたらと思っています。
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